「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

サンタがきたら おこしてね

2010-12-24 18:07:02 | 書籍・絵本



 サンタがきたら おこしてね やすいすえこ 女子パウロ会

 はやく来ないかなあ
 ぼく、寝ないで待っている。
 わたしも
 でも、もし・・・
 眠ってしまったら おこしてね。

 そんな会話が聞こえてきそうなイブ
 変わらない
 クリスマスの日の想い

 

 さぁて、と
 出かけますか? サンタさん
 子どもたちが 待っているから・・・

 

 クリスマス人形のねがい ルーマー・ゴッデン・作 バーバラ・クー二ー

 クリスマスが近づき、施設の子どもたちはそれぞれに休暇を過す家へ
 帰る家のないアイビーと、女の子に買ってもらえるのを待ち焦がれている
 人形ホリーのねがいごとがかなう、クリスマスの奇跡の物語
 原書タイトルは『The Story of Holly and Ivyk』
 賛美歌からとられています。 (出版社からの内容説明より)

 幸せな気持ちになれる絵本です。
 バーバラ・クー二ーの挿絵がいいです。

 *:*:*:*:

 クリスマスイブに ひとりで過すのは嫌だ!
 そんなことを思ったのは若い日のこと
 いまは「なんにもない日」がとても好きになった。(笑)
 「なんにもない日」といったら、その日がかわいそうか・・・

 仕事帰り 空を見上げると 月
 月が私をみているから
 いつも変わらず、真上にいてくれることに
 なんとなく安心する。
 月に 星に キ~ンと冷えた冬の空気に
 メリークリスマス!


巴里の空の下オムレツのにおいは流れる

2010-12-22 22:50:25 | 書籍・絵本
 

 巴里の空の下オムレツのにおいは流れる 石井好子 暮らしの手帖社

  シャンソン歌手・石井好子さんの料理エッセイ
  滞在していたパリやいろんな国で出会った料理
  家族や友人との楽しい食卓
  心を込めてつくる料理の大切さを教えてくれる。
 
  職場に図書館から届く本のなかに入っていた。
  奥付をみると1964年に出版されたもの
  それでも古さはあまり感じなかった。
  装丁は花森安治さん

 

 

   今日、職場では「料理教室」があった。
   調理室があるわけでもなく、小さなシンクとガス台があるだけの
  場所で調理している。
  オーブンもないし・・・
   それでも、こんな料理が出来ましたよ。

   スモークサーモンの押し寿司・ささみのスティック揚げ
  鰻の錦蒸し・炒めなます・海老の飾り焼き
 

ウイちゃんがみえるもの

2010-12-21 17:32:01 | 書籍・絵本
  

 ウイちゃんがみえるもの 衿沢世衣子 講談社

  オールカラーの漫画本
  人にはみえないものがみえる小学生ウイちゃんのお話
  ウイちゃんは人見知りで緩慢な子
  でも、とてもかわいい
  人にみえないものがみえるからといって
  周りから特別扱いされているストーリーではなく
  おもわず微笑んでしまうウイちゃんの日常を描いている。

  スーパーのハンドべラーの話
  クラスメイトとの交流の話
  海外出張から戻ったお父さんとの話
 それぞれ個性的なキャラが登場して面白い。
 カラーのせいもあるけど絵本みたいな漫画本だな

 

  東京駅・銀の鈴
  何年か前に友人が東京にきて会った時、はじめてその存在を知った。
  東京生まれで東京で暮らしていても あまり東京駅に行かないから・・・
  銀の鈴もバリエーションがあるんだね。
  綺麗な雪の結晶で輝いていた。

  どうしているかな、ここではじめて会った友人のことを想う

 

  今日、ここに来たのは 職場の利用者さんが銀の鈴の前にある「錦豊琳」という
  かりんとう店のきんぴらごぼうが食べたい、でも遠くて買いにいけないの・・・
  それで代わりに私が行った。
  ネットでもお取り寄せが出来るのだけど、私はアナログ人間で 本でもお菓子でも
  自ら足を運ぶ方で(笑) 本は本屋で出会い、お菓子はお店で、が楽しい。
  わあ、このかりんとう 美味しい
 

