天高く“ワタシ”肥ゆる秋・・・

　　　　　　　
　皆さんがうまく十五夜の名月を撮っておられるので、私は２６日の名月を…。中秋の満月は今日２７日だそうである。もう今の世に、「ウサギがお餅を搗いている」などといったら子どもがどんな顔をするだろうか。　

　近くのシティホテルで恒例の「北海道フェア・バイキング・ディナー」（１人３５００円）が開かれている。多分春・秋の年２回催されていると思うが、個人的には興味ない。
　しかし、うちの会社には取引上、毎回ホテルから勧誘があり、その度に社員に参加要請のお鉢が回ってくる。だが、３５００円はちょっと高すぎる。料理はいつも同じようなものばかりだし、飛びついて行きたいというほどのことはなく希望者がいない。
　仕方なく、会社が２５００円負担、個人が１０００円負担ということになり、社長と女性だけ８人で参加することになった。まあ１０００円なら行ってやろうかと、昨夜６時過ぎにでかけた。
　北海道フェアだからジャガイモがメインなのか、ジャガイモ料理が目立つ。焼きタラバガニ、ステーキ、ラーメン、あとはバイキング定番の料理で、あまり目新しいものはない。
　以前なら「元を取ってやるー」の意気込みで、あれもこれもと欲張ってお皿に盛るのだが、私は目下「天高く“ワタシ”肥ゆる秋」に、おののいている日々。腹８分を心がけ、恐る恐るではないが、体重が気になって手が出ない。
　昨年１月に盲腸の手術をしてから２年足らずのうちに５キロ近く太ってしまった。盲腸を手術したら太ると聞いたことがあるが、私の場合、スイミングも変わりなくやっているし、食生活もそれほど変化はない。それなのにこの有様は、盲腸手術のせいにしたくもなる。
　それでも１０００円となると、みんな俄然食欲増大、立っては座り、また立ってお皿に盛ってくる。若い？　とは言えない人たちばかりだが、このときとばかりはよく召し上がる。いい加減食べたのに、デザートは別腹か、ケーキにフルーツ、アイスクリームと、私もつられてつい手が出てしまった。そして、「まあ、明日から気をつけよう」と、いつもの呪文。
　約２時間ちかくいてお開きとなった。口が卑しいのか、みんなで食べるのがおいしいからか、よく食べたなあ。また体重計に乗るのが怖くなった。だが、もうこの歳になると食べるのが楽しみ、いまさらスマートになっても誰も振り返ってはくれない（これは昔からだが…）。ニュートンの法則どおりすべてが下がりっぱなし、これにはどうあがいても抗うことはできない。ああ、悩み多き秋の夜長…。