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世界はやがてジャパネスクの時代を迎える(非公式)

アルゼンチンの債務危機問題が山場を迎える

2014-07-30 | グローバル・マクロ

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 【2】IISIA代表・原田武夫からの〈メッセージ〉:「今日の焦点!」
   ~これを読めばマーケットとそれを取り巻く国内外情勢の
    ツボが分かる~
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⇒“今日の焦点”はズバリ:

 「アルゼンチンの債務危機問題が山場を迎える」です。


⇒その理由は……:

 ─「世界で起きていることには全て意味がある」
  しばしば語られる言葉です。

 ─もっと掘り下げるとこうなります。
  「世界で起きていることに偶然はなく、必然である」

 ─一見すると悲劇的に見えることであっても、実際には意図がその背後には
  あるのです。そしてその意図の「主」を考え抜くことが常に必要です。

 ─通常であればあり得ないことも、そう考えると全く違って見えてきます。
  「意味があること」「理由があること」と結論づけられるのです。

アルゼンチンの債務危機問題が再び最高潮に達しています。
「技術的なデフォルト」がいよいよ到来するか否かです。

なぜ根本的な解決を同政府は図らないのか。
ハゲタカ・ファンドに翻弄されているように見えるのでしょうか。

「デフォルト」になる方が実は得をするからということは無いのか。
まさかと思うからもしれませんが、仕組みとして確認することが重要です。

さらにいえばキルチュネル政権が果たして債務破綻によって失う政治権力の
代わりに何を得るのかです。救世主として突如現れるのは誰なのか?

いよいよ事態は佳境に達しています。
いかなる事態であっても「準備された心」をもって臨むこと。

これがこの事案を前にして私たち全員が考えなければならないことなのです。
事態は・・・リアルタイムで動いています。

 

(メールマガジン 2014年7月30日号 より)

http://archive.mag2.com/0000228369/index.html


 

いよいよアルゼンチンが不可逆的にデフォルトへと踏み出しました

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/2f2d7c979eaa362aff2d836bab7ebfec

 

すでに「通貨戦争」の対日宣戦布告が発せられた? 円安に沸く日本が気付かぬリスキー・ゲームの内実

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/a33ad78766e02a86d22f0aa37a447fbc

 


 

<ザ・フォーカス 「アルゼンチンの債務危機問題について」 (18:44 ~ 25:05)>

【H25.03.06 原田武夫 ザ・ボイス そこまで言うか!】

 

<Podcast>

2013/03/06 原田武夫 ニッポン放送 ザ・ボイス ニュースピックアップセブン

 


 

ニッポン放送(ラジオ番組)出演

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/ebc1c6daafde9e49eba9a041e0a5cf92


ロンドンの金融マンが「海外勤務にも前向き」と答え始める展開

2014-07-30 | 情報リテラシー

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 【2】IISIA代表・原田武夫からの〈メッセージ〉:「今日の焦点!」
   ~これを読めばマーケットとそれを取り巻く国内外情勢の
    ツボが分かる~
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⇒“今日の焦点”はズバリ:

 「ロンドンの金融マンが『海外勤務にも前向き』と答え始める展開」です。


⇒その理由は……:

 ─物事には偶然はありません。
  全ては必然の連鎖です。

 ─しかもその必然は必ずしも人智の世界の出来事だけではないのです。
  むしろそれを「越えた」ところに真実がある場合が多々あります。

 ─なぜならば私たちはいずれも地球上に暮らしているからです。
  ところがその「地球=大地」と「その上の空=宇宙」について
  知りません。

 ─知らないにもかかわらずその間を漂っているだけなのです。
  そして「知っているふり」をする。

 ─まずは虚心坦懐に己の無知を語るべきなのです。
  「そこから」全てが始まります。

ロンドン・シティの金融マンたちの態度が変わってきたといいます。
「この土地ではもう仕事が無い」というわけです。

1980年代前半から進んだサッチャー改革。
その落とし子として完成されたのがロンドン・シティ市場でした。

ところがそれが明らかに、もはや振るわないというのです。
なぜそうなっているのか??

「人智を超えた世界」についても想いを巡らせるべきです。
そしてそれがもはや不可逆的な動きであることを探るべきです。

多くの出来事がこれから起きていきます。
起きてしまえば一瞬ですが、しかし無数の出来事の連鎖でもあります。

それら一つ一つに惑わされることなく、確かな未来を見据えること。
そのためには、まずは落ち着いて「人智を超える世界」を想うべきです。

全ては・・・そこから始まるのです。

 

(メールマガジン 2014年7月29日号 より)

http://archive.mag2.com/0000228369/index.html


我が国において安倍政権の内閣支持率が50パーセントを切る展開

2014-07-30 | 選挙・民主主義

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 【2】IISIA代表・原田武夫からの〈メッセージ〉:「今日の焦点!」
   ~これを読めばマーケットとそれを取り巻く国内外情勢の
    ツボが分かる~
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⇒“今日の焦点”はズバリ:

 「我が国において安倍政権の内閣支持率が50パーセントを切る展開」です。


⇒その理由は……:

 ─「上げは下げのためであり、下げは上げのためである」
  マーケット、そして森羅万象を貫く「復元力の原則」です。

 ─急激な「上げ」は急激な「下げ」をもたらします。
  したがって一番良いのは平衡を保ちながら少しずつ上がることなのです。

 ─もっとも政治ではそれがなかなか叶わない現実があります。
  「風が吹く」と一気に人心が後押しし、急上昇します。

 ─そこで有頂天になってはならないのです。
  大切なことは、「平衡」を保ち続けることだからです。

 ─ただし自己の意識だけでそうはならないのが政治の世界の厳しさなのです。
  したがって風が吹いてきたらばもはや「天命」と受け取るしかないのです。

第2次安倍晋三政権の支持率が下落し始めています。
政権樹立以降、初めて50パーセントを割ったと喧伝されています。

これを見て戦々恐々なのは安倍晋三総理大臣自身のはずです。
なぜならば「勝てない総理大臣」と結束する政治家はいないからです。

そうなってくると「次は誰か」という風が吹き始めます。
政権維持という観点では真正面からの逆風であることは言うまでもありません。

第2次政権に際して安倍晋三総理大臣は明らかに意識していました。
出過ぎず、着実にといった形で政権運営をしてきたのです。

しかしここに来て明らかに「突出」した動きが目立ち過ぎます。
焦りすらそこには垣間見えつつ、他方で反作用がやはり起こりました。

「天命」は今後、いかに判断するのか。
いよいよ・・・アベノミクス最終幕が始まっています。

 

(メールマガジン 2014年7月28日号 より)

http://archive.mag2.com/0000228369/index.html


 

安倍晋三総理大臣が記者会見で訪朝を否定

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/b990cad697e4cd5debe35c9fa6bf2dc7


苦悶する安倍外交:一体何が欠けており、「世界の根源的な勢力」は何を不満に感じているのか?

2014-07-27 | 外交・諜報・非公然活動

皆様、おはようございます。原田武夫です。

今朝は愛媛からスタート。
東京とは明らかに異なる朝のそよ風が吹いています。

そのような中、最新コラムを「日本語」にてアップしました。
是非ご覧ください。

我が国、そして安倍外交の何が問題なのか??
「本当のこと」を知りたい皆様のために。

ギリギリのところまで(本当にギリギリのところです!)書きました。
是非、ご覧頂くと共に、1人でも多くの同胞に伝えるべく、シェア願いたく存じます。
どうぞ宜しくお願いします!

では。佳き日曜日を★

原田武夫拝

http://blog.goo.ne.jp/shiome/e/2736b9eea5611c57bcfc5699497a329c

 

https://www.facebook.com/iisia.jp/posts/701621326575758


 

2014-07-27 05:05:42 | 原田武夫「真実を語る」(外交・政治)

 

26日午後(メキシコ・シティ時間)、メキシコを公式訪問中の安倍晋三総理大臣は記者団に対して、「今月3回目」となる北朝鮮による弾道ミサイル発射に対し、「国連安保理決議違反である」として非難する声明を発表した。第2次安倍晋三政権は、北朝鮮との交渉を加速させている。そのような中で繰り返しになるが「3回」もミサイルを交渉相手から飛ばされたという事実自体に改めて驚くと共に、安倍晋三総理大臣とその周辺の政権担当者がこの出来事の持つ意味をどこまで理解しているのかが極めて不安にならざるを得ないのである

 

つまり今回の「北朝鮮による今月3回目の弾道ミサイル発射」を理解しようとする時、あり得べき思考の枠組みは次のように3パターンある:

●「パターン1」

北朝鮮が弾道ミサイルを発射したのは日朝交渉をいわば「大砲外交」で有利に進めるためである。本格的な戦乱となることを北朝鮮も望んでいるわけではなく、脅しに屈しない態度が大切である

●「パターン2」

北朝鮮が弾道ミサイルを発射したのはそれによってブレイクされかねない日朝交渉が外交の主眼ではないことを繰り返し示唆するものである。むしろそれは「米朝ミサイル合意」を思い出させるものであり、今回の弾道ミサイル発射も米国に対して交渉を始めたいというサインである

●「パターン3」

北朝鮮が繰り返し弾道ミサイルを発射しているのは、決してその単独の意思を表明するためではない。北朝鮮を遥かに凌駕する「世界の根源的な勢力」がそもそも我が国の行っていることに大いなる不満を抱いており、その意思表明として目に見える形でミサイルが発射されているのだ

 

私が外務省で対北朝鮮外交を担当していた当時、主管課である北東アジア課の中で繰り返し聞いた言葉がある。それは「北朝鮮による脅しには屈しない」というスローガンである。北朝鮮ほど古典的な外交を展開する国はなく、「飴と鞭」を巧みに使い分けて自らの国益を最大限確保しようと常に務めている。だからこそその言動の一つ一つに翻弄されるべきではなく、我が国の外交当局としては泰然としていれば良いというわけなのである。

 

現在、我が国の対北朝鮮外交は(ある意味当たり前の話であるが)外務省が完全に取り仕切っている。私のかつての上司の1人である齋木昭隆外務次官が異例な形で文字どおり「陣頭指揮」をとる中、全ての物事が進められている。私の知る限り、齋木昭隆外務次官の思考は常に仕えている有力政治家の「満足度の極大化」に照準が合わせられている。驚きかもしれないが、率直にいうとそこでは「国益」などというものがある意味度外視されており、最終的にはそれが自己の官界における延命を可能にするものだという強い認識の下、当該有力政治家との間では徹底した「主従関係」を築き上げ、他方で省内の下僚たちとの間でもその意味での徹底した「主従関係」を維持・推進するタイプなのである。

 

今回発出された声明にもそのニュアンスが非常に色濃く漂っている。「北朝鮮による脅しには屈しない」という、ある意味我が国の対北朝鮮外交部局では「伝統的」なメッセージがそこでは暗に示されているが、これは本来ならば「何が何でも日朝外交推進」と動いてきた安倍外交とは全く矛盾する声明なのである。しかしそれでもここまで強い非難声明を出すということは、要するに「ご主人様」である安倍晋三総理大臣自身が何等かの理由でそうすべしという指示を出したということだと考えるべきである。なぜならば今の「齋木外務省」にはその意味でのエンジンしか、全ての動きには取り付けられていないからである。

 

それでは安倍晋三総理大臣がなぜ翻意したのかといえば、その理由は極めて簡単だ。「安倍訪朝カード」に露骨な嫌悪感を示し始めた米国のオバマ政権をさすがにそろそろケアしなければならなくなったからだ。

「米国の意向など二の次ではないか。それに米国は表だって日朝交渉を妨害などしていない」

そう思われる向きもいるかもしれない。だが、米国はこの点で露骨なまでに我が国外務省に対し、メッセージを送ってきているのである。まず事の発端は今月(7月)7日に実施された日米外相電話会談の席上、ケリー米国務長官の側より「安倍訪朝の際には事前に相談するように」と発言があったことがリークされたことである。表向きは「日米韓の連携が崩れるから」としているが、これは余りにもおかしな発言である。なぜならば我が国は疑うことのない「主権国家」であり、その行政権のトップとして外交を専管事項の一つとしているはずの内閣総理大臣がどこの国に行って、誰と会おうと、他国である米国の指図を受けるいわれがないことは本来明らかだからだ。現に「総理外遊先」は外務省が総理官邸の意向を受けながら決めるのが通例であり、今回のような露骨な横槍はこれまでさすがの米国も行ってこなかった経緯があるのである。

 

そして我が国に対するサインとして決定打となったのが、岸田文雄外務大臣がこうした展開を踏まえ、対米説明のために出向こうとしていたところ、「ケリー米国務長官による中東訪問がセットされた」ことを理由に断られてしまったという事実なのであった。表向きは来月(8月)上旬に行われるアジア地域フォーラム(ARF)の際にセットする方向となったとされているが、これは我が国外交当局特有の苦し紛れの説明である。なぜならばこの種の国際会議の脇(フリンジ)で行われる二国間会談は30分、あるいは15分程度の極めて短時間のものであり(場合によっては「立ち話」に終わる場合もある)、およそ一つのテーマについてじっくりと話し合うといった類ものではないからだ。したがってこのことを踏まえれば、「米国から『勝手な振る舞いをするな』とガツンと言われ、何とか釈明しようと追いすがるが、米国自身から嫌悪されて相手にされない我が国」という実相が明らかになっているというわけなのである。

 

それがここに来て北朝鮮による「月内3回目の弾道ミサイル発射」なのだ。これが日朝接近を内政上のカードとして有利に利用しようとしている我が国の第2次安倍晋三政権に対し、真正面から冷や水を浴びせるようなものになっているのは明らかなのである。しかも繰り返しになるが、「ミサイル問題」はミサイル・マーケットの主である米国を抜きにしては語ることが出来ず、これをあえて前面に押し出し始めている北朝鮮の真意は「日本ではない、米国と話がしたいのだ」というものであることが更に露骨になっているのである。かつても書いたとおり、全ての事態を逆転させるということになればこの秋に向けて「オバマ電撃訪朝」すらあり得るのだ。つまり話は上記の「パターン2」に収斂していくということになる。

 

 

だが、話はこれで終わりにはならないのだ。―――世界史には3つの層がある。まずはメディアが語り、多くの人々が信じ込まされている「表の層」である。そして次に一部の人々がそうしたストーリーに疑問を抱き始め、ようやく到達することの出来る「裏の層」である。だが、実際にはこれらを全て包括するものの、ほとんどの人たちには見ることが出来ない「闇の層」というものが現にあるのだ。

 

先ほど書いた3つのパターンは実のところこの3つの層に対応している。つまり「パターン1」は最も分かりやすく、誰でも「なるほど」と思えるものであり、正に「表の層」のレヴェルの話である。話は我が国の国内で完結するため、「永田町の誰がどうした、霞が関の誰がこうした、日本語メディアはこう語った」といったレヴェルでの議論に終始する。たいていの人たちはこのレヴェルで議論を止めてしまう。

 

しかしインターネット化が進む中でそれでは飽き足りない人々が世界中で現れ始めたのである。グーグルで情報検索をし、ソーシャル・メディアで語り合う中、疑問に対する「答え(らしきもの)」に彼らは出会うことになる。いわゆる「コンスピラシー・セオリー(陰謀論)」と語る議論の信ぴょう性についても、それを云々する前にまずは咀嚼して、考えるべきだということに徐々になってくる。何でも「ユダヤ拝金主義が仕掛けている」といった類の議論を展開するのがこの「裏の層」の典型である(「イルミナティ」「フリーメーソン」を巡る陰謀論は全てこのレヴェルだ)。

 

これに対して多くの人たちは忙しい毎日の中で「表の層」にとどまっている。そのため「裏の層」の議論を行おうとする人たちを変人扱いし、表だっては相手にしない。場合によっては徹底してこれを糾弾しようとすらするため、「裏の層」はカルト宗教集団のように防衛のため、結束を強めていく。そして追い詰められる自らが貯めるストレスを発散すべく、スケープ・ゴートを特定の集団に対して求め、論難し続けるのである(繰り返しになるが「ユダヤ拝金主義批判」がその典型だ)。上記でいうと「パターン2」のレヴェルがその延長線上に見えて来る。

 

