「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

『 ともだちからともだちへ 』

2007-05-30 09:22:04 | 書籍・絵本


    『 ともだちからともだちへ 』
                          アンソニー・フランス/文
                          ティファニー・ビーク/絵
                           理論社

   
   クマネズミは誰も遊びに来てくれないし、どこに行く予定もない
   だから 顔を洗わず ひげの手入れもせず
   一日中、パジャまんま(パジャマのまま)
   ボーっとしたうつ的毎日を送っていた。

   そこへ、手紙が届きました。

   クマネズミくんへ 
   きみはすてきなともだちです。
   きみとともだちになれてよかった。
   それをつたえたくてこれをかきました


   ところが差出人の名前が書いていない。
   誰だろう
   クマネズミは張り切って
   顔を洗い、歯を磨いて、服を着替えて
   差出人を探しに出かけます。


   

   
   ところがみんなに「知らない」といわれ
   とぼとぼと家にもどった クマネズミは考えました。

   このてがみを誰が書いてくれたか
   そのことはもういいんだ。

   自ら、出かけて
   クマネズミは自分にはともだちがたくさんいることに気づくと
   いうお話

   副題に<あなたなら どんなふうにつたえる?ほんとうのともだちって?>
   とあります。

  
   「パジャまんま」の一日も悪くないけど・・・
      それでも、私もクマネズミと同じで<パジャまんま>状態で
   寂しい毎日を過していると凹みます。 
   ともだちを求めるなら
   自分から行動しなさい。かな?
   いつも、いつも、人様の好意に甘えるばかりの私です。


   

   

   

    

 


『 キップをなくして 』

2007-05-29 12:50:45 | 書籍・絵本


 『 キップをなくして 』

                       池澤夏樹  角川書店


     改札の前でキップをなくしたことに気付いたイタルは
     見知らぬ女の子から声をかけられる。
     
     「キップをなくしたら駅から出られないの これから駅の子になるのよ」
    
     キップをなくした子ども達はステーションキッズと呼ばれる「駅の子」と
     して東京駅で暮らす
     電車で通学する子ども達の安全を守る仕事をするために・・・

     ある日、「駅の子」のなかに列車に轢かれて死んだ子がいるとわかる。
     小学生のミンちゃん・・・。
     通学途中で電車にはねられたのだが天国に行く決心がつかず
     「駅の子」として留まっていた。
     イタルは死とは何かを考える。
     ミンちゃんが天国へ行く決心をするまでの旅に一緒に出かける・・・

     天国へ行く決心をしたミンちゃんにつきそい、「駅の子」が
     でかけた旅
     そこには<池澤夏樹さん>の死生観がよく描かれていると思う。
     人はすべて死すべきもの
     それでも生きることに意味があると。

     とても感動した一冊です。
     私は池澤夏樹さんの文章が大好きです。
     

     『 君が住む星』  池澤夏樹  
            photograph by ERNST HAAS 

      (心のガラス窓)より一部抜粋

     ぼくたちはみんなピカピカの傷一つないガラスを心の窓に
     嵌めて生まれてくる。
     それが大人になって、親から独立したり、仕事に就いたり
     出会いと別れを重ねたりしていくうちに、そのガラスに少しずつ
     傷がつく。時にはすごい硬い心の人がいて、そういう人が大急ぎで
     そばを走りぬけると、こっちの心にすり傷が残る。
     夜の空から隕石のかけらが降ってきてこころの窓にぶつかって
     はねかえることもある。
     少しずつ傷の跡が増えてゆく。
     でもね、本当は、傷のあるガラス越しに見た方が世界は
     美しく見えるんだよ。
     花の色は冴えるし、たった一本の草がキラキラ光ることもある。
     賢い老いた人たちがいつもあんなに愉快そうに笑っているのは
     たぶんそのためだろうとぼくは思う。
     歳をとるって、そういうことじゃないかな。
     だから元気をだして  <君の住む星より>