 

おふろだいすき

2010-12-20 19:21:45 | 書籍・絵本
 

  おふろだいすき  松岡亮子・作 林明子・絵 福音館書店

  おふろで繰り広げられるファンタジー
  子どもの空想をそのまま抜き出したようなお話です。
  次々におふろから現れる動物たちはみな個性的で人間味があり
  名脇役を演じています。林明子さんの柔らかな絵のタッチが
  おふろにぴったりです。
  どんどん広がるお話ですが、あたたかいおかあさんのタオルが終着点。
  温かい気持ちで読み終えることができます。
                             (出版社からの内容紹介より )

  寒くなりましたね。
  挨拶代わりに交わすようになった言葉。
  寒くなったの、暖かくなったの、話の枕に事欠かない。
  季節のある国に生まれたことがちょっとうれしい。

  > 今日は残業になるよ。 娘からのメール
 それでは、さきにおふろに入ろうかな
 多少、疲れていても 気持ちが塞ぎこんでいても
 私はおふろにはいると、元気になる。
 おふろだいすき、なのだ。
 おふろのなかで空想に浸る。
 そういえば、そんな絵本があったよな

 「おふろだいすき」 本棚にあった。
 娘が幼稚園に入るぐらいの時
 よく読んだ絵本
 初版は1982年、ウチにあるのが1993年で第37刷もの
 1993年だと娘はすでに大きくなっているので
 おそらく図書館での「読み聞かせ」のために購入したのかな?
 覚えていない・・・

 改めて読み返してみると、とてもシンプルであたたかくて
 絵本らしい絵本だと思う。
 絵本にも時代があるのだろうか
 子どもにむける大人の温かい眼差しがある。
 子どもにとって 暗いニュースが多かったこの一年だけど・・・
 きっと、いいことだってあったはずだよね?

 

 

   昨日、娘と散歩して見かけた猫とランチで食べた「石焼きビビンバ」
   底にできたおこげが美味しいね。と言ったら
   >お母さん、おこげが食べたいならスプーンで石の端にご飯をつけるのよ。だって
  どこにも行かない私は最近、お店などで 娘に教えてもらうことが多くなった。
  母さんの出番、危うし・・・もう、私は娘の終着点ではない。
   「石焼きビビンバ」を食べて、なに考えているやら (笑)

万寿子さんの庭

2010-12-17 21:25:49 | 書籍・絵本


 

  万寿子さんの庭  星野伸一  小学館文庫

  竹村京子、20歳。右目の斜視にコンプレックスを抱く彼女が
   引越しを機に変わり者のおばあさん杉田万寿子に出会った。
   万寿子からさまざまないやがらせを受け、怒り心頭の京子。
   しかし、このおかしなやりとりを通して、意外にも二人は仲良くなってゆく。
  やがて、気丈だった万寿子に認知症の症状が出てくるようになり
  京子は自ら万寿子を介護する決意をするが・・・
                   ( 出版社内容紹介文より )

  京子と万寿子のおかしなやりとりには何度も笑ってしまった。
   万寿子78歳
   普通なら20歳の若者との接点はあまりない。
   でも、この物語のなかでは「お友達」となる。

   作者には老人に対する固定観念があまりない。
   それがこの物語を面白くしていると思った。
   実際、高齢者施設で仕事をしている私には
  万寿子さん的、人と多く接する。

  それでも、ある日を境に万寿子さんにも認知症のきざしが・・・
  寄る年波にはかてないか。
   誰にでも起こりうることなのだ。
   で、思ったよ。
   人の人生は、最後にどんな人と過すかで、すごく違ってくる、と。

  
  

    商店の「福引き」で引いたのはティシュー
    「豪華・温泉旅行ご招待」当たれ、と念じたのだけど・・・
   くじ運がないよな~

  

   そんな私を見ている人、いや 猫さんがいました。
  あなた、景品になる?


