(2回も、安倍ではないのですが、はぐらかすようなことになってしまい、申し訳ありません。)
長徳橋の下流域は左岸よりも右岸からの方が掛かるということで、右岸に入ることにしました。 北上川には漁協がなく、漁業権がありません。 年券や日釣り券は不要です。
ではあっても、だからこそでしょうかオトリを販売しているところがありません。 オトリをどこかで確保して持っていくか、ガラガケで掛けるか、アユルアーで掛けるかしなければなりません。
でも幸いなことに、今は地元に戻った知り合いの釣り人がガラガケでオトリを確保していてくれるのです。 ありがたいことじゃないですか。 当然その釣り人からいろいろと情報も提供していただきます。
だから日釣り券もオトリも持たずに、釣り場に入れるのです。感謝です。 そういうことで北上川の長徳橋の下流の右岸に入ったわけです。 ①と②
水量は少し多いようです。あと15センチ前後少なかったら鮎釣りの流れは変わっていたかもしれません・・・。 上流は一見するとトロのように見えますが、入っていくとそこは小砂利で流れは速く強いのです。 いわゆる押しがとっても強い川です。
滔々と流れる大河ですから、北上川は。 そこ流れの強いトロ場風のところから、徐々に瀬に近付き流れは速くなっていきます。 写真では流れの変化が感じられず、平坦なように見えるかもしれませんが、現状はなかなか深く立ち込むことはできません。
だから右岸岸近くから竿を出すことになります。 私は瀬頭付近から竿を出しました。時に午前9時25分頃かな。 オトリとしたのは、17センチくらいの小さい天然鮎(ほとんどすべてが天然もののはずですが)で、おもりではなく、背バリを使うことにしました。
他の3人は竿を出しています。 竿はダイワの”銀影 MT 95急瀬”です。 去年購入して今年初めて使用しました。 水中糸は0.1号の複合メタル、付け糸は下は0.5号、上は0.6号のナイロンです。 これでなんでも抜いてやろうと思った次第。
①
②
どういうことなのでしょうか、オトリを沈めて2,3分経過した頃でしょうか、ググッという嬉しい魚信が伝わってくるではないですか。 水量はやや多いものの、濁りはないし、天気も曇りではあってもまあまあで、どこから見てもこの時期の川としては申し分なしの状態です。
慎重に溜めてハリを食い込ませ、右岸の浅瀬に誘導して抜きました。 その後の抵抗はさほど強いとは感じませんでした。 掛かった鮎は21センチくらいでしょうか。オトリ頃という感じ。 掛かった時、ついついうれしくなって叫んでしまいました、『掛かったぞう!』と。
仲間の内で誰か一人が掛かれば、少なくともnewoneとしては「よし、いる、いれば掛かる!」と心の中で叫び、何としても掛けてやると誓ったものです。だから仲間にも アユはいる! 鮎は掛かる! と知らせたかったわけです。
オトリを代えてほぼ同じところを泳がせます。今度は背バリを使わずにノーマル仕掛けです。 どういうことでしょうか、1分も経たないかのうちにまたしてもググッという確かな手ごたえが伝わってきました。 正直嬉しくなります。 またしても叫んでしまいました!
これで開始早々2匹ゲット。 ここに鮎はいる、あとは少しでも大きい鮎を釣りたい!そんな気持ちでオトリを交換してほぼ同じところへ鮎を誘導しました。 今にも掛かりそうでしたが、今度はそう簡単には掛かってくれません。
でも5,6分後でしょうか、またしても今度はガツンという形容が近いような当たりがありました。 例によって右岸の浅瀬に寄せようとするのですが、寄ってきません。 寄らないばかりか、オトリ鮎さえ浮かんできません。姿が見えません。「なんじゃこれは」松田龍作?演じた刑事ではありませんが、思わず口をついて出てしまいました。
これはもしかして大きい鮎というよりは巨大なハヤか、二ゴイかもしれないと思いつつ、なんとかして少し下りながらぅ右岸に寄せようとします。 そしたらようやくオトリ鮎の姿が見え、次に浮いてきたのは鮎でした。 しかも大きさはオトリとあまり変わりません。もちろんオトリよりは大きいですが、また背掛かりに近かったことはありましたが。
地元の人から掛かった後の引きは強烈だと聞いてはいたのですが、まさに3回目の引きはそうでした。 でも馬鹿なnewoneです。 せっかく堪えて寄せて引き抜いたのに、タモに入ったのはオトリ鮎で、掛かり鮎はタモの外。 タモをクルンと回してタモの中に入れようとしたのですが、入らず、ポチャンと川に戻っていってしまいました。
(注) いったんここまでの分をアップさせていただきます。 続きは外出から戻ってからにします。ご了承ください。 午後3時40分 再開です。
鮎釣りは、アユの友釣りは循環の釣り、気持ちよく鮎が掛かって、オトリの交換もスムーズに行っていればこんなに有頂天になるほど嬉しいことはない釣りです。 でも空中でのバラシや根掛かり等でオトリ鮎等を失うと、途端にペースが狂ってきます。
今回もまさにその状態。 折角開始10分から15分くらいで3匹も掛かったのに、3匹目をバラシテからは当たりはすっかり遠のいてしまいました。 これは一体どういうことなのでしょうか。 こういう時そばにパトリック・チャンのような名コーチがいてくれれば、落ち込むことなくペースをとり戻し、前向きな姿勢に転じてまた循環の釣りに戻ることも可能だったのかもしれません。
でもパトリック・チャンはアメリカにいます。newoneは岩手県の北上川にいます。 それから下って瀬を狙ったりして見たのですが、ウンともスンとも言いません。 それはそれはもう見事としか言いようがありません。 精神的な釣り、それが鮎釣りでしょうか。
