2日の記事より。【1日午後0時35分ごろ、東京都世田谷区等々力四の東急大井町線尾山台駅に隣接する踏切で、手押しカートを押しながら徒歩で横断していた近くに住む無職塩路芳子さん(96)が、大井町発溝の口行き下り急行電車(6両編成)にはねられ、死亡した。
玉川署や東急電鉄によると、塩路さんは警報音が鳴って遮断機が下り始めたとき、幅9メートルの踏切内に入り、立ち止まったところを電車にはねられた。運転士が急ブレーキをかけたが、間に合わなかった。塩路さんは、病院の帰りで付き添いはいなかったという。現場の踏切では、警報機は鳴り始めから41秒後に列車が通過する設定になっていたという。非常停止ボタンが設けられていたが、作動させた人はいなかった。】
テレビで見る都会の踏切の長さには、田舎に住むババなど時間内に渡りきれるだろうか、考えるだけでも怖くなってくる。田舎のローカル線は上下2路線が普通だが、もっと田舎になると、上下線の対向列車が交換駅で行き違う単線がほとんどで、同じホームに両方向の列車が発着するという駅も少なくない。
写真は事故のあった東急大井町線尾山台駅付近の踏切である。
見ると線路が2本あるように見えるが、これで踏切の長さは9m。ならば、単線の踏切でも4mくらいはあるだろう。ちなみに一般道路の幅は2.75m~3.5mというから、2路線の踏切は3車線の道路と同じくらいの長さと考えていいだろう。
ババは踏切を利用することはまずないが、安全のため横断歩道は極力利用するようにしている。若いうちは踏切や横断道路の長さなど、気にもならなかったが、老化とともに衰える運動神経は如何ともし難い。時々、手動信号機がついた4車線の横断歩道で、「青です。お渡りください」のアナウンスから「信号が赤になりました。横断を止めてください」までに渡りきれないお年寄りの姿を見かけることがある。昔から「子供叱るな来た道じゃ 年寄り笑うな行く道じゃ」という言葉があるように、ほんにババにもいずれそんな日がくると思えば他人事ではない。
踏切の話はさておいて、ババにはJRに一言、もの申したいことがある。時々、私の故郷ともいうべき津山に行くのだが、当地からだと岡山駅まで約1時間、乗り換えて津山までは快速でも約1時間30分かかる。本を読んだり、居眠りしたり、駅弁を食べたり、車窓から景色を眺めたりと、たまに乗る約3時間近い列車の旅は大好きである。
だが、困ったことに、岡山駅で津山線に乗り換える時間が、どの時間帯でも5~6分しかない。岡山駅に到着のホームは1番線、乗り換えの津山線ホームは10番線。それも1番線ホームから階段を上がってコンコースを歩いて、10番線ホームの階段を下りる。それを5分でやれというのは年寄りには酷である。長旅だからトイレにも行きたいし、お弁当だって買いたい。今はホームにキヨスクはないし、お弁当売りもいない。あるのは飲み物の自販機だけである。また、列車にトイレはついているが、大きな旅行カバンを座席に置いたままではちょっと不安で行けない。
せめて10~15分くらい乗換え時間があればどんなに楽か、いつも思うのである。乗換えを1便遅らせようにも、津山線は朝夕のラッシュ時以外は1時間~1時間半に1本というダイヤでは待つのには長すぎる。10分間隔で電車がやってくる都会と違って、1時間半に1本しかないローカル線で乗換え時間に1分1秒を争ってもしかたあるまいに…。
世はスピード時代とはいえ、ババなど、超スピードのリニアモーターカーなど、乗ってみたいとは思わない。せめてローカル線だけでも年寄りを置き去りにしないようなダイヤ編成をお願いしたい。
高齢者や身体に障害のある方の移動の困難さは増加傾向
主要ターミナルでの混雑ぶりを眺めていると、この複雑怪奇な駅構造を瞬時に見分けて目的地へ辿る事が不可能では!
ほんと!住みにくい現代日本国事情
いつ駅に行ってもすぐに電車に乗れる都会の人には1時間半に1本という列車なんてイライラするでしょうね。
この春、新大阪で友人と待ち合わせたとき、ウロウロ、オロオロ、右も左も分からない心細さ。都会はもうイヤ、やはり田舎がいいって、全くのおのぼりさんでした。
時間だけはたっぷりあるので、1便遅らせるという時がまもなくやってくるのか、つくづく年を感じます。