らく

のんびり好きなコト・モノを書いていこうかと

美の響演 関西コレクションズ Ⅲ

2013-07-24 | 美術展
第4章 戦後アメリカ美術の展開

モーリス・ルイス
{オミクロン}
左に濁った色 右に濁りのない色
真ん中の大きな余白

かなり大きな作品で
すこし離れてみるのがいい感じ
そして
なぜか気持ちが落ち着く

フランク・ステラ
{ゲッティ廟 第1ヴァージョン}
以前はさっぱり分かんなかったけど
いまもわかる絵ではないけど
白い部分が絵具じゃなくて
カンバスの地色
線の太さのバランスが
絶妙なのかもしれない

バブル期にかなりの高値で購入したらしい
これは何枚もあるようで
世界の大美術館に飾られているらしい

アンディ・ウォホール
{版画集 「マリリン」より}
10枚あって
見比べることができて
面白い
色によって
彼女のイメージが違って見える

生身の彼女はどこにいなくて
虚実が現実だと思わせるような

{4ヒィートの花}
よく売れたらしく
膨大な数があるらしい

アグネス・マーチン
{無題#10}
白とグレーだけ
これを絵葉書や印刷物で見ると
のっぺりして見えると思う
実物を観た方が
ニュアンスが伝わると思う

ドナルド・ジャッド
{無題}
彩色を施したアルミニウムの蓋のない箱が
壁に整然と並んでいる
色の組み合わせも可愛らしい感じ


第5章 多様化する現代美術

エドワード・ルッシェ
{ゼロ}
色がいい
海のようにも見える

アンゼルム・キーファー
{星空}
画面に藁や小石などを張り付けているので立体
大きいのもあるけど
黒と茶の画面に
白い星
星の絵の具が盛り上がっていて
まるで
ショートケーキの上に絞り出したクリームのよう
圧倒される

残念だったのが
ジュリアン・オピー
{イヴニング・ドレスの女}
が調整中でみれなかったこと

でも
行って知ったのだけど
このコレクションの開催に合わせて
寄贈・寄託を含んだ近年の幅広いコレクションも公開されていたこと
ほかに
{ピカソの版画と陶芸}
{塩見允枝子トフルクサス}
フルクサスはよくわからなかったけど

藤本由紀夫
{THE MUSIC (FRAMES)/The Music(Frames)}
その空間でずっとオルゴールの音の重なりを聞いていたいほど
素敵だった

アントン・ヘニング
{インテリア№364}
平面なのに 立体に見える
学生の頃 
ポスター文字をレタリングした時のような感じ

正延正俊
{作品/Work}4作品
カンバスにいろが踊っていて
風景とか人物とかが描かれているタイプの絵ではないけど

吹雪に踊る人
水の中で跳ねるエビ
枯葉が舞う
森の中の鹿

みたいに見えた

八田豊
{流れ}4作品
茶色なのに濁流ではなく
日本ではない大河を思わせる
なのに
いつか見た川面の煌めき
不思議な感覚

そして一番長い時間それを見ていたいと思ったのが
舘勝生
{the smoke of the incense}
{Jnen.8.2008}
{December.30.2008}
絵具はかなり盛り上がっていて
なぐりつけたようなのに
その立体の造形に目が釘付けになる
薄い色で飛び散った絵具の色も位置も形も
そこにそうあるべきで
他の色や形や位置では決してこの美しさは表現できない

白が目を引いて引き込むのか?
とにかく
この絵の前を離れるのが
残念でならなかった

常設展示になるなら
頻繁に観に行きたいと思うくらい
こんなに惹かれたのは初めてかもしれない

今更だけど
敬称略してます