日本人メジャーリーガーの先発投手全員がDL入り・・・

　野球は見ないが、試合結果や気になる選手の動向は、新聞のスポーツ欄で毎日見ている。特別にファンという球団や選手があるわけではないが、今年は工藤新監督のソフトバンクと、黒田が復帰した広島カープに注目している。が、現在、ソフトバンクは３位、広島は５位と奮わない。目下、セリーグ１位のDeNA、意外も意外、どこまで突っ走るか注目だ。
　一方、メジャーで活躍している日本人選手だが、これが何と最悪だ。５月に入った現時点で日本人メジャーリーガーの先発投手全員がDL（故障者リスト）入りしているという。
　今季は開幕前のオープン戦でレンジャーズのダルビッシュ有投手が右ヒジの異常を訴えて離脱。靭帯部分断裂と診断され手術。復帰まで１２ヵ月から１５ヵ月を要するといわれ、今季中の復帰は絶望だという。
　カブスの和田毅投手もキャンプ中に左太ももを痛めて、開幕をDLで迎えた。現在はマイナーリーグでリハビリ登板を続けていて、まだメジャーでの登板はないという。
　マリナーズの岩隈久志投手は、昨年、右手中指を負傷して開幕をDLで迎えたが、今年のキャンプを順調に過ごし、日本人投手の中では大いに期待されていたそうだ。が、開幕から３試合で０勝１敗と不調で、右広背筋の炎症により４月２４日からDL入り。復帰まで約４週間を要する見込みだとか。
　そして、ヤンキースの田中将大投手である。右手首のけん炎と右前腕部の張りでDL入りしているが、５月中に復帰する可能性が出てきたという。だが、その数日前には、『マー君 復帰後もエース転落か？』という記事があった。ニューヨークメディアやファンの厳しい眼に晒されてストレスも大変だろう。ニューヨークメディアは田中の復帰に関係なく、ヤンキースのエースはマイケル・ピネダだとの論調で一斉に報じているというのだ。高額な年俸をもらっている者ほど、ケガをしたり思うような結果が残せなかったりすると、とたんに周囲の目は厳しくなる。実績がすべてのプロでは当然のことだろうが、辛いところだネ。
　そんな中で１人気を吐いているのが、レッドソックスの上原浩治投手だ。１０日、日米通算１００セーブ（日本３３、メジャー６７）を達成。「通算１００勝１００セーブ」は日米通算も含めて８人目だが、先発１００勝に限れば、江夏豊、佐々岡真司に続く史上３人目だとか。彼も４０歳、若いとは言えないのに立派なものだ。 
　もう１人、投手でないが、御年４１歳のイチロー選手。彼の息の長い活躍には脱帽だ。４月２５日、日米通算１９６８得点（日本６５８、メジャー１３１０）となり、ソフトバンクの王会長が持つ日本プロ野球記録を更新。さらに、メジャー通算５００盗塁にあと「１０」、メジャー通算２８６８安打、歴代４２位のベーブ・ルースにあと５本と迫っている。マリナーズ時代に前人未踏の１０年連続２００安打を達成。引退後の殿堂入りは確実視されるうえ、ここに来て背番号「５１」が永久欠番となるという話も漏れ伝わってくる。すごい！ の一言だ。
　イチロー独特の冷めた感じの雰囲気や理屈っぽい発言があまり好きではなかったが、彼の飛び抜けた実力は認めざるを得ない。どこまで記録を伸ばすか、今では惜しみない拍手を送っている。 

　そして日本の注目選手は、２０億円を蹴って４億円を選んだ「男気」の広島カープ・黒田博樹投手。右くるぶしの炎症で出場選手登録を抹消されていたが、１５日のDeNA戦に先発することが正式に決定したという。
　一方、かつて「平成の怪物」と呼ばれた松坂大輔投手。「４年１６億円」という破格の条件でソフトバンク入りしたはいいが、さっぱり使い物にならないらしい。現在、福岡・西戸崎練習場で「リハビリ組」として調整中。復帰がいつになるか、見通しは立っていないという。どうなるのかネ。
　『週刊現代』４月２０日号「素人でも分かるひどい投球フォーム「もう投げられない」怪物・松坂大輔の終焉を考える」を、松坂は読んだろうか。