もっともこの2つの「層」「レヴェル」で思考を止めてしまって本当に良いのかというと、全くそうではないのである。安倍晋三総理大臣は権勢の人のように見えるかもしれないが、全くそうではない。なぜならば一見自由に見えるその行動範囲は、「我が国の根源的な勢力」があらかじめ設定したラインの中に止まらなければならないからであり、逆に言えばそのあらかじめ確定されたラインの中でどこまでの働きを示すのかが我が国の内閣総理大臣の本来職務であるといっても過言ではないのである。法律といった形で書かれているわけではなく、ましてやマスメディアが決して語ることのない世界であり、すなわち「闇の層」の出来事である。

 

実は当の内閣総理大臣たちも、この「闇の層」を実際に総理の座に就いてから初めて知ることになる。それは我が国の最高裁判所(総理官邸ではない。「最高裁判所」の、とある執務室である)に就任早々に召喚され、とあることが書かれている大量の書類に自筆で署名を求められ、これを粛々と行う時のことである。その時、我が国の内閣総理大臣はこの「闇の層」で言うところの、我が国の本当の立ち位置、「我が国の根源的な勢力」が1945年の敗戦に際し、いかなる決断を下したのかを初めて知ることになるのである。

 

そしてこれをベースに執政していくことになるわけだが、ここで我が国の総理大臣には2つのパターンが出て来る。1つは唯唯諾諾とこれを受け入れ、その延長線上で全てを巧みに解決し始める「能吏」タイプだ。いわゆる「長期政権」となった歴代の総理大臣たちはいずれもそうした能力に長けている者たちである。

 

一方、「短命政権」に終わった総理大臣たちは逆にこれを受け入れることが出来なかった正直者たちである。マスメディアは些細なことを書き立てるが、物事の本質は決してそこにはない。大切なことはおよそ人たるもの、あるいは「表の層」「裏の層」のレヴェルでいうところの「日本人」の魂から言って、この種の総理大臣たちは耐えられなくなるのである。我が国における政治家としての「しつけ」をされることなく、本当に得票数だけで民主政治が構成されると信じ込んで驀進してきた者たちが最後はこの道を辿ることになるのだ。

 

はっきり言おう。―――今、我が国が直面している本当の問題とは、この「闇の層」のレヴェルにおいて我が国と、それ以外との間でズレが出て来てしまっているという点にあるのだ。後者すなわち「世界史の根源的な勢力」は、前者すなわち「我が国の根源的な勢力」たちがどういうわけか路線をずらし始めたことに大いなる当惑を示し始めている。なぜならばあくまでも「表の層」の話に過ぎない「米中対立」といった議論・騒動に翻弄され、ついには集団的自衛権まで自ら容認し始めたからである。そして「裏の層」の議論である「ユダヤ拝金主義」の主役であるユダヤ人たちを本当に世界の支配者だと信じ込み、そのアドヴァイスを受けながら物事を進めようとすら見受けられるのである。

 

実は「闇の層」からすると最も大切なのは世界秩序がバランスを失しないことである。つまり私がしばしば述べているように「ルシャトリエの原理」を世界史の展開の中で遵守しようというわけであるが、それに照らして我が国は余りにも何かに偏り過ぎ始めているのである。そのことに「闇の層」のレヴェルである「世界の根源的な勢力」は実のところ大いに当惑し、50年ぶりに「我が国の根源的な勢力」と真正面から相対峙したいとトライし始めている。ところがこうした試みに対して、実に驚きなことに「我が国の根源的な勢力」から、「世界の根源的な勢力」からするとルール違反であり、どのように考えても理解出来ず、容認出来ない反応が返ってきたというのである。

 

途方に暮れた後者はしばし呆然自失となると共に、「それならば日本はもういいだろう」という判断に今、なりかけてしまっている。そして我が国を本質的に崩壊させる手段(重債務問題)に手をつけるところの一歩手前まで来ているのである。それを今、「もう少し待ってもらいたい」と良心溢れるごく少数の日本人たち(無論、「表の層」の公職を担っているわけではなく、ましてや「裏の層」の人脈にも属さない良心の市井人たちである)が走り回っている、というのが実態なのだ。だが、北朝鮮はまたしても弾道ミサイルを発射したのである。これが何らかの「号砲」、あるいはその前の「予鈴」であるとするならば次に起きることは目に見えているのである。無論、どんなに日銀が蛇口をひねってカネを刷りましたところで株価など上がるはずもなく、アベノミクスは強制終了となるのだ。

 

 

そうした中でこれから起きること。それは約束であり、ルールであることを破った「我が国の根源的な勢力」に対する「世界の根源的な勢力」からの容赦ない制裁である。だがそれはいきなりそう仕向けられるのではなく、まずはその代理人であるはずの内閣総理大臣その人へと向けられるはずだ。端的に言うとその「物理的な存在」すら危うくなるのである。安倍晋三総理大臣自身が最初からその覚悟で臨んでいるであろうことは、総理官邸ではなく私邸に暮らしていること等からもうかがえるのである。だが「世界の根源的な勢力」はその間隙を縫って、必ずミッションを果たすのだ。そして「我が国の根源的な勢力」に対してはっきりと警告を与えるのである。

 

実のところ、この「闇の層」のレヴェルでぶつかり合う二つの勢力は共に、私の言葉で言うならば「Pax Japonica」すなわち我が国が主導的な役割を果たすことで世界秩序が再編されていくことを望んでいるのだ。ただ、何らの調整を経ることなくそこに突っ込もうとしている「我が国の根源的な勢力」に対して「世界の根源的な勢力」は不信感を募らせており、サインを送り続けているのである。我が国外交がなすべきことは、実はこのレヴェルにおいて理解を求め、融通をつけさせることに他ならないのだ。だが、このことについて気付いている「我が国外交官」が一体何人おり、また本当に動いている「我が国外交官」は何人いるのか?

