ttt

getttyent

SHARP MZ-1200の広告

2006-01-13 23:10:26 | デジタル・インターネット

どうせなので、雑誌 I/O にのっていたMZ-1200の広告も紹介。興味のないひとには、ぜんぜんどうでもいい話ですね。逆に、昔の人にとっては、何をいまさら、って話ですけど。

20060113

先進の思想がハイパフォーマンスを手に入れた。

気軽にスキンシップ。

気軽に愉しくコンピュータとスキンシップ――。シャープMZシリーズに待望の新機種MZ-1200が登場します。

21世紀の現代でも、あんまり手軽にスキンシップできない人がいますが・・・あの当時からは、格段に使いやすくはなっています

先進の「クリーン思想」を受け継いだフリーメモリー重視の本格派設計。

前回のMZ-2000のときにも触れましたが、当時のパソコンは、ROMに、BASICというソフトが記録されていて、電源を入れると、すぐにそのBASICというソフトが実行されます。ROMは読み出し専用メモリのこと。つまり書き換えができません。そのため、BASICは不要っていう人にも、否応無くくっついてきます。

64KBという限られたメモリ空間の一部がBASICに占有されてしまうので、BASICがいらないのに、使えるメモリ空間が減ってしまう、という弊害があります(のちに、いろいろと回避する方法が考案されましたが・・・)。

それに対して、MZシリーズのクリーン思想というのは、ROMの容量を極力減らして、ほとんどはRAMにして、ユーザーが好きなプログラムをRAMにロードして自由にいろんなプログラムを実行できるようにする、というものです。ほとんどぜんぶのアドレス空間がRAMのため(プログラムロード後に、ROMを切り離せるようになっていて、全アドレス空間RAMにできたはずです)、(当時としては)大容量のメモリを自由自在に使うことができました。BASICじゃなくて、マシン語でプログラムを開発するんだ、PASCALを使いたい、CP/M使いたい、という人には、とても大きなメリットがあったはずです。

逆にBASICが使いたいという人は、カセットテープから、2~3分かけて、BASICをメモリにロードしないと、BASICが使えない、というデメリットもありました。フロッピーディスクがあれば、待ち時間はかなり短くなりましたが、フロッピーディスクは当時とても高価で、気軽に買えるようなものではありませんでした。

シャープクリーンコンピュータ・・・先見性が確かにありましたが、あまりにも時代の先を行き過ぎていたかな、という気がします。

フロッピーはもう現在では衰退してしまいましたが、ハードディスクが安価になった現在、クリーンコンピュータなんてわざわざ言うまでもなく、ROMにソフトを格納するのではなく、RAMにロードして実行する方式が、あたりまえになっています。

ちなみに、詳しいことはよく知りませんが、パソコンじゃなくて、おっきなコンピュータの世界では、クリーンコンピュータなのは大昔からあたりまえだったんじゃないかと思います。

もちろん、手にしたその日から即パソコンライフが楽しめる“オールインワン”タイプです。

オールインワンとは、パソコン本体に、ディスプレイとカセットテープレコーダーが内蔵されていて、本体だけ買えば、一応一通り使えるようになっている、という意味です。ある意味、現在のノートパソコンみたいな感じですかね?

カセットをなんに使うか、今の人はわからないと思いますが、昔は、コンピュータのデータを音に変換してテープに録音していたんです。ファックスのピーヒョロロ~という音を録音したようなかんじ、っていえばわかりやすいでしょうか。

加えてMZ-80K/Cシリーズの豊富なアプリケーションソフトや周辺機器もそのまま使えるという、うれしい汎用性。

MZ-80K/Cは、本当に、初期の名機ですね・・・実物は見たこと無いです。そのMZ-80が、数年前、こんなところで再登場しています。

シャープ、液晶ガラス基板上に8bit CPU「Z80」を形成 -- シートテレビの実現へ向け、システム液晶のロードマップを公開

ホビーからビジネスまで、そして身近な入門機として存分に活用していただけます。

これは、昔よく使われた、広告の決り文句ですね。実際はおもちゃみたいな機械ですが、何十万円もするので、仕事にも使えます、という言い訳がないと、なかなか購入が許されない、というような事情も配慮してのことでしょう。

新製品
MZ-1200
パーソナルコンピュータ 標準価格 148,000円
〈10型グリーンCRT・カセットデッキ標準装備〉

〈主な特徴〉

●32KバイトRAM標準実装(ボード内で最大48Kバイトまで拡張可能)

アドレス空間は64KBあるので、16KはROMだったんですかね?

●204種の豊富なデータ入力が可能な高信頼度タイプライターフェイスキーボード

いまあるごく普通のキーボードみたいなキーボードだよ、ってことです。MZ-80K/Cのキーボードが、いまあるキーボードとはちょっと違っていたんで、そこんとこ改善したから!って宣伝したかったんでしょう。

●高度なプログラミングが駆使できるハイスピードBASICをテープモードで装備

昔は、BASICのプログラムの実行速度がどれだけ速いか、とか競っていましたね・・・いまでも速度競争は、別のところでやってますけど。

ちなみに、BASICは、何種類か提供されていたはずです。改良版のBASICが開発されると、そのテープを買ってくれば、新しいBASICが使えるようになるので、そういう点も、ROMではない、クリーンコンピュータのメリットでした。

●クロック・サウンド回路内蔵

えーと、よくわかりませんが、たぶんですね、タイマICを搭載している、ということを言いたいのではないかと思います。タイマで発生した信号をスピーカーへ入れれば、音がなるし、タイマーの周期を変えることでメロディーを奏でられます。

タイマーは、時刻を計測することもできます。そういや、今のパソコンには時計やカレンダーの機能が内蔵されていてバッテリで動作していますが、昔は、時計なんてなくて、電源をきると、時刻が初期状態にもどってしまう、というのもありました。

●拡張性オプションデバイス:
  160桁多機能プリンタ
  136桁プリンタ
  フロッピーディスク、シングルフロッピーディスク
  マークカードリーダ他

何度も言うように、昔は、フロッピーディスクドライブが高かったですが、プリンタも高かったです。これくらいだと10万円はしてましたかね?

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

64KBがどんなに少ないかが実感できる一例。

C言語のプログラムの1行。

int tmp[16384]; 

はい、これだけでもう64KB使っちゃいました。64ビットマシンだと、128KBですかね。

■関連記事


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。