3連休に吹き荒れた「春の嵐」は収まったが、政界の「春の嵐」は未だに収まる気配はない。自民党の「お家騒動」が少し下火になったかなと思ったら、今度は民主党である。
18日、“大親分”の小沢幹事長に牙を剥いた生方幸夫副幹事長が解任された。それも影響したのか、20、21両日に実施された世論調査で、鳩山内閣支持率は前回調査より12.3%ポイント減少し、30.5%に急落した。「政治とカネ」問題、普天間問題、加えてこの生方氏解任騒動に国民の不信感が高まったのは確かだろうに、小沢氏は世論調査の結果は関係ないという。また、「生方君もみんなとなかよくして…」とは、まるで他人のケンカの仲裁でもしているようにも聞こえ、久しぶりに小沢氏の古狸振りを見た。
しかし、一番に不甲斐なく思うのは、小沢氏の顔色を見て右往左往する執行部の連中である。しかも、生方氏の口は相変わらずで、解任を撤回したからといって何も変わることはなさそうである。それに国民はもう“小鳩”の言葉に振り回されるほどバカでもお人好しでもない。
一方、自民党では、舛添要一氏の「執行部の改革推進」発言から、“谷垣おろし”の口火が切られた。続いて2人目が与謝野馨氏で、文藝春秋4月号で『新党結成へ腹はくくった』という見出しの論文を発表、谷垣総裁を手厳しく批判したという。そして、3人目が鳩山邦夫氏で、今日、離党届が受理されたそうである。この人は、いつも余計なことをしゃべりすぎて自分で自分を追い込んでいる。今回も口がすべりすぎて離党せざるを得なくなったようだが、そんな軽挙妄動に追随する人がいるはずもなく、谷川参院幹事長のいう「季節はずれの渡り鳥」は一人寂しく飛び立ったようである。
鳩山邦夫氏といえば、ちょうど1年前の3月、東京中央郵便局再開発工事をめぐって、「泣きたい気持ち。開発だ開発だって、文化や文明を壊していいのか」とか、「重要文化財の価値があるものをなくすのはトキを焼き鳥にして食べてしまうようなこと」などと、大仰に騒いでみせたことを思い出す。
また、同年6月、日本郵政・西川元社長の進退を巡っての“ハトの乱”では振り上げた拳の落しどころを間違えて、結局、自分が更迭される破目に至った。あの時は、明治新政府の不完全な政策方針に対して異を唱え、政府を離れた西郷隆盛の「政府に尋問の筋これあり」という言葉を引用し自分の心境を重ね合わせていたが、さぞや西郷さんも苦笑したことだろう。
そして今回の離党に際して出てきた言葉が「坂本龍馬になりたい」である。とんでもない、「龍馬」ではなく「頓馬」であろう。大体、坂本龍馬の魅力は、「既存の権力やしがらみを飛び越えて独力で物事を成し遂げたこと」といわれており、人間性はもちろん、その志は大きく強く、邦夫氏が事あるごとに口にする「信念・正義」などとは比ぶべくもないと思っている。
今回は、「薩長連合」成立の立役者といわれる龍馬を気取り、「与謝野氏と舛添氏の接着剤になる」と言ったが、かの両人がお膳立てされて動くような人でもあるまいし、それに2人を動かすだけの器量が邦夫氏にあるとは思えない。しかし、新党立ち上げには多額の資金が必要で、兄の鳩山由紀夫氏が民主党を立ち上げる時に10億円の私財を投入したといわれているように、邦夫氏の財力に魅力を感じても不思議ではない。
昔は、「政治は男の究極の道楽」と言われた。財をなし、名をあげた男が次に夢見るのは政治家だと言われ、いまでも多分にその傾向はある。邦夫氏は、「道楽で政治はやらない」とタンカを切ったというが、この人ほど、理念も信念もなく離党・新党結成を繰り返した政治家は珍しいそうで、それからして、お気楽なお坊ちゃんの道楽の延長と見られてもしかたがないだろう。