     ZARDの坂井さんの訃報、悲しいです。
     ご冥福をお祈りします。
     

    


「 内定 」

2007-05-28 12:11:27 | Weblog


   朝の散歩道
   近くの児童館の庭に<茶毒蛾>が大量発生したらしく
   子どもが刺されて大騒ぎしていた。
      これに刺されると本当に辛い。
   椿の木に付くことが多いようだ。 気をつけましょうね。


      


   今日はとても気持ちのよい天気
   あまり暑くないし
   4月から、天気予報では35度以上の日を「猛暑日」と呼んでいる。
   暑い日が多くなるのは嫌だな。


      


      

         < 散歩で出会った猫 ・ 紫陽花 >

     
   就職活動中の娘が「内定」をもらった。
   景気の拡大が続き求人数は増えているといわれていたが
   やはり就活は大変だったように見える。
   <圧迫面接>の嫌がらせもあったし
   予想外の社風に驚いたり、と社会の厳しさを感じたりしてきた。
   今週からは内定した会社の(オファー面談)が始まる。
   数社の内定の中から働らかせていただく会社を決定する。
   事業内容がまったく違う会社なので迷うようだ。
   娘はなにをどう考えて選択するのだろう?
   彼女、その会社の<定着率>に関心があるようだが
   (人は人なのでは・・・)と母は思う。
   そして、改めて自分は何の仕事をしたいのか考えてほしい。
   ある持病のため娘は幼稚園からずっーと、イジメられてきた。
   どれだけ、辛い思いをしてきたことか・・・。
   よく頑張ってここまできたなぁー!!としみじみ思う。

    

    
    


『 よだかの星 』

2007-05-27 22:31:37 | 書籍・絵本


  『 よだかの星 』  宮沢賢治  ちくま文庫5巻
   
   (本文より)

   よだかは実にみにくい鳥です。
   顔はところどころ、味噌をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて
   耳までさけています。
   足は、まるでよぼよぼで、一間とも歩けません。
   ほかの鳥は、もう、よだかの顔をみただけでも、いやになってしまうと
   いう工合いでした。

   宮沢賢治の作品はあまりに偉大なので、私などが何かいえない。
   こうして文をなぞるだけでも感動します。
   時々、朗読してみるのもいいです。




   「介護の選択」  ( 介護の勉強会・メモより )

   母の入所している特別養護老人ホームでは
   昨年から<パーソンセンタードケア>を実施している。
   パーソンセンタードケアとはイギリスのブラットフォド大学の心理学者
   トム・キットウッドによって提唱された「その人を中心においたケア」をいう。

   いま介護で、介護を行うものが、定型化された生活のイメージやサービス
   の選択肢でそれに利用者をあてはめた形で介護サービスを提供しようと
   することが見られる。
   それを施設全体で<一律の日課>を設けないで
   それぞれ一人一人の生活リズムに沿ってのケアを営めるように変えて
   いこうというもの。

   また、施設内での「看取りの介護」も検討
   回復が望めない入所者に対して本人・家族・主治医が話し合いを
   持ち医療的なアプローチを最小限にして精神的・身体的苦痛を
   取り除き人間としての尊厳を保ち、その人らしく安らかに
   終末期を迎えられるケアをする。

   この話を聞きながらそう遠い日ではなく母の介護の「選択をする日」が
   くるだろうと思った。
   ターミナルケア
   その<選択>はいつ誰がどうやって考えればいいのだろう。 

     『 よだかの星はいつまでもいつまでもまだ燃えています。』
    童話なら、ここで終われる。
   
   
  
  


『 カウンセリング熊 』

2007-05-25 08:48:38 | 書籍・絵本

   

  『 カウンセリング熊 』  アラン・アーキン
                 今江祥智・遠藤育枝(共訳)

