「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

『 夏の庭 』

2007-06-16 22:24:41 | 書籍・絵本


     『 夏の庭 』 
                   湯本香樹実   新潮社

    梅雨入りした・・・
    が、この2、3日 カラリとした快晴 
    やけに夏空が美しい 

    夏が来る度に 思い出す本が 『 夏の庭 』 
    子どもが中学・高校で<夏休みの課題図書>になった本
        中学・高校の入試問題によく出される本らしい。

    主人公の<ぼく>こと キュウリの木山
    肉屋の息子でデブの山下
   エキセントリックな性格で父親がいないメガネの河辺
   この小学6年生の3人が
   「人の死ぬところをみよう」と話し合い
   あるボロ屋に住む一人暮らしの老人の見張りを
   するところから物語が始まる。
   
   夏なのに<こたつ>をいれてぼんやりとTVばかりみていた
   おじいさんは3人の<見張り>の存在に気付き
   それが刺激となり死ぬどころが、だんだん元気になっていく
   
   そして、いつしか 3人は おじいさんの<庭>で
   楽しい時間を過ごしはじめる。

   しかし
      3人がサッカーの合宿から戻ると
      一緒に食べようと思っていた ぶどうが 残されていた・・・・

  

      『 西の魔女が死んだ 』
                   梨木香歩  新潮文庫

   こちらも同じく 「老い」や「死」を扱った物語ですが
      とてもさわやかで温かい

   中学1年になった<まい>は学校へいけなくなる。
      そこで、「西の魔女」こと ママのママ
      つまり、祖母の家にしばらく「魔女の修行」に行く事に・・・
      自然の中で 規則正しい日常を繰り返すなかで
      <まい>の心が再生されていく様が
   じんわりと胸に沁みてくる。

     魔女とは「自分の意思で 考えて 生きる」そういう人の事