ある政治評論家は、「新党を今夏の参院選出馬を目指す長男・太郎氏の“受け皿”にするのでは…」という。その長男・太郎氏はというと、2003年に東京都議会議員文京区選挙に当選したものの、2005年の選挙では落選。そして、2007年には文京区の区長選挙に立候補するがまたも落選。2008年には総務大臣となった邦夫氏の政務秘書に就任したが、邦夫氏の辞任とともに秘書を辞任。どうも「トビ・タカ」ではないようだ。
自分の財力で新党を作るのは勝手だが、世襲制廃止が叫ばれている中、都議選で落選続きの息子をカネで政治家にしようなどとは…。何にしても損得なしに動くことはありえないのが政治家だが、今回の与野党の「お家騒動」もすべて参院選を見据えたスタンドプレーであることはミエミエである。
18日、“大親分”の小沢幹事長に牙を剥いた生方幸夫副幹事長が解任された。それも影響したのか、20、21両日に実施された世論調査で、鳩山内閣支持率は前回調査より12.3%ポイント減少し、30.5%に急落した。「政治とカネ」問題、普天間問題、加えてこの生方氏解任騒動に国民の不信感が高まったのは確かだろうに、小沢氏は世論調査の結果は関係ないという。また、「生方君もみんなとなかよくして…」とは、まるで他人のケンカの仲裁でもしているようにも聞こえ、久しぶりに小沢氏の古狸振りを見た。
しかし、一番に不甲斐なく思うのは、小沢氏の顔色を見て右往左往する執行部の連中である。しかも、生方氏の口は相変わらずで、解任を撤回したからといって何も変わることはなさそうである。それに国民はもう“小鳩”の言葉に振り回されるほどバカでもお人好しでもない。
一方、自民党では、舛添要一氏の「執行部の改革推進」発言から、“谷垣おろし”の口火が切られた。続いて2人目が与謝野馨氏で、文藝春秋4月号で『新党結成へ腹はくくった』という見出しの論文を発表、谷垣総裁を手厳しく批判したという。そして、3人目が鳩山邦夫氏で、今日、離党届が受理されたそうである。この人は、いつも余計なことをしゃべりすぎて自分で自分を追い込んでいる。今回も口がすべりすぎて離党せざるを得なくなったようだが、そんな軽挙妄動に追随する人がいるはずもなく、谷川参院幹事長のいう「季節はずれの渡り鳥」は一人寂しく飛び立ったようである。
鳩山邦夫氏といえば、ちょうど1年前の3月、東京中央郵便局再開発工事をめぐって、「泣きたい気持ち。開発だ開発だって、文化や文明を壊していいのか」とか、「重要文化財の価値があるものをなくすのはトキを焼き鳥にして食べてしまうようなこと」などと、大仰に騒いでみせたことを思い出す。
また、同年6月、日本郵政・西川元社長の進退を巡っての“ハトの乱”では振り上げた拳の落しどころを間違えて、結局、自分が更迭される破目に至った。あの時は、明治新政府の不完全な政策方針に対して異を唱え、政府を離れた西郷隆盛の「政府に尋問の筋これあり」という言葉を引用し自分の心境を重ね合わせていたが、さぞや西郷さんも苦笑したことだろう。
そして今回の離党に際して出てきた言葉が「坂本龍馬になりたい」である。とんでもない、「龍馬」ではなく「頓馬」であろう。大体、坂本龍馬の魅力は、「既存の権力やしがらみを飛び越えて独力で物事を成し遂げたこと」といわれており、人間性はもちろん、その志は大きく強く、邦夫氏が事あるごとに口にする「信念・正義」などとは比ぶべくもないと思っている。
今回は、「薩長連合」成立の立役者といわれる龍馬を気取り、「与謝野氏と舛添氏の接着剤になる」と言ったが、かの両人がお膳立てされて動くような人でもあるまいし、それに2人を動かすだけの器量が邦夫氏にあるとは思えない。しかし、新党立ち上げには多額の資金が必要で、兄の鳩山由紀夫氏が民主党を立ち上げる時に10億円の私財を投入したといわれているように、邦夫氏の財力に魅力を感じても不思議ではない。