 

(「通訳」として巨頭たちの首脳会談に出席していたのは誰なのか?)

 

これが正に「苦悶する安倍外交」に対する解なのである。NSCといった「表の層」にとどまることなく、また自らの度重なる外遊によって「表の層」の理解を諸外国で得ようとするといった如何にもリーダーシップの無さを露呈させるのでもなく、「闇の層」にまで到達する少数精鋭の部隊に思う存分の働きをさせること。それしか・・・我が国を現下の苦境から救い出す方法は残されていないのである。

 

原田武夫記す

(2014年7月27日)

 

苦悶する安倍外交:一体何が欠けており、「世界の根源的な勢力」は何を不満に感じているのか?

http://blog.goo.ne.jp/shiome/e/2736b9eea5611c57bcfc5699497a329c


 

 


 

The Ultimate Question: Who Owns the World??

http://takeoharada.com/2014/07/25/the-ultimate-question-who-owns-the-world/


あり得ないことが起きる。 そういう秋が迫っています

2014-07-27 | 気象・地震・天文・地学

こんばんは、皆様。原田武夫です。

酷暑の大阪におけるイヴェントを無事に終了して、独り今度は愛媛にescape...
理由?
内緒です(笑)

そんな中、次のようなニュースが。
何をいまさらですが。
だって、拙著「世界史を動かす日本」(徳間書店)で書いてますからね(^^)/

しかし・・・
なぜ今出すのか。。。

あり得ないことが起きる。
そういう秋が迫っています。

その前に休息をとらないと。
始まりません。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140725-00000027-jij_afp-sctch

 

https://www.facebook.com/iisia.jp/posts/701275066610384


 

12年の強力な太陽風、地球をニアミス NASA

AFP=時事 7月25日(金)16時19分配信

米航空宇宙局の太陽観測衛星「SDO」が捉えた太陽フレア(2011年6月7日提供)。

【AFP=時事】2012年に地球のそばをかすめた強力な太陽風は、地球を直撃していれば「現代文明を18世紀に後退させる」ほどの威力があるものだったと、米航空宇宙局(NASA)が23日、発表した。

【図解】太陽フレアとは

 NASAによると、2012年7月23日に地球の軌道上を駆け抜けた太陽風は、過去150年間で最も強力なものだった。しかし、何が起きているかを理解している人はほとんどいなかったという。

「もしも、(この太陽風の)発生がほんの1週間前にずれていたら、地球は集中砲火を浴びていただろう」と、米コロラド大学(University of Colorado)大気宇宙物理学研究所(Laboratory for Atmospheric and Space Physics、LASP)のダニエル・ベーカー(Daniel Baker)教授は語る。

 代わりに、太陽風は「そのような事象を測定するためにほぼ理想的な装置を搭載した」NASAの太陽観測衛星「ステレオA(STEREO-A)」を直撃した。

 ステレオAが収集したデータを科学者らが分析した結果、その太陽風は、これまで知られている中で最大規模だった1859年の「キャリントン・イベント(Carrington Event)」と呼ばれる宇宙嵐に匹敵するものだったことが分かった。

 また、カナダのケベック(Quebec)州一帯を停電させた1989年の太陽風と比較しても、2012年の太陽風は2倍の威力だったという。

「2012年の太陽風があの瞬間に起きたことは、地球と地球上の生物にとってとてつもなく幸運だったと、最近の研究結果を受けてますます確信するようになった」とベーカー氏は述べる。

■キャリントン・イベントと同規模の太陽風、直撃の損失額は推計200兆円

 太陽風は広範囲の停電を引き起こし、ラジオや全地球測位システム(GPS)から水道まで、電力に依存する大半のものの機能を停止させる恐れがある。

 米科学アカデミー(National Academy of Sciences)は、1859年と同規模の太陽風が起きた場合に現代社会が受ける経済的損失は2兆ドル(約200兆円)と推計する。また、そこからの復興には何年もかかる可能性がある。

 太陽風に関する研究結果を米科学誌「宇宙天気(Space Weather)」に今年発表した物理学者ピート・ライリー(Pete Riley)氏によると、過去50年の太陽風の記録を分析した結果、今後10年以内にキャリントン・イベントと同規模の強力な太陽風が地球を直撃する確率は12%だった。「当初は確率がとても高いことに自分もかなり驚いた。だが統計は正確なようだ。厳しい数字だと言える」とライリー氏は述べた。【翻訳編集】 AFPBB News

 


 

「たった9日間のズレで地球が救われた」ことの本当の意味とは??

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/bbc6454ef459cce372dcaef08deb51a5

 

太陽のコロナガスが12~13日にかけて地球をかすめる危険性あり

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/2f2c0a5909080f068c7da424804faa2c


「誰が世界を所有しているのか」

2014-07-27 | グローバル・マクロ

おはようございます。原田武夫です。

実は・・・今、帰国して成田からのタクシーなんですよ。
どこへ行っていたか??

