ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

28.コントロールプラン

2006-10-26 | 継続的改善52
7.5.1(ISO/TS16949 7.5.1.1)製造プロセスにおける品質の管理の計画を設定し、計画にそって実行し、実行された状態を確認すること。この製造プロセスのPDCAを具体的に示したのものをISOでは、「コントロールプラン」とよんでいる。

製造プロセスは人、設備、材料、作業方法などの「4つのM」の要素で成り立っているが、それらが正しく計画にそって実行出来ているかどうかを把握するためには、品質や出来栄えを測定し確認することが大切である。

そのために、
製品についての管理、
製品を作るプロセス(工程)の管理、
測定やサンプリングの方法、
不良及び異常がでた場合の処置と原因の解析、対策の方法
等を決めておくことが大切である。

管理のためのデータ(管理特性値)は正しくサンプリングされ、工程の状況を把握するためには、測定誤差も適正な測定方法である必要がある。
このような製造プロセスの管理の方法を整理した管理項目を日本では「QC工程図」とよんでいた。
正しくQC工程図が書けていれば、製造の管理者は、管理の標準として使える。

ある製造メーカでは、生産技術が中心となり、従来の生産技術の集大成としてのまとめをおこない、それを、QC工程マスターテーブルとよんでいた。このマスターテーブルを個別の製品に対応させてQC工程図を作成する。
本来このような技術の体系的整理のされたものがQC工程図である。
作る側も使う側も大切に扱わなければならない。
このQC工程図がISOのコントロールプランと結びついて、日本ではQC工程図が活用されている。

本来、量産の移行可否は目標の通りに製品が作られているかどうかで判断できるが、今後も正しく作られるかを示すためにコントロールプランの内容の検討が必要である。そのため、試作、量産試作、量産の3つの段階でコントロールプランを作成することがのぞましい。設計の最終段階の生産設計は、コントロールプランの基本をまとめたものである。
また、すでに40年程前のこととおもうが、自動車部品会社N社では、初期流動段階からQC工程図を作成して、量産移行に役立てていた。
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