  そう、この本はもう19年ぐらい前に刊行されたんだ。
  読んでから随分と時がたち忘れていた。
  「リラックマ生活」の絵本を観ていて思い出した。

  カウンセリング熊とはいったい何・・・・?
  この本を初めて見た時の思いです。
  (ちなみに原題はThe Clearing)
  発端にはじまり、経緯(いきさつ)、広場、自分、滞在
  修行、対話、祈り、解釈、別離、真理、過去、空白
  我慢、浄化、献身、復活などずっとならんだ23章の
  目次!
  訳者の凝りようがうかがえると同時になにやら観念の
  世界が見え隠れしてかなりたじろぐが
  寓話の系列にはいる物語だけで一気に読める良本です。

  様々の理由で大熊のもとへ集まってきた動物達は
  それぞれに自分の裡にある自分自身を見つけようと
  それぞれのかたちで苦悩する。

  大熊はそれをじっと眺めていて
  時には何やら暗示的な言葉をもらしたりするが
  結局はめいめいが自分自身の力で癒し、回復して
  いくところを見守っているようだ。

  「問いかける」のも「答える」のもとどのつまりは
  自分自身である。・・・といったところにこそ
  自分のアイデンティティが見つけられるのでは
  とは(訳者の言葉)です。

  癒し・・・
  2つの熊の本を見ながら<癒し>について考えてしまった。
   <言葉>って本当に不思議 
  ほんの<一言>でも幸せを感じることがある。
  そして<言葉>なんて要らないときもある。
  一人っきりになる。その時はじめて癒しの意味を知る。 

『 リラックマ生活 』

2007-05-24 23:12:10 | 書籍・絵本


  『 リラックマ生活 』 ~だらだらまいにちのススメ~
               コンドウ アキ
               主婦と生活社

    
   
   リラックマの<ひとりごと>が収められている。
   人気があるようで関連グッズが売れているという。
   癒し度100%の絵本とか・・・
   癒し  私はこの言葉が嫌いである。
   でも
   本を開くと名台詞がいっぱい
   落ち込んでいる時は ハマるかなぁー?

   『白黒つけないで灰色でもいいんです』 
   『泣いちゃえばいいですよ、すぐ乾きますから』
   こんな一言がいっぱい。

   なぜ、この本が売れたか分かるような・・・・

   
   今日の散歩道の収穫 

   

   ベンチにあるプレート
   公園のどのベンチにもいろんな言葉があった。

   

   たんぽぽの綿毛がいまにも風に乗って
   飛んでいきそうだった。

   風に乗ってしまえば
   どこにたどり着くかわからない

   地面に辿り着いて
   成長を始めるのだろうか
   それとも踏まれてしまうのか

   風が吹いてきた

   たんぽぽの綿毛がまたフワフワと飛んだ。
   青い空へ
   

   


『銭湯・子宝湯』や『武居三省堂』

2007-05-23 12:05:03 | Weblog


 小金井公園の「江戸東京たてもの園」に行ってきた。
 江戸時代~昭和初期の建物を移籍・復元した27棟がある。
 本当の街並みのようになっていて建物の中に入れる。
 時代の文化や暮らしを感じることが出来て面白い。

 

   

   

   

   

   

   

   

 高橋是清邸は「ニ・ニ六事件」で襲撃されたところ
 庭園を眺めながらお茶を飲むことができる。
 でも、復元とはいえ2階で暗殺されたんですよね。
 
 居酒屋 仕立て屋 花屋 どれも風情がある。
 銭湯「子宝湯」はアニメ<千と千尋の神隠し>のモデルと
 なったそうだ。 なるほど映画のイメージがある。
 過去の暮らしをみる事はなんか落としてきた物を
 探すようでとても意味があるように思った。
 
 
   

 小金井公園内<江戸たてもの園> 
 武蔵小金井駅からバスで5分ぐらい。
 入園料 大人 400円
 かなり楽しかったです。 
 
 
 

 
 

 

 

 


『 頭のうちどころの悪かった熊の話 』

2007-05-21 12:55:47 | 書籍・絵本

 