それから何分何十分経ったでしょうか、最初に掛かったところよりも上流の押しの強い平瀬みたいなところに入りました。 そしたら「ありがたい」ことに鮎が追ってくれたのです。本当にそうですね、ここに来れば、この時期になれば鮎が掛かってくれるということは「嬉しいということよりもまさに”ありがたい”と感謝したくなるような心境になります。
11時過ぎまで竿を出しましたが、4回掛けて取り込みは3匹のみという結果でした。 水中でのバレも1回はあったのですが、掛かるなと思ったのですがハリがのりませんでした。
その後他の釣り友も掛からないので、右岸上流に行ってみたのですが、車を止めるのが水の中、つまり川の中という状況のところではどうなるか分かったものではないので、そこでの釣りは止めました。
それで今度は左岸に渡り、まずは腹ごしらえをしてから、狙いを定めて、今度こそ何としても鮎を掛けようと気合を入れたわけです。 以下の写真は左岸側に移動してからの撮影です。
③
対岸に見える車の人は先週ですか、右岸の瀬で掛かったと言いました。でもきょうは全く掛からないと言ったら、右岸沿いにずーと下って行ってしまいました。その後お昼頃になって戻ってきて、我々が入ったところよりもより流芯に近いところを狙って鮎を泳がせていたら、我々の昼食の途中に2匹も掛かりました。でも1匹は伸されてバラシましたが。
そういう光景を見せられましたので、よしッ 午後からは掛かる! 時合だ! とやる気になったわけです。
一昨年の8月後半か、はじめて北上川に招待されて入ったのがここ長徳橋の下流左岸でした。午前中13匹、ごご12匹の合計25匹という釣果をあげて、得意満面でしたね。そういういい想いでのある場所なので、とくに午後からは左岸の急瀬に入れて、ほぼ10連発という快挙を経験しましたので、なおのこと午後からに期待するところが大きかったわけです。
④
でも現実は厳しい!!厳しすぎる!!!釣れないのです、追ってくれないのです。 ガラガケの人も必死になって竿を振るのですが、掛かったのは2匹だけとか。 こういう広々とした大河川では正直言ってどこがポイントか分かりません。 どこに鮎が居るのか、どこで食んでいるのか全く分かりません。
どこで竿を出せばいいのか、いわば””途方に暮れる””状態なのです。 瀬なら流れの強弱や白波の出具合、強さによって川底に大きな石があるかないかある程度は分かるのですが、一見のっぺらぼうのようなそこ流れの速い、押しの強いトロのような場所では、正直どこに竿を入れればいいのか皆目見当がつかない状態です。
瀬の白波の立っているところにオトリを入れようとしても、そもそもその近くまで入って行けないわけでどうしようもないわけです。 大河川での鮎釣りはいわば博打みたいのものに近いですね。 自分の勘が頼りです。
newoneは③の上流域を泳がせていたら、本当に運よく掛かってくれました。 これはもう僥倖というしかないですね。これで取り込み4匹ということです。 こういう広大な釣り場のある大河川では、鮎の数も圧倒的に多くなければ掛かってくれない、 ”鮎としても掛かってやりたくても掛かりようもない” ということになるのかもしれません。
⑤
午後からは思っていたよりも陽が差してくれずに、少しずつ寒さを感じるようになってきました。 newoneとしては午後12時30分頃から2時半ころまでで納棺ならぬ納竿としました。他の3人は4時頃までもっと粘りました。 ごごは釣果1匹のみ。
もっと減水して中洲がもっと広くなってくれればなあ・・・・もうどうしようもありませんが。⑥
⑥
4時前ころですか、カヌーが2艘下ってきました。かなり大きいカヌーです。広瀬川でもカヌーは見られますので、北上川で見てもおかしくはないですね。 このカヌーにイカリをつけて川の真ん中あたりで止めて、竿を出したら面白いかもしれませんね。長いカヌーだし。
⑦
⑧
以下の2枚の写真は地元の人が友釣りで掛けた鮎です。我々でなくて悲しいのですが・・・。
⑨
これはいかにも北上川の大鮎と言ってもいいくらいの大きさでした。掛けたのは④の流芯近くだったそうです。
⑩
最後にこれです。 プラスチックの袋に小石を一杯いれて川底に沈めておきます。 袋を閉じるところから丈夫な紐を垂らしています。 誰が何のために造ったか、川に仕掛けたか、想像できますか? こういう白いプラスチックの袋が川の左右浅瀬にたくさんあります。
これはサケを採るための仕掛けだそうです。 密漁と言っていいのではないでしょうか。 こんな仕掛けで捕るなんて。 袋に付けられた紐には遡上してきたサケ、オスでもメスでもいいそうですが、をつないでおくそうです。 メスサケならオスが集まってくるので、それを投網で一網打尽にするとか。 あと2週間くらいもすればサケが遡上してくるそうです。
北上川には漁業協同組合はありません。漁業権もない河川ですが、だからといってサケを採っていいのでしょうか?? 盛岡付近の中津川や北上川でのサケの遡上シーンはよくテレビのニュースで見ますが、岩手県の内水面管理の部署は知っているのでしょうか。サケのためにもこういう違法操業、漁法はやめて欲しいと思いますが、もしかして違法ではなかったりする可能性もあり得ますので断定はできませんが。 何にしても好ましくはないと思います。
とっても長くなりました。 ということで北上川には来年こそ頑張ってもらいましょう。われわれにいい思いをさせてもらいましょう。