昔は、「政治は男の究極の道楽」と言われた。財をなし、名をあげた男が次に夢見るのは政治家だと言われ、いまでも多分にその傾向はある。邦夫氏は、「道楽で政治はやらない」とタンカを切ったというが、この人ほど、理念も信念もなく離党・新党結成を繰り返した政治家は珍しいそうで、それからして、お気楽なお坊ちゃんの道楽の延長と見られてもしかたがないだろう。
ある政治評論家は、「新党を今夏の参院選出馬を目指す長男・太郎氏の“受け皿”にするのでは…」という。その長男・太郎氏はというと、2003年に東京都議会議員文京区選挙に当選したものの、2005年の選挙では落選。そして、2007年には文京区の区長選挙に立候補するがまたも落選。2008年には総務大臣となった邦夫氏の政務秘書に就任したが、邦夫氏の辞任とともに秘書を辞任。どうも「トビ・タカ」ではないようだ。
自分の財力で新党を作るのは勝手だが、世襲制廃止が叫ばれている中、都議選で落選続きの息子をカネで政治家にしようなどとは…。何にしても損得なしに動くことはありえないのが政治家だが、今回の与野党の「お家騒動」もすべて参院選を見据えたスタンドプレーであることはミエミエである。
「この人、いったい何がしたいんだろ?」といつも思ってましたが、要するに目立ちたがり屋のボンボンの道楽って事ですね。
ほんとうにお気楽だこと・・・・。
政治にはカネが掛かると言うところから、昔は金持ちしかなれなかったようですが、昨今は草の根運動をしてでも志を果たそうとする若者もいます。でも、しょせん金持ちの古狸どもには勝てないようで、ブツブツ文句を言うより他ないようですね。
それこそ坂本龍馬のような純粋に国を憂う人がいませんかね。
なんとか生きています
政局は私の思っていたような展開ではなくなってチョット戸惑っています。
モウ権力争いばかり
でも国家の為に4年間は民主党で頑張ってもらいたい~
マスコミは、モウ少し静観できないものか
今度の選挙まで後僅か4年弱、
今までの長年続いた一党支配の政治の後かたずけをそして
スマートな政治を見せてもらえたら…の願望と期待はまだ僅かばかり残っています^^
そうですね、何でも目立ったらいいやという政治家ばかり。
挙句に、記者に追いかけられて悪態をつく
真面目ぶった不真面目なのでしょう。
桜便りは聞こえてくるもののこの寒さ、自然界も人間界も狂いっぱなしのようです。
期待した民主党政権もさっぱり。私は代表選では岡田さん支持でしたので、鳩山さんにはやっぱりという気がしています。
マニフェストが世界情勢や経済状況によって変わるのは仕方ないとしても、普天間問題はただ選挙目当だったということで、言い訳する理由もみつからないでしょう。これだけは許せない気がします。
それでも自民党には戻したくありません。いっそのこと小沢・鳩山両氏は辞任して、新しい内閣になれば、もう一度期待をかけてもいいかなと思いますが…。
♠おくだっちさま
離党する勇気もないが、自分の存在感は示したい。そこでブツクサ批判をする。これが一般企業だったら即刻クビですよね。
鳩山邦夫さんのように財力があれば別ですが、一匹狼では数の論理には勝てないし、お金がなければ人も寄ってこない。そういう今の世では本物の政治家を期待するほうが無理かもしれませんね。
幕末ブームで軽々しく鳩山さんの口から龍馬の名前がでるのは不快に感じます。龍馬も高杉晋作も西郷隆盛も日本中を駆け巡り、命を落として信念を貫いてますからね。
前原さんはあの偽メール事件があって、ちょっと…。原口さんはちょっと若すぎる感じもしないではないけど、要はブレーンの良し悪しですね。
今の平野官房長官もちょっと迫力がないし、私は代表選で岡田氏を支持したのですが、どうでしょう?
武田鉄也さんが「龍馬気取り」は不愉快だと腹を立てているそうです。誰だってそう思いますよネ。