おはなしのもうふ

2010-12-16 17:18:31 | 書籍・絵本
   

  おはなしのもうふ  フェリーダ・ウルフ 作 エレナ・オドリオゾーラ 絵 光村教育図書

   村の子どもたちは、「おはなしのもうふ」に座って、ザラおばあちゃんのお話を聞くのが
   大好き。そのひとりが、ある日、毛糸のくつしたをもらいました。
   贈り主はわかりません。
   それから、村人たちに次々と謎のプレゼントが届くようになり・・・。
                           ( 出版社からの内容紹介より )

  「おはなしのもうふ」にこしをおろしてザラおばあちゃんのおはなしを楽しむ子どもたち
   そのもうふがどんどん小さくなっていく、素敵な謎解き・・・
   私も「おばあちゃんのもうふ」に腰をおろしたくなった。


  

   今日は寒い朝だった。
   仕事の研修のため、区役所まで出向く
   駅のホームのニホンザルの写真をまた、眺めては
  いいなあ 「あぁ ごくらく」 温泉
  湯加減41度、って 熱くないのか?ナンテ考えてみたり(笑)

 

  バスに乗って 外をながめていると
 みんな厚手のコート
  冬になったのだと実感する。 

 

  研修が終って、おでんの具をたくさん売っている店の前を通る。
  たちあがる湯気と匂いの誘惑に負けてしまい
  手抜きだけど、出来ている「おでん」買ってしまう。
  大根・しらたき・厚揚げ・ちくわ・つみれ~
  と 同時、メールが
  >今夜はご飯、いりません。  子どもより
  げっ・・・ とたん、手に提げている「おでん」が重くなった。
 

雪だるまの雪子ちゃん

2010-12-15 13:25:52 | 書籍・絵本

 

  雪だるまの雪子ちゃん  江國香織/作 山本容子/絵 偕成社

  雪子ちゃんは、野生の雪だるまです。
  雪深い山の村に、ある日、ひとりで空からふってきて画家の百合子さんの
  家のおとなりの小屋で暮らしはじめました。
  好奇心旺盛で、いつも前むきな雪子ちゃんの毎日には生きることの
  よろこびがあふれています。
                            (出版社からの内容紹介より )


  雪が降った日
  外で「雪だるま」を見つけるとすごーく嬉しくなる私です。

  降ったばかりの雪は美しいのに
  雪だるまになると、あとは汚れていって
  やがてとけてしまう。

  でも、雪子ちゃんは
  野生の雪だるま
  空からやってきました。
  表紙カバーをはずしてみてください。
  暖かいところが苦手な雪子ちゃんですが
  それは、彼女の心の中
  ・・・

  山本容子さんの銅版画によるカラーの挿絵がとても素敵な本です。


スノーモンキー

2010-12-14 17:35:56 | 書籍・絵本
   

   スノーモンキー   岩合光昭

    駅のホームにニホンザルが温泉につかっている写真があった。
    なんとも気持ちよさそうで、いいなあ~

    立ち寄った図書館で「スノーモンキー」の写真集をみつけた。
    長野県・地獄谷温泉に暮らすニホンザル、通称スノーモンキーの
    四季折々を撮影した本

    頭に雪を積もらせて温泉につかるおサルさんの写真、みっけ!
    その他にも感動するショットがいっぱい

   

    もう、すっかり落葉してしまった木々
    私も はやくウチに帰って お風呂に入ろう、と。

酔いがさめたら、うちに帰ろう

2010-12-13 22:03:52 | 映画
 

  映画 「酔いがさめたら、うちに帰ろう」

 原作は、2007年にがんでなくなった鴨志田譲による同名自伝小説
 戦場カメラマンでありフリージャーナリスト
 漫画家の西原理恵子の夫だった人
 その彼が、アルコール依存症で入院生活を経て克服した経験がもとに
 なっている映画

  

