「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

『 きょうというひ 』

2007-12-04 19:30:22 | 書籍・絵本


             

                『 きょうというひ 』

                        荒井良二 / 作・絵
                               BL出版


         きのうのよる ゆきが ふりました
        しずかに  しずかに  ふりました

        そんな書き出しで はじまるこの絵本
        クリスマスでも お正月でもない
        きょうというひ

        女の子が外に出て 雪でロウソクがはいるぐらいの
         ちいさな家をいくつもいくつも作ります
        そこに火をともして
        きえないように きえないように いのります

        どんないのりなのでしょうか
        それは読み手の解釈で・・・

        慌しい暮れの1日
        でも きょうというひ も大切な1日


          僕は僕の絵本を「窓」だと思っている。あるいは「窓」のような
        存在でありたいと思っている。
        表紙をめくれば、僕が作った小さな物語の小さな世界がそこに
        見える。その風景を本という窓から出来るだけゆっくり眺めて
        ほしいと願っている。
        そして、風景をゆっくりゆっくり動かして見せてあげたい。
        まるで見ている人が、ちいさな機関車にでも乗っているような
        気持ちになるように。
        僕の小さな物語のまわりにあるたくさんのストーリーを拾える
        速度で、ゆっくりゆっくり走らせたい。
        絵本を閉じても、ゆっくり走った機関車からの風景に
        また会いたいと思ってもらえるようなそういう絵本に
        なれればなと思っている。

        荒井良二さんのHP、「日常じゃあにぃ」 から拾った言葉です。
        ゆっくり ゆっくり・・・ と私は生きていたいと思っているときに
        この絵本 『きょうというひ』 の風景に出会いました。
        その風景は私が見てみたかった風景のひとつでした。
        だから、この季節になると 「きょうというひ」の風景に
        いつも 私は会いにいくのです。

         *  *  * *  *    * * * * *

        今日は 娘が風邪を引いて 高熱を出している
         もう、ちいさい時のように 娘を抱きしめることをしない私。
        かわりに犬が ずっ~~~と 娘の布団のそばにいる。
        まるで 自分が病気になったように静かにしている。
        犬って、愛情深い動物だな。 人の病気がわかるようだね。
        さて・・・
        犬に負けないように   私も愛情を込めて雑炊を作る。