ご存知、EBS社の大ヒット、マルチコンプです。
これはグレー筐体の初期型で、左IN右OUTというくせものです。
最近の製品(ブラックレーベル)との違いは、I/Oが逆になったのと、ハム対策ぐらいかと思われます。
で、誰もが安心して楽しく使える(?)コンプなのではありますが、
裏蓋を開けると、恐ろしいしかけが用意されています。
こんな紙が蓋の内面に貼ってある…
で、それを見て基盤を見ると…トリムが2つ並んだ部分が確かにある。
でも…それは2カ所あるではないの(笑)。
上の2つがマルチバンド(MB)のハイとローそれぞれのスレッショルドです。
でも、よく見ると下にもそっくりなトリムがあります。
こっちはローとハイのBIOS調整なのです。
で、裏蓋を逆にするとBIOS調整のほうと間違えてくれといわんばかりの罠に早変わり。
ハイとローの位置もぴったり合うように、上と下とで逆になっているという凝りよう。ひえー。
裏蓋は上下向きなんかありませんから、電池交換等で一度でもはずしたら、よほどの几帳面でもない限り上下逆に閉じる可能性は充分あり得るもの。
おまけになぜか赤マジックで塗られていて妙に目立つ!
これ、回すなよという意味だと思うぞ。
しかし、そういうものほど回せと勘違いしたくなる(?)のが人間の心理。
そこで罠にはまり、BIOSを回しちゃうと、果てしなく深いどつぼにはまっていきます。
誰がそんな罠にはまるか?
…私だ。
ちなみに、先にBIOSをきちんと調整しないと、上のスレッショルドも効かなかったり効きすぎたりします。
こえー!
更に言うと、このトリム、4つともどういう仕組みかエンドレスです。
0とか10割とかないの。ぐーるぐるいつまでも回せる。
んじゃこりゃー!
もう、とにかく、ヘッドホンするしかない。
すこーしずつ回しては弾きを繰り返し、
「ここだっ!」というピンポイントで回すの止めなければならないのです。
死ぬぞよまじで。
大ヒットマルチコンプをお使いの皆様はお気をつけください。
あ、最後に。
4つのトリムを運良く根気よくパーフェクトに調整できると、
買ったとき(工場出荷時)よりううーんとすばらしいサウンドになります。ホントに。
所詮大量生産品がファインチューンされているわけないんだね。
これは少林寺三十五房達成した者だけが得られる極致の音、三十六房サウンドなのです。
ですけど。
チャレンジする?