 どうしょうもないなあ~ カモちゃん
 そのどうしょうもない人間がなにを見て、なにを感じたか
 わかんないよ・・・

 断酒の治療を受けるため入院を決めた
 カモちゃん(安行)が家族と公園で会って、別れる時
 家族の後ろ姿を眺めながら

 >淋しい。淋しいを母音だけで言うと、”あ・い・い・い”。
    悲しい。だと、”あ・あ・い・い・・・。( ああ、良い)
 
 と口にするシーン。
 遅いんだよ。
 帰る場所に気付くのが・・・
 アルコール依存症
 わかっちゃいるけど、やめられない。
 なんと情けなく、いとおしく、リアルなこと
 病院食のカレーライスのシーンが面白い。
 まわりの人間の悲喜こもごも
 ・・・
 かなしくもあたたかい映画でした。

 主題歌は忌野清志朗の「誇り高く生きよう」

 わけもなく 涙ぐむのは
 君のこと 想っているから
 悲しい涙じゃない あったかい気持ち
 ・・・

 雨降りの寒い1日
 新宿の街、映画館を探しながら歩く
 一人であることをおもう。
 さっきまで読んでいた鷲田清一の文章があたまに浮かぶ
 >携帯電話にしろ、mixiにしろ
  常に誰かとつながっていることでバランスを保っている。
  それを「近代的な寂しさ」と呼ぶ。

  うん、うまいこと思うな!
  同じ場所にいるからといって
  人は同じものをみているわけではない。
  家族だからといって
  同じ風景を眺めているわけでもない。
  ・・・
  じっとものを思いながら
 一人で立っていることのできること
  別に強いとか、そういう意味ではなく
  一人で立っていることの楽しさもある。
  それでも、尚 人は
  誰かを想い うちに帰る。
 

ぼくのメジャースプーン

2010-12-10 17:27:01 | 書籍・絵本

 

 ぼくのメジャースプーン  辻村深月 講談社文庫

 ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしょうもなくひどかった。
 ある日、学校で起きた陰惨な事件
 ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。
 彼女のため、犯人に対して ぼくだけにできることがある。
 チャンスは本当に一度だけ
 これはぼくの闘いだ。      ( 書籍・カバー裏より )

 そして、さらに解説(藤田香織)より
 >タイトルは「ぼくのメジャースプーン」
 不思議な力を持った小学4年生の「ぼく」が女の子を救うために戦う物語ー。
 カバー裏や帯に記された情報は、読み終えてみれば確かにそのとおりでは
 あったけど、未読の状態ではどんな内容なのか正直ちょっと予想がつかなくて
 だから、一刻もはやく知りたくなり、逸る気持ちを抑えながらページを捲くり続けた。
 でも、途中で何度も手が止まった。
 泣きたいほど切なくて、だけど泣いてなどいられなくて
 こみ上げてくる感情を頭の中で処理しきれず、息を吐いて少しぼんやりして
 また息を吸って
 どうにか読み終えたときには、予想していたよりずっと長い時間が経っていた。
 そして思った。この本を多くの人に読んで欲しい、と。
 いいよ! ヤバイよ。なきそうになる。「泣けるとは言いたくない。
 辻村深月、ホントに凄いよ!

 ***

 まったくの同感
 この本から受けた衝撃はあまりに大きかった。
 この小説を読み終えたとき、いろんな考えが頭のなかを錯綜した。
 「ぼく」が闘っていた7日間
 「ぼく」と同じように秋山先生の授業を1日ずつ、心に刻みこんで
 私も7日間も、小説のなかにひき込まれて、「力」の「言葉」を考え続けた。

 ひとつの考えを 絶対化するのではなく
 いろんな考え方があることを学んだ。
 そして、人のために出来ることは何かも・・・。
 ハッピーエンドの結末には正直、ほっとした。



      

  街はクリスマスモード
  そして 職場でも利用者さんたちがケーキ作り
  なにかをつくる日はみなさん、普段よりイキイキされている。
  受付嬢(笑)の私にも「ゆきだるまケーキ」の おすそ分けが届いた。