内緒です(笑)
一応、証拠写真撮ってきました。
まぁ、こんなところです★

それにしても・・・人間、無知とは恐ろしいものです。
そして世界の根源は実は「善」から成っている

そう強く感じる今回の旅でした。

では!
佳き一日を★

 

https://www.facebook.com/iisia.jp/posts/699732683431289


 

皆様、おはようございます。原田武夫です。

世の中には様々な疑問があります。
しかし、よくよく考えてみると究極においては、一つしかありません。

それは:
「誰が世界を所有しているのか」
です。

「??」と思われた方。
今アップロードしたばかりの私の英語公式ブログをご覧ください。

ギリギリの真実が・・・ここに、あります。

では。佳き週末を!
私はこれから大阪に移動です(^^)/

http://takeoharada.com/2014/07/25/the-ultimate-question-who-owns-the-world/

 

https://www.facebook.com/iisia.jp/posts/700986133305944


 

The Ultimate Question: Who Owns the World??

 


ロシアの銀行セクターこそが欧州による経済制裁の狙いとの見方

2014-07-27 | 情報リテラシー

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 【2】IISIA代表・原田武夫からの〈メッセージ〉:「今日の焦点!」
   ~これを読めばマーケットとそれを取り巻く国内外情勢の
    ツボが分かる~
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⇒“今日の焦点”はズバリ:

 「ロシアの銀行セクターこそが欧州による経済制裁の狙いとの見方」です。


⇒その理由は……:

 ─「上げは下げのためであり、下げは上げのためである」
  マーケット、そして森羅万象を貫く「復元力の原則」です。

 ─これを利用しているのは米欧の統治エリートです。
  つまり「上げる」ためには最初に「落とす」というわけなのです。

 ─「落とす」際にその本当の目的を語ることはしません。
  何等かの(表面的には)論理的な理由と共に「落とし」ます。

 ─大切なことはしたがってその際の「真意」を探ることなのです。
  これこそが情報リテラシー習得のための第一歩です。

ウクライナ情勢、とりわけMH17便の「撃墜」を巡り緊迫する情勢。
その中でロシアはなぜか制裁を強化されてしまっています。

その時、欧州の狙いは一体どこにあるのか。
そう考えると出て来る答えが一つあります。

ロシアは程なくして金融マーケットを全面開放するのです。
したがってそうした「青田」を誰がどれくらいとるのか、競争なのです。

制裁を課すことは、逆に言うと強い関心の表れです。
制裁対象こそが、本当ならば欲しい部分なのです。

そのような目で見た時、一体何が見えて来るのか。
現在進行形のウクライナとロシアを巡る動きについて不可欠な視点です。

こうした視点を失わないこと。
それが出来る日本人だけに・・・「未来」は開かれているのです。

 

(メールマガジン 2014年7月25日号 より)

http://archive.mag2.com/0000228369/index.html


 

なぜ今、ロシアそしてバルト海なのか? プーチン脅威説を越えて「これから起きる本当のこと」を考える

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/f8a1e38f4fef6807ef3472ede23d9942


今年(2014年)の米経済見通しを国際通貨基金(IMF)が下方修正

2014-07-27 | 高貴な嘘

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 【2】IISIA代表・原田武夫からの〈メッセージ〉:「今日の焦点!」
   ~これを読めばマーケットとそれを取り巻く国内外情勢の
    ツボが分かる~
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⇒“今日の焦点”はズバリ:

 「今年(2014年)の米経済見通しを国際通貨基金(IMF)が下方修正」です。


⇒その理由は……:

 ─「高貴なウソ」という言葉があります。
  米欧において統治エリートたちが用いる手段の一つです。

 ─「統治を行うためにはやむを得ず虚偽を言う」ことを指します。
  合目的的であることを前提に正当化されます。

 ─しかしだからこそその真意は語られる中身の逆なのです。
  それをつかみ取らない限り被統治者の側から抜け出せません。
 
 ─自らで思考することを止めるか否かが「人」と「人間」を分けます。
  「人間」とは文字どおり「人と人の間」の存在なのです。

 ─これに対して「人」は違います。
  自らの頭で考え、真実をつかみとります。

米経済の見通しについて国際通貨基金(IMF)が下方修正しました。
何気ない発表ですが大きな意味合いを持っています。

なぜならば米経済は世界経済の根底にあるものだからです。
少なくとも「これまで」はそう見なされて来ました。

そうである以上、その動向の「下方修正」は重大な意味を持つのです。
そのことをまずは悟るべきです。

そこに潜んだ米欧の統治エリートたちの「高貴なウソ」。
これを読み解くことで真実をつかみ取る努力。

これこそが、今、私たち日本人に求められていることなのです。

 

(メールマガジン 2014年7月24日号 より)

http://archive.mag2.com/0000228369/index.html


日本マクドナルドが期限切れ鶏肉をマックナゲットに使用

2014-07-27 | 経営・人財・起業

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 【2】IISIA代表・原田武夫からの〈メッセージ〉:「今日の焦点!」
   ~これを読めばマーケットとそれを取り巻く国内外情勢の
    ツボが分かる~
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⇒“今日の焦点”はズバリ:

 「日本マクドナルドが期限切れ鶏肉をマックナゲットに使用」です。


⇒その理由は……:

