この試合を観た人は本当に幸運だと思う。激しい撃ち合いになった前半は特に見応えがあった。そしてロナウジーニョのゴールは凄かった。
まず、ファーストレグを2対1で征したバルサは、DFの要であるマルケスを欠いていたことからチェルシーを零点に抑えるのはかなり厳しいと思っていた(いくらチェルシーFWがベンチプレーヤーでも他のチームなら主戦力だからね)。しかし、バルサがチェルシーから点が取れないということはあり得ないので、最低でも1点は取るものだと感じていた。それならば、チェルシーを1点で抑えれば問題ないし、2点取られても延長を戦えば良いので精神的に余裕があると思っていたのだ。
ところが、なんとバルサのディフェンスは穴だらけ、あれだけ棒立ちなのは、リーグ戦で数試合調子が悪い現れなのか・・とにかくあっさりと点と取られたかと思うと、立て続けに3点取られるなんて思いもよらなかった。これもジョゼ・モウリーニョ監督の能力なのか、4-1-3-2のフォーメーションを採用したシステムが当たったわけだ。
それに対して、ライカールトはジュリやロペスを最初から使わなかったのが悪かったのか、それとも相手のホームであれだけ劣勢に立つとは思わなかったのか、あまりしっくりしていない感じだった。
3点取ったことで、かなり有利な立場にたったチェルシー・・本来ならば、ここで試合を落ち着かせてあっさり切り抜けるのが普通だと思うけど、バルサの強さはここからだった。とくに最初に話したロナウジーニョのシュートを見た時、僕はバルサが勝つと確信したんだけどね。
あのゴールで3対2、トータルで5対6(ポイント数)でバルサが優位に立った時点で、僕はこのままバルサが逃げ切れるのではと感じたわけだ。
3点取ったのに劣勢に立たされたチェルシーがその後、決定的なチャンスをものに出来ない時間帯があり、ますます、手に汗握る感じだったんだけど、最後はテリーのゴールで勝負有り。
如何せんロペスなどを投入するのが遅すぎるよね。これがライカールトとモウリーニョの差なのかも知れません。この残念な結果がこのままリーグ戦にも影響を及ばさなければいいと思うのですが、今年もバルサは世界の頂点に立つことはありませんでした。
しかし、本当に事実上の決勝と言われただけある対戦カードだったと思います。ご馳走様でした。
そして、もし、スカパーを契約していながら試合を観なかったサッカーファンが居るのであれば、絶対に再放送を見た方が良い。これは間違いない。純粋にサッカーが好きならこの撃ち合いは思い出に残るだろう。