「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

くちびるに歌を

2012-01-31 14:07:09 | 書籍・絵本


   

   くちびるに歌を 中田永一 小学館

   長崎県五島列島のある中学校の合唱部が物語の舞台
   合唱部の顧問が産休に入るために臨時教員の柏木先生が代行する。
   それまで女子部員しかいなかったが、美人の柏木先生に魅せられ
       男子部員が入部してくる。それが・・・

   物語のなかで合唱部が歌う
      「手紙~拝啓十五の君へ~」のメロディーを口ずさみながら
      遠く過ぎ去った青春の時間をふっと思いだした。
      これから十五年後の自分は ハハ、ハ もう苦笑いするしかない。 

      

      雪が積もった方がもう少し暖かだったんじゃないか
      そう思うぐらいに冷え込んだここ数日
      ぼんやりと空を見上げながら、ブルブルと首を引っ込める。

    ちょっとばかり悲しい出来事があった。
    わからなくはない。
      そんなふうになりがちの人がいるということもわからなくはない。
      けれど、本当に理解したといえるのか?と問われれば違うとしか言いようがない。
      どんなに考え続けて、どんなに時間が経っても
      わからないものはわからないのだとしか言いようがない。
   共に・・・
      寄り添いながら・・・
      黙って一緒に・・・
      隔たっていることを自覚してはじめて、その言葉の土俵に立てるということではないのかな
      わからないからこそ知ろうとする。
      わからないからこそ知りたいと思う。
      わかったように一緒にいても、結局は独りよがりとなるのが落ちだろう。
      たぶん、こんなにもわからないからこそ
      他者に起きた出来事に心落ち着かない自分がいる。
      わかってあげたくても、わからないからこそもどかしく、悲しい。
      わからないに架ける橋があるとしたら
      人と人の間の対話なのかもしれない。
      私は貴女と繋がる言葉ばかりを毎日、探している。