ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

22.設計開発のインプット・アウトプット

2006-10-18 | 継続的改善52
7.3.2、 7.3.3:設計開発のアウトプットは、次のことである。要求を満たす。設計の後工程に情報を提供する。製品の合否判定基準を示す。製品が安全に適切に使えるように仕様を明確にする。
これが設計開発という仕事の目的である。このためのインプットとして、製品に対する要求や法律、規制。以前の設計の情報や設計開発に必要な情報などである。

ISOでは、インプットをアウトプットに変換する仕組みをプロセスという。
プロセスは仕事や機能、目的などを達成するためにあるから、設計開発の目的は顧客や市場と確約した品質を設計以降の後工程で実現するために必要な生産設備、原材料などのハードウェア-及び作業方法、人の教育訓練、などのソフトウェアーをアウトプットすることである。これらアウトプットの中で特に重要なのは、製品実現化プロセスのマネジメントの方法である。品質保証計画、品質管理計画、コントロールプランなどは、このためにある。品質管理が正しく行われているかどうかは、これらの計画のPDCAが実践されているかどうかである。

もう一つ重要な点は、製品開発は組織の将来の利益を得る投資であるから、品質要求のみでなく原価の目標も達成しなければならないことである。
特に設計開発段階の原価管理は原価企画・コストプランニングといわれる部分であるが、ここでの問題が多い。
またこの段階での品質設計の不具合は後工程で原価アップとなってくる。
そのためには、品質と同期化した原価管理がなされなければならない。

品質と原価は「建て前と本音」「表と裏」のようにとらえられるが、この両立をどのように追及して実践するかが、人間における教養と同じく、企業においても必要なことである。
これこそが、企業文化であり、企業の品格である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする