ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

17. QWLと能力開発

2006-10-10 | 継続的改善52
6,2:良いものを作るための能力開発をすること。

人を動機付けるにはどうしたらよいだろうか。
動機付けにより、人はどのような力を出すのだろうか。
本来人はどのような能力を持っているのだろうか。

人間は無限の能力を持っているという。
QCの大先輩で第一次南極越冬隊長の西堀博士は「人間の能力は面積で無い」といっていた。
あの人は間口は狭いが奥行きは深い、とか、間口は広いが奥行きは無い、というのは、面積であらわすからそうなる。間口も広く、奥行きも深く出来る能力が人間にはあるという。
組織において人の能力を引き出すためには、人の心に直接語りかけ、感動を覚えさせ、士気を鼓舞するようなビジョンや方針がなければならない。
また、自ら前向きにQWL(職業生活の質)の向上を目指していることも大切である。

自動車産業に特化した、ISO/TS16949には「従業員の動機付け及びエンパワーメント」という項目があるが、従業員を動機付けし活性化させるプログラムがあることが健全な組織の条件である。

能力開発のプロセスを考えよう。
まず初めは、教育訓練により実用上最低限の知識及び能力を身に付けることである。
次ぎに自主的に自分で学ぶ方法が解析や改善である。経験から多くを学び、目標や課題により能力を向上させることができるのは、人間が機械と違うところである。
その上の段階の能力開発は、従来の枠や制約を飛び出して新たな能力を身につけることである。
同じ仕事を繰り返すだけでは、開発や生産技術の仕事はできない。
品質管理という人間との接点の多い技術は、決まりきったルーチンワークから先をみる管理技術の開発が大切になる。

これらの3段階は日本で古くから、技を学ぶ方法の「守破離」である。
まず、お作法を身につける。
つぎに、工夫する。
そして次のステップは、創造的破壊という「離」である。
これを繰り返すことが、能力開発といえる。
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