おまちどう。つか何人待っているかわかりませんけど(汗)。背景ベーアンじゃないし。
先日のSFCJオフ会報告の続きで、縁あってゼーレ弦楽器工房から貸していただいた貴重な2本のSpectorを紹介せねばなりません。プチ特ダネです。
わかる人が見たら驚くのは左の方でしょう。「えっ!SpectorにJazzBassタイプなんかあったけ?!」って。そのとおり!
なんと、Spectorが初めて作ったJazzBassタイプなのですよ!しかも日本上陸第1本目ですからね!!
上から順番に行きます。まずヘッド。

ロゴの詰め込み方に正直もう一工夫欲しいなぁ(笑)。名前はCoda-4です。
Fenderスタイルの楽器のヘッドはいろいろ意匠の問題があって何処のメーカーも苦し紛れなデザインにならざるを得ません。まぁ私としては、先端を丸くしてある所がまだ好感持てる方です。
また肝心のネックシェイプはSpectorっぽさはありません。普通で全然悪くないですよ。
次にボディ。ここも普通のアルダーです。

ここは意匠の問題がないのでJazzBassそのまんま。ブリッジも普通。私はFenderのディテールに疎いのでPUの位置なんぞはよくわかりません。そのPUはAguilar製。PUの音はこの状態では全く不明です。出音を聴いた印象ではもしかしたら薄い音かもしれないとは思いました。けれどそれがPUのキャラかはわかりませんね。

だってプリアンプもOBP-2とのことですからね。
バス&トレブルの効き味は紛れもなくOBP-2のキャラ全開。キャラ説明は略しますが乱暴に例えるなら今現在の全米TOP40系ROCKでだけマッチしそうなあのドゴロ~ンとした低音にエッジだけビキンビキンな感じ。個人的嗜好で言わせてもらえばあまり回さない方が良いかもね。ノブもそこだけなんか無理矢理ですし(笑)。
いまいちなアクティブイコライザー積むぐらいなら、マスタートーンの後でイコライザー無しバッファだけ内蔵でもかまわないといつも思うんですよね(このベースで初めてそう思ったんじゃなくてFenderタイプのアクティブを弾くたびにいつも思っています)。
そのおかげかわかりませんが最終的に出てきた音はSpectorらしい音ではなく、かといってJazzBassらしくもなくて、結局いかにもAguilarらしい音でしたね(笑)。雑に表現すればミドルが非常にシェイプされた感じね。まぁエレクトロニクス部分だけのせいではなさそうです。木材の素性はどうなんでしょう?
でも果たしてFenderそっくりの音なんか狙っていないのかも知れませんよ。これこそアイデンティティで弾くジャズベでしょう。
個人的には今の活動状況では4弦って出番が少ないので、これの5弦モデルであるCoda-5なら(ただし木材が鳴っている個体があれば)ずばり、私は欲しいです。(予算なら無いぞ)
続きましてもう一本。インパクトの都合上、うっかり写真をあまり撮ってませんでした(笑)。

名前はForte-4です。現行の米国製Spectorのラインアップの中では、一応これでも廉価版にあたるモデルです。従来のSpectorの廉価版は米国ではない国で生産されていましたが、これはちゃんとNY製なのです。木材のクオリティが違いまして、ボディが合板ではなく、ちゃーんとメイプル一枚ですよ!(昔はどれもそうで、そんなことを付加価値にする時代が来るなんて思ってもいなかったな)
ただし廉価版とは言えないようなお値段だそうです(笑)。
持って弾いてみた第一印象は…なにこのネック!?

分厚すぎるなぁ。しかも四角い。四角とは大げさですが、握ってもらえればわかるでしょう。明和電気製かと思いましたよ(笑)。
ところが、これっぽっちも弾きにくくないのです!弾きやすい。世界の七不思議を実感しました。なんでだ?わからん…
音については「さすが!」の一言。すごくナイスなSpectorらしい音でした。Spectorらしいって説明ができませんので経験積んでもらうしかないんですけど(身も蓋もねえなあ!)、芯の詰まったズンビンな響きと安定感がばっちりありました。マニアの間ではごく最近の米国製Spectorの音は評価が上がっている模様で、第二のピーク期に値するのではないかという噂を耳にしておりましたが、どうやら本当ですね。なんだかまるで新しく腕の立つ職人が採用されたんじゃないか?なんてわけのわからん想像をしてしまいましたね。
これらのベースに興味をお持ちの貴方は是非、尼崎のゼーレ弦楽器工房へ。と、販売前の大事な商品を快く貸してくれた恩を宣伝でお返しして締めくくります。(通常、私のブログでは宣伝はしません)