かぜ
イブ・スパン・オルセン 作
木村由利子 訳
文化出版局
デンマークの作家・オルセン
『月のぼうや』 が とても有名な絵本かな。
掃除をしていたら、オルセンの この絵本が出てきた。
もうボロボロ
ボロボロなのは、大事にしていたから・・・
好きな絵本は 何回も何回も読むのでね。
デンマークに暮らす人の 生活の中を
風が吹き渡っていく
風を 肌で感じ 耳で聴き 思いをめぐらす
その風はなんて、いいのだろう!
マーチンの赤いふうせんの行方は・・・
デンマークの風といえば
取り入れ月の8月。
野をつっ切っていく列車の両側は、実りの黄色一色に
染め上げられた小麦畑だ。
駅を降りたち野道を歩くと、熟れた穂波を渡ってくる風は
香ばしくやさしい、パンのにおいがする。
風はこの世でただひとつ
自由なものだという。
何物にもしばられることなく世界中をかけめぐる
速足の放浪者
マーチンの風船のように風に誘われ、どこかに
とんでいくのは楽しいだろう。
パンのにおいの風は、南風か西風か
少なくとも、北風ではあるまい。
そして私が風船であれば、風向きが変わっても
持ち主の手には戻らない。
☆ 訳者・木村由利子さんのことば ☆
なぜか・・・
私の暮らすマンションの庭に物置小屋が建った。
息子がその小屋に 「家出」 をしたいそうだ。
家庭の事情であっても いつまでも母親との同居はさぞ窮屈だろう。
自分だけの風に吹かれたいよね?
シュラーフザック(寝袋)はあるよ~