 ─「上げは下げのためであり、下げは上げのためである」
  マーケット、そして森羅万象を貫く「復元力の原則」です。

 ─一貫して「上げ」ということはこの世にあり得ないのです。
  「上げ」という作用は「下げ」という反作用を必ず伴います。

 ─人生も全く同じなのです。
  一貫して「上げ」は無く、種をまき、育て、収穫し、休むべきなのです。

 ─そして休む時、次に向けて徐々に耕すのです。
  自らを活かせしめた「全て」に対する感謝の念がそこでのカギです。

日本マクドナルドがメディアで集中砲火を浴びています。
「期限切れの鶏肉」を長年にわたって使用していた、というのです。

そしてこのことはベネッセにおける「個人情報漏えい」の件に
つながります。
なぜならば共に同じCEO(社長)に経営責任がある問題だからです。

ここで何も個人攻撃をすべきというのではありません。
その生き様に、何等かの「油断」が無かったのかと言いたいのです。

「カリスマ経営者」、
そう言われ始めるあたりから、本人は気を付けるべきです。

惻隠の情を思い起こさなければなりません。
全てに対する感謝を以前にも増して強く抱くべきです。

そうすることによって力はみなぎり、決してこうした事態に巻き込まれる
ことなどなくなるのです。なぜならばそれにより一つの道が開くからです。

自らの「欲望」ではない、何かに導かれる道です。
「カリスマ経営者」と言われるような道ではなく、歩むべき本当の道です。

そのことに早く気づかなければなりません。
そして悔い改める時・・・「次」が見えて来るのです。

私は、そう思います。

 

(メールマガジン 2014年7月23日号 より)

http://archive.mag2.com/0000228369/index.html


「日朝接近」で戦後総決算を行う北朝鮮の真意

2014-07-25 | 北朝鮮
2014年07月24日(木) 原田 武夫
Photo by GettyImages

「北朝鮮についてはどう思うか? 正直、もうどうしようもない状況になっているのではないか」

今から1年ほど前のことだ。都内にある大きな森の中にある邸宅で、私の正面に座るある人物はこう切り出した。事柄の性質上、それが誰か、その内容が何かを詳らかに述べることは出来ないが、その言葉は私の脳裏に深い余韻を残した。

北朝鮮の巧妙な交渉戦術

そして今。安倍晋三政権は北朝鮮に接近している。「日本人拉致問題」について再調査をするとの北朝鮮側からの約束を取り付け、いよいよそのために北朝鮮側の設置した委員会の陣容が明らかにされたのだという。そして政府当局が行うブリーフィングに従ってであろう、マスメディアはこう書き立てている。

「今回の再調査に際して北朝鮮は本気だ。なぜならば秘密警察として恐怖政治を支えてきた国家保衛部の要人が参加しているからだ」

これを読んで私は余りのナイーヴさに苦笑した。おそらく東西冷戦の真っただ中であればこんなことを書く記者はいなかったであろう。東側の共産体制において独裁は当たり前の現象であり、そこでは「国家」が行う行為のすべては結局のところ独裁者ただ一人の意思によるものだったからだ。東側諸国はあれやこれやと違う顔の交渉当事者を出してはきた。だが、それらは結局のところダミーに過ぎず、演出なのである。

北朝鮮についてもまったく同じことだ。2004年11月、私は藪中三十二アジア大洋州局長(当時。後の外務事務次官)が率いる日本側代表団の一員として平壌に滞在した。日本人拉致問題についての調査結果を北朝鮮側から聞くためだ。その時、北朝鮮側は次のように繰り返し述べたのである。

「拉致問題を管轄しているのは特殊機関だ。特殊機関はその性質上、自らが行ったことの詳細を語らない。その点について日本側も理解してもらいたい」

国交のない日本側には、国際法上、それ以上を要求することができなかった。現場で地団太を踏んだのをよく覚えている。これに対して今度は「国家保衛部」が出てきたというのである。確かに表面的にみると、何か事柄が進展したかのように見えなくもない。

だが、繰り返し言おう。共産体制である北朝鮮にとって、これらはすべて壮大な演出なのである。そしてあたかも譲歩しているかのように見えて、実際には空手形を振り出しつつ、「これだけやったのだから日本側も経済制裁を解除せよ」と迫る。実に巧妙な交渉戦術なのだ。これに日本が乗ってしまっている。

「北朝鮮」は何のために、誰が創り出したのか

なぜ私がこうした北朝鮮側の態度に危惧を抱くのかといえば、私たち日本人が北朝鮮という一つの「国」との関係でしか問題をとらえていないのに対し、北朝鮮はもっと広い文脈の中で今回の交渉をとらえている気配があるからだ。

そしてこのことを正確に理解するためにはまず、そもそも「北朝鮮」という国家を何故に、誰が創り出したのかを知らなければならない。

そのための大きなヒントになるのが、本来ならば満州(現在の中国東北部)の守備隊に過ぎなかったはずの「関東軍」のナゾの南進だ。終戦当時、「関東軍」はどういうわけか元来の守備範囲を大きく越え、朝鮮半島の守備には別の部隊があたっていたにもかかわらず、北半分まで南下して来ていた。そしてその南下にあたって関東軍が立ち止まったラインこそが現在の南北国境である「北緯38度線」だ。

これだけでも十分不思議ではあるが、もう一つ手がかりがある。「北朝鮮・建国の父」である金日成、そしてその「息子」である金正日は(北朝鮮側のプロパガンダは別として)それぞれ旧ソ連と深い関係に立っていたことが知られている。簡単に言えば北朝鮮は旧ソ連が認めなければ最初から存立しえなかった国家なのである。

すなわち、北朝鮮の領土を事実上あらかじめ画定していたのはわが国の「関東軍」の動きであった一方で、北朝鮮の体制について人的整備を行ったのは旧ソ連であった。両者は本来、対立しあっているはずの存在であり、現に私たちはそのようなものとして教育現場で教えられてきている。したがってそういう「思考の枠組み」で見るとこうした出来事は単なる偶然に過ぎないように見えてしまう。

