つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

これで禁煙できたら儲けものだが・・・

2007-05-31 | どうでもいいことですが
 今日から禁煙週間だそうだ。先日行われた禁煙アンケートの、健康か価格かでは、健康より価格が1000円になったら90%が禁煙するという。どうも命より金勘定が先らしい。
 よく見かける『離煙パイプで、節煙or禁煙』の大見出し、作家安部譲二の大きな顔写真と、「安部さんも49年のたばこ生活をこれで絶った」という新聞広告。31本セットで12600円というのは少々高い気もする。ネットで検索してみたら、この手の禁煙パイプにはたくさんの種類があり、値段もまちまちらしい。
 うちの営業マンにヘビースモーカーが2人いる。私と同じ部屋に机があるものだから、2人がいると換気扇をフルに回しても煙と匂いに閉口する。家でも子どもたちに嫌われて、ベランダでホタル族(たばこを吸うたびに点滅する火がホタルの光に似ているところからそう言われるとか)になっているという。
 「ここは禁煙だ」と言ってやるが、「誰が決めたん?」とお構いなし。先日も、この広告の話をして「試してみたら…」というと、「前に2人でやったけどダメだった」という。どうやら本気で禁煙しようと2人でパイプを購入したらしいが、どちらからともなく元の木阿弥になったという。酒は止められてもたばこはなかなか止められないらしい。
 最近は女性でも、くわえたばこで車を運転したり、歩きながらたばこを吸っているのをよく見かけるが、あれは同性から見ても、どうも見苦しくて感心できない。
 と、かく言う私も12年くらい前に禁煙したが、かれこれ30年近い喫煙歴を持つ(自慢できることではないが…)。もともとたばこを吸うと痩せるというのがきっかけで、1日7~8本程度だからヘビーではなかった。ずっと家で仕事をしていたので、一息入れるときにたばこを1本というのが適当な気分転換になっていた。が、女性の喫煙は、自分でもカッコいいとは思ってなかったし、外ではあまり吸わなかったので、知人の中には私がたばこを吸っていたことを未だに知らない人もいる。
 50歳ごろからぜん息の症状が表れ、最初の入院が40日。その間病院では一切たばこのことなど頭になく、ああこれで止められると喜んだが、退院して家に帰ったその日から元の木阿弥だった。2年後の2回目の入院も40日ほどだったが同じ結果だった。だが、3度目の入院で、いささか本気にならざるを得なくなった。私のようにヘビースモーカーでなくても、長年の間にはニコチンが体内に染み付いているのだろう。なかなか簡単には禁煙できず、ぜん息の発作の苦しみを思い浮かべては、ひたすら我慢した。禁煙する人は、まず本数を減らしながら…という人がいるが、ニコチンが体に残っているうちは無理なので、苦しくても一気に止めなければ絶対に禁煙はできない。
 勝手なもので、吸わなくなって初めて、たばこの匂いが気になった。今では公共の場所、病院、交通機関など、ほとんどが禁煙になっている。新幹線ホームや空港では片隅に喫煙場所として小さな部屋が設けられているが、その中で立ったまませわしげにたばこをふかしている姿は滑稽にさえ見える。観光バスでもトイレ休憩の僅かな時間に慌しく吸っているが、たばこはリフレッシュするためにゆっくりと燻らすものであろうに、あれでは余計にストレスが増すような気がするのだが…。
 たばこの歴史は古く、ポルトガル人が種子島に鉄砲とともにたばこを持ち込んだとも言われている。その昔、戦時中には「恩賜のたばこ」と称して「菊の御紋章」入りのたばこが全兵隊に配られ、有り難く押し頂いていたという。我が家でも、祖父が刻んだたばこの葉を紙に巻いて、舌の先で紙を塗らして貼り付けて吸っていた。昭和26、7年頃のことである。
 専売公社がJT日本たばこ産業として民営化され、「健康によくないから吸いすぎに注意しましょう」なんていいながら製造販売しているのも、考えてみれば変な話である。昔のCMに「私はこれでたばこをやめました」に続いて、「私はこれで会社を辞めました」と小指を立てるというのがあったが、あれは愉快だった。
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6 コメント

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私も喫煙者でした (ばーば)
2007-05-31 11:02:18
もうたばこを止めてから3年以上経ちますが、私の場合は喉に痰が絡み出し肺がんの心配があったのと、心臓の軽い発作が出始めたのが心理的に影響を及ぼしたのでしょう。
ある日突然、タバコの煙に我慢出来なくなり、それで一発でやめました。 喫煙者を目の敵にする魔女狩りのような遣り方に反発はありましたが、禁煙するなど夢にも考えたことありませんでした。私の場合、仕事のストレスを緩和するのに役立っていたと思います。
喫煙で一番嫌だったのは家の中がヤニの為に汚れることでした。 禁煙できて経済的にも肉体的にも今は良かったと思っています。
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Unknown (オールドレディー)
2007-05-31 11:43:10
 仕事上のストレス解消にはなくてはならぬ愛煙家もいて、昨今の締め付けには、かつて喫煙していた私も少々気の毒に思うこともあります。
 何かの病気が引き金でもない限り、よほどの根性がなければ禁煙は苦しいでしょうね。
 いっそのこと製造販売中止になれば否が応でも禁煙するでしょうが、過去には国の専売特許で多くの愛煙家で国の財政も潤ったでしょうに、おかしな話です。

 たばこを止めると一番に気付くのか、カーテンの汚れ、壁紙のよごれ、ガラスですね。
 
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レディーさんと同じように (ヒキノ)
2007-05-31 14:22:22
ヘビースモーカーであり禁煙して8年くらいになります。ですから人に禁煙しろとは言えません。困ったことに肥満になりましたし、食欲増進でそのほうの病気(高脂肪、高コレストロール、高通風値)が心配です。
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Unknown (オールドレディー)
2007-05-31 19:50:03
★ヒキノさま
 禁煙すると口が寂しくなり、つい何かを口に入れるので太るといわれますが、私は喫煙してもやせるでもなく禁煙しても太るでもなく、ほとんど変わりませんでした。でも年齢のせいか、総コレストロールが高く高脂血症で薬を常用しています。
 たばこは成人病には大敵だといわれますので、止めてよかったと思いますが、おかしなことにまだ無性にたばこが吸いたい思うときがあるのです。もし手元にあればって思うと、ニコチン中毒って怖いですね。
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職場では (ハトポッポ)
2007-05-31 22:36:53
最近のワカモノは吸わない人間が増えていますね。
会議でも、喫煙席と禁煙席が自然とできつつあります。大体喫煙席はオジサン、禁煙席はワカモノ。ジェネレーションギャップがそんなとこにも。
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Unknown (オールドレディー)
2007-05-31 23:09:37
★ハトポッポさま
 若者には意外と女性の喫煙者が多いように思いませんか。
 未だに妊娠中にたばこを吸う若い女性もいると聞きます。
 アメリカでは人のたばこの煙が病気の原因と認められて莫大な損害賠償を得たというのもあります。
 まあ、好きなたばこをやめてストレスをためるより、自己責任で隅っこで小さくなって吸うのもいいでしょう。
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