フジ、日テレの「出禁」報道・・・

　ただいま26本塁打でリーグトップを独走中の大谷翔平。まさに彼は天才と言えるだろう。それだけに最近の「フジ、日テレの出禁処分」という報道を残念に思う。大谷が一連の報道に不快感を抱いたのは間違いなさそうだし、行き過ぎた取材があったのも事実だろう。だが、これだけ騒動になっているのに、球団や大谷から何の釈明もないのが不可解だ。真実をしりたいと思うのは私だけではあるまい。
　先日、ネット記事に「取材活動で出入り禁止にはなっておらず、結果的に罰則や処分も特段ナシ」とあった。ひねくれた見方をすれば、日テレ、フジの大谷への大きな忖度が働いたのだろう。日本では大谷のご機嫌を損ねたら大変なことになるらしい！
　別のネット記事には『本来、MLB球団が、メディアに発給した資格を取り消すことはあり得ない。MLBの場合、記者クラブ云々のような話はない。取材申請すれば、どんなメディアでも「メディアパス」が発給される。そのパスで取材をして記事を書くのに検閲を受けることもない。「報道の自由」が保障されているアメリカでは、NPB球団のように「出禁」にすることなど考えられない』とあった。
　またすこし前のことだが、TVプロデューサーのデーブ・スペクターが自身のＸ（旧ツイッター）を更新。この邸宅報道に言及したとか。「大谷翔平の取材パスを凍結させられた日テレとフジが大谷の家をバラした事になっているが、ロサンゼルスタイムズが先に空撮と詳細を出した。ロケ前に他番組も報じていた」と指摘。「海外ではスターの家の売買や写真が公開されるのは通常。確かに遠慮してもよかったが、そこまで目くじらを立てなくても…」と言った。
　私もそう思う。ロサンゼルスタイムズが先に報道したのなら、大谷はまずその新聞社に抗議すべきで、自国のマスコミに対して怒りを爆発させるのは筋が違うだろう。今ではまるで特権階級であるかのようにチヤホヤされて、大谷はすこし尊大になっているのではないか。それともアメリカだから忖度したのかしら？
　マスコミの記者がスクープを狙うのは当然のこと。彼らも自分の家族を守るべく必死に働いているのだ。プロ野球選手は人気商売だ。彼もマスコミが記事を書いてくれなければこれほどの人気者になれたかどうか。だからと言って何を書かれても我慢せよとは言わないが、もっと大人のやり方があったろうに、それが残念でならない。
　記事に出ようが出まいが、大谷ほどの超一流選手で、26億円盗まれても気づかないようなセレブなら、何が起きても不思議ではない。妬み嫉みもやがていつかは「他人の不幸は蜜の味」となることもある。掃いて捨てるほどお金があるのだから大勢のボディーガードを雇うなり、厳重なセキュリティ対策を講じるなりして、家族を守るのが家長の責任というものだろう。
　こんなことを書いて、大谷ファンからこっぴどく叱られそうだが、私は素晴らしい人間性、子どもたちにやさしい彼が好ましくファンになった。いつまでも変わらないでいてほしいから、あえて直言させてもらった。
　MLBで10年在籍すれば62歳から満額なら年間約20万ドル（約3000万円）の年金が生涯支給されるとか。大谷もイチロウや松井のように、いずれはアメリカへ永住、アメリカの人になるのだろう。でも自分が日本人であることは忘れないでほしい。