しかし、こうは考えられないだろうか。---敗戦色が濃くなった段階でわが国は、いかにして戦後アジアの秩序において優位性を保つのかを極秘裏に検討した。その際、基本的な原理として採用されたのが、簡単にいうと「毒をもって毒を制す」というやり方だった。

第二次世界大戦では、米ソ両大国のどちらが「世界の覇者」になるのか決着がつかなかった。そうである以上、これら両者の間で早晩、深刻な争いが始まるのは目に見えている。そうであればわが国としてその中で生き残りを図り、しかもこれら両大国と対等にわたりあっていくためには、それぞれに対して別の言い方をしながら協力関係を築いていくしかない。

そう考えたわが国は米国との関係において「同盟関係」を築き上げる方向性をとった。日米安全保障体制は当たり前のことのように思われるが、米国はその軍隊をわが国に長期にわたって駐屯させるつもりはまったくなかったのである。嫌がるマッカーサーを説き伏せ、「在日米軍」による駐屯を決定させたのはわが国側だった。これで対米関係はひとまず形が整った。

しかしこのままアジアが収まってしまっては、やがて米軍が「それでは失礼」と逃げてしまう危険性がある。そのためわが国はこうした対米交渉と同時、あるいはそれより先立つ形で東アジアの諸国に人知れず「地雷」を埋め込み続けたのである。

その一つが中国における核開発に対する支援であり、もう一つが北朝鮮の「建国」だったのではないか。敗戦色が濃くなる中で後者については、本来「敵対」するはずの関東軍から旧ソ連の側に対して次のように呼びかけを行ったのではないか。

「米国は今後、共産主義体制に対する防波堤として『緩衝国』を朝鮮半島に創ろうとするであろう。そうなった時、直接これが国境に面してしまうのは不都合なのではないか。そうであれば日ソが共同して『緩衝国』をもう一つ作ってしまってはどうか」

このような呼びかけが旧ソ連のスターリンの耳に届き、スターリンもこれを認めたと考えるならば、先ほど述べたような「偶然にしては出来すぎている事実関係」はまったくもって納得できる。つまり「北朝鮮」はそもそも建国にあたってわが国の「権力の本当の中心」とその手足である関東軍、さらにはそれと本来「敵対関係」にあるべき旧ソ連の合作、というわけなのだ。

日本人との問題の棚卸しを始めた北朝鮮の真意

余りにも壮大な話であるように聞こえるかもしれない。しかも仮に北朝鮮が我が国の意向の下に創られたのであれば、何故に「日本人拉致問題」などという非人道的な行為を行ったのであろうか。まったくもって理解できない。

だが、こうも考えられる。---元来、「緩衝国」として日ソが創ったはずの北朝鮮はその後、自立した意思を持ち始めてしまった。その結果、旧ソ連から核開発のための設計図を得つつ、それとの濃密な関係を事実上疎遠なものにし始め、もはや旧ソ連であっても手がつけられない存在になってしまった。同じことはわが国についてもいえる。こうした工作活動の最前線を担った旧陸軍士官学校人脈の高齢化が進む中、北朝鮮はわがもの顔で動き始めてしまった。そして残地諜報者として置いてきた者たちは年老い、もはやわが国も手が出せなくなってしまった。

今回、北朝鮮は「日本人拉致問題」だけではなく、あらゆる「日本人との間における問題」の棚卸しを始めている。「日本人妻」問題に加え、「残留日本人」までも取り上げている。単なる交渉材料を増やすための手段のように見えなくもない。だが、つくられた「緩衝国」北朝鮮を巡る本当のストーリーに視線を合わせると、そこには全く違うイメージが見えて来る。そう、北朝鮮は「生みの親」の一方であったわが国との関係性を完全に清算しようとしているのである。

そしてその最終的な狙いはいわゆる「戦後賠償」を勝ち取ることなのだ。それは言ってみれば「協力者に対する報償」とでもいうべきものなのかもしれない。

このように考えることでようやく私は今、冒頭に紹介した人物が吐き捨てるように述べた言葉の真意を理解している。そのような壮大なゲームが進展しているとは知らず、無邪気にも自らの保身をも図るべく「北朝鮮カード」に手を出してしまった安倍晋三政権。そうしたレべルを超えた展開が急激に進み、わが国外交がフリーズしてしまうという意味での「真実の時」が訪れるのはそう遠くないはずだ。

(参考図書:小著『狙われた日華の金塊』(小学館)及び「『日本バブル』の正体」(東洋経済新報社))

 

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39912


 

ミサイルを飛ばす北朝鮮と日本は本当に交渉できるのか? 動き始めた「日朝交渉」の行方をあらかじめ考える

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/68201f2e7919b3ac9cab8625019f691d

 

今回のテーマは・・・北朝鮮。 「なぜ?今??」 

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/30c9474939c252390065d8915bc893c7

 

「日朝合意」の真相を考える カギは1日の空白にある

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/d40ac8e54f92bd5f6c338c0dc1005447

 

なぜ今「日朝局長級協議」なのか? 実体験からその真意と展望を考える

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/f65ed1de64db3a10306bcb95adbaa1d2

 

「米ドル軍票」という韓国の切り札

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/f11fd077cdbf9bf7650e395d0d457486

 

飯島勲・内閣官房参与が訪朝

http://blog.goo.ne.jp/nobody-loves-you/e/db5541dcd7d997ad8c9ed02f0504b8cc

 

世界通貨戦争後の支配者たち [単行本] 原田 武夫 (著)

 

ジャパン・シフト (仕掛けられたバブルが日本を襲う) [単行本] 原田武夫 (著)