      「頭のうちどころの悪かった熊の話」

                    安東みきえ    作
                    下和田サチヨ   絵  理論社
    
    7つの動物ショートストーリー
    <小さな童話大賞・「いただきます」を収録してある。>

    ☆  頭のうちどころが悪かった熊は失くした記憶を取り戻し・・・
    ☆  キツネを食べてしまったトラは後悔して号泣し・・・
    ☆  冬眠が出来ない不眠症の月の輪熊は三日月と戯れる・・・

       童話の中の動物たちはみんな誰かの事を思っている。
       素敵な寓話本でした。


   
    「世界から肥満と飢餓をなくそう」キャンペーン
    興味深い記事  を見つけた。

    健康管理も「2・0」 タニタネットサービス

     「からだカルテ」を利用したユーザーが減らした
        脂肪1Kgにつき1円をタニタがWFPに寄付するという
        要らない<脂肪>を減らすと誰かを救う事になるんだ。
        なるほど・・・
        1Kg増やしたらぺナルティで1円寄付するのもいいかも ・・・
        なんて、ね。
        私の場合はその方が寄付になるよ。

    
      


ダンディゾンのパンを買いに

2007-05-20 20:29:53 | Weblog



   「ダンディゾン」という名前には
   10年後もおいしく、そして安心して食べられるパンを
   との願いが込められているという。
   吉祥寺の大正通りにあるパン屋さん
   階段を下るとオシャレで清潔な店内に几帳面に並ぶパン

      

       <気がつかないほど、控えめの看板>

      

       <やっと、めぐり合えたパンという感じ>

    パンも買ったし、気持ちのよい天気なので
    とことこ散歩  てくてく歩きます。
         井の頭公園 
    まるで自分の庭?毎日のように歩いています。

    
      

       <猫のいるアイスクリーム屋さんのポスター>

      

       <なんと、読み聞かせ中の青年?おじさん?>

      

       <バルーンおじさん>

      
   
       <体操? 曲芸?ちょっと・・・>

    
    お休みの日だけあって、みんなのんびり 
    それにしても、いろんな人がいますねえ~

    ボーッと歩いて、ストリートの歌や芸を楽しみます。
    私の散歩はいつも1時間ぐらい(1万歩前後)
         ボッーしながら、いろんなもの探します。

    途中で見つけた猫のぬいぐるみ!欲しいなあ
    もちろん、買いませんよ  

      


     家に帰ると静岡までツーリング  に出かけていた
     息子が帰って来ていました。

     
      

      <静岡土産・Jubilo磐田グッズ>
      私はGK川口のサポ 
      (猫のぬいぐるみのほうがいいけど・・・・)
      Jubilo君でもいいか。サンキュー

      
      

      <国立>で 東京ヴェルディ  ベルマーレの試合も
      今日、観戦してきたとか・・・
      1ー0で勝利 
      小学1年生からヴェルディ一筋の息子 
      カズやラモスがスタメンの頃からですね。



    

    
   

  


『 東京てくてくすたこら散歩 』

2007-05-18 17:14:40 | 書籍・絵本



  『 東京てくてくすたこら散歩 』

                    伊藤 まさこ
                    文藝春秋 刊


     

   
   伊藤さんは<雑貨 & 料理>のスタイリストさん
   吉祥寺・浅草・神楽坂・青山・根津、谷中 西荻窪など
   てくてくすたこら散歩 東京を歩く
   
   私にとって <お馴染み>の街が多いのだけど
   知らなかったお店や場所がたくさんありました。
   可愛い物・美味しい物の紹介に
       わくわく どきどき してきました。
   う~ん
   いかなくちゃー!!
   私も「てくてくすたこら」散歩しよう、と。

   とても素敵な装丁の本で何回でもページを開きたくなる。
   なかなか泊りがけの旅には行けないけど
   こうして気軽に「てくてくすたこら」散歩はできるわ