平成29年12月5日
県内でニホンジカの増加止まらず 5年間で6割超増え8.5万頭に
増加に歯止めがかからないニホンジカ=県森林研究所提供
農作物被害をもたらすニホンジカが岡山県内で増え続けている。
県によると、2016年度末の推定生息数は約8万5千頭と5年間で6割超の増加。
県はこの間、猟期の延長や捕獲制限の撤廃などに取り組んできたが、効果は限定的で生息範囲も広がっており、農家らに狩猟免許の取得や被害防止策の徹底を呼び掛けている。
ニホンジカは稲や野菜、樹木の皮などを食べる。
16年の県内農作物被害額は329万円と獣類ではイノシシ(9310万円)に次いで多い。
県内の推定生息数は過去の捕獲数や目撃頻度、ふんの状態などを基に算出。
11年度末は5万1790頭だったのに対し、15年度末は7万4210頭、16年度末は8万5100頭と年々増加。
主な生息範囲も美作市や備前市に加え、両市以西へ広がっているという。
県は12年度、11月15日~2月15日だった猟期を3月15日まで1カ月延ばしたほか、雄1頭、雌2頭としていた1日の捕獲制限を撤廃した。
また、長年減少傾向にあった狩猟者も、被害に遭う農家の免許取得・登録が進むなどし、13年度の4094人から16年度には4512人にまで回復。
年間捕獲数は近年1万頭を超え、16年度は約1万2千頭に上った。
それでも頭数の増加には歯止めがかからず、県は今年4月、ニホンジカの推定生息数を23年度までに3万1千頭程度に減らす管理計画を作った。
さらに備前、備中県民局は本年度、農家らを対象とした鳥獣被害対策セミナーの開催日数を年1回から2回に増やし、田畑周辺への防護柵の整備、わなの設置といった被害防止策を周知。
狩猟免許の取得・登録も呼び掛けている。
県鳥獣害対策室は「今後、生息範囲が広がれば農作物被害も増える可能性がある。
狩猟者の育成やジビエ料理の普及などにも努めて捕獲数を増やし、被害抑制に結び付けたい」としている。
県内でニホンジカの増加止まらず 5年間で6割超増え8.5万頭に
増加に歯止めがかからないニホンジカ=県森林研究所提供
農作物被害をもたらすニホンジカが岡山県内で増え続けている。
県によると、2016年度末の推定生息数は約8万5千頭と5年間で6割超の増加。
県はこの間、猟期の延長や捕獲制限の撤廃などに取り組んできたが、効果は限定的で生息範囲も広がっており、農家らに狩猟免許の取得や被害防止策の徹底を呼び掛けている。
ニホンジカは稲や野菜、樹木の皮などを食べる。
16年の県内農作物被害額は329万円と獣類ではイノシシ(9310万円)に次いで多い。
県内の推定生息数は過去の捕獲数や目撃頻度、ふんの状態などを基に算出。
11年度末は5万1790頭だったのに対し、15年度末は7万4210頭、16年度末は8万5100頭と年々増加。
主な生息範囲も美作市や備前市に加え、両市以西へ広がっているという。
県は12年度、11月15日~2月15日だった猟期を3月15日まで1カ月延ばしたほか、雄1頭、雌2頭としていた1日の捕獲制限を撤廃した。
また、長年減少傾向にあった狩猟者も、被害に遭う農家の免許取得・登録が進むなどし、13年度の4094人から16年度には4512人にまで回復。
年間捕獲数は近年1万頭を超え、16年度は約1万2千頭に上った。
それでも頭数の増加には歯止めがかからず、県は今年4月、ニホンジカの推定生息数を23年度までに3万1千頭程度に減らす管理計画を作った。
さらに備前、備中県民局は本年度、農家らを対象とした鳥獣被害対策セミナーの開催日数を年1回から2回に増やし、田畑周辺への防護柵の整備、わなの設置といった被害防止策を周知。
狩猟免許の取得・登録も呼び掛けている。
県鳥獣害対策室は「今後、生息範囲が広がれば農作物被害も増える可能性がある。
狩猟者の育成やジビエ料理の普及などにも努めて捕獲数を増やし、被害抑制に結び付けたい」としている。