らく

のんびり好きなコト・モノを書いていこうかと

マティスとルオー 友情50年の物語

2017-05-22 | 美術展
連続美術館なかんじで
京都国立博物館で『海北友松展』を見た次の日
あべのハルカス美術館で『マティスとルオー』

そうそう
京都国立博物館は初めて行ったのだけど
庭が綺麗で 噴水もあって
とても素敵だった
本当は 喫茶に入りたかったのだけど
待つほどだったので やめて
そのまま 龍谷ミュージアムも行って帰ってきた
ハードだった というか 
久しぶりにあんなに歩いたので
ちょっと筋肉痛
↑ 普段どんだけ歩いてないんやオマエ
  老いは足から っていうんやから もうちょっと歩こうや

そんな体にムチ打って『マティスとルオー 友情50年の物語』

第1章 国立美術学校(エコール・デ・ボザール)からサロン・ドートンヌへ[1892年~1913年]
マティスの家族写真
女性はこちらを向かず目線が下か 左方向とかにある
これって 時代的に?
それとも何かいわれがあって?

第2章 パリ・ニース・ニューヨーク[1914年~1944年]
{ミセレーレより}を見たとき
あ!!
進撃の巨人第3クールのエンディングを見たときに
どこかで見たような 
と思ったのが ルオーの絵のイメージだったことに気が付いた
あー すっきりした

第3章 出版人テリアードと占領期

{『気晴らし』のための原画}
版画の黒いのも色が付いた絵は絵本のよう

第4章 『ジャズ』と《聖顔》[1945年~1956年]

タピスリーの色の正確さというか 
織物なのに 布に絵具で描いたように見える



作品とともに 二人の書簡もあったから 
この副題なんだろうとわかる

家族ぐるみの付き合いがあって
お互いに戦争に行っていた息子の安否や
お互いの健康などのやり取りなど
また 作品展への誘いなどもあって
面白いアプローチの絵画展だった

ルオーは宗教画家と思っていたけど
初めからそうだったわけじゃないことも分かったし
遍歴を見ることができたのも面白かった

海北友松展

2017-05-22 | 美術展
もう終わっちゃうー 
早く行かなくちゃ
ってことで、会館9時30分とのことで
9時ちょっとすぎに七条駅に着き、歩いていくと
なんと入り口で
「30分待ちです」
と言われ
でも、ここは建物の中で並べるので
外で待つよりぐっと快適だった

そして待つこと30分
「入場規制で20人ずつで入ってもらっています」とのことで
四列になり、20人で区切られて入館

いつも思うことだけど
入ったいっきは すごい人だかりなのに
出口付近は 熱心に見ている人が少ないような
飽きちゃうのか?
それとも
見るペースが段々ばらけるのか?
まぁ とにかく入り口付近は混雑してた

今回の音声ガイドは 石丸幹二さん
聴きやすい声とトーン
ところどころに友松はこう思ったのではないかというような
セリフ仕立てのものもあって
ドラマが見えるようだった

第一章 絵師・友松のはじまりー狩野派に学ぶー
{菊慈童屏風図}
花の描写が細かい

{柏に猿図}
このテナガザルの表情や仕草がかわいい
ここに描かれている花の描写も細かい

{花鳥図襖}
ダイナミックで部屋に映えるだろうな

屏風に描かれたもののは正面から見るだけでなく斜め方向から見ると
また違った感覚がある
景色のものは特に空間の広がりというか距離というか立体感というか
初めて感じた


第二章 交流の軌跡ー前半生の謎に迫るー
ここは下記気によって絵が入れ替わったもよう
ガイドは全部入っているので
ボタンを押すと
今飾られていない絵の解説が聞けるという不思議を楽しんだ
ほかにも ここは
年代譜など書物というかもあるので
人の流れが滞ってる感じもした


第三章 飛躍の第一歩ー建仁寺の塔頭に描くー
{松竹梅図襖}
森に浮かぶ松
だんだん表現が初期のころから変わってきている


第四章 友松の晴れ舞台ー建仁寺大方丈障壁画ー
{龍雲図}
ここにポスターやチケットに描かれている龍雲図がある

{花鳥図}
よく見るようなクジャクの雄が羽を広げていて
その模様などが細かく描写されているのではなく
雄々しい感じで 優美さはないが存在感はある

{竹林七賢図}
竹の質感が薄墨で表現されていて
色がないのに まさに 竹だった
濃淡で描く竹はとてもすっきりしていて
墨絵に最適な植物に思える


第五章 友松人気の高まりー変わりゆく画風ー
{野馬図屏風}
顔がなんかかわいい
黒い丸い目のせい?
表情があるようなないようなかんじだから?

{四季山水図屏風}
風景だけでなく 小さく人が描かれていて
それがまた バランス良い配置というか
畳の部屋で眺めたい気持ちにさせる


第六章 八条宮智仁親王との出会いー大和絵金碧屏風ー
{浜松屏風図}
波の描き方
青海波だな~と
でも当たり前だけど
着物の柄のように均一の大きさではなく
大小様々で表現している 
苦労したんだろうな とは思うけど
なんで波は丸く描かれるんだろう?


第七章 横溢する個性ー妙心寺の金碧屏風ー
{寒山拾得・三酸図屏風}
酢をなめて 三人が口をすぼめて酸っぱい顔をしている絵で
故事にちなむ絵なんだけど
これを見ていた女性二人組が
「なんか酸っぱい顔してるわ」
「これ、梅干し食べてスッパマンやね」
あのぉ 年代ばれますよ
と思う会話をしてた
↑それが分かるオマエも年代ばれるけどな


第八章 画龍の名手・友松ー海を渡った名画ー
{龍雲図}
屏風だから 
とにかく大きい
そして何となく人の顔っぽい表情があるように見える

副題に海を渡ったとあるように
その時代の朝鮮の高官から 
自分の持っている龍図を皆が感激して見ている
だがこれ一枚しかないので、描いて送ってくれいないだろうか
との依頼書が展示されている
のちに 交流というか 外交というかの時の手土産というと変だけど
その中に含まれていたらしい


第九章 墨技を楽しむー最晩年期の押絵作成ー
動物の絵が多い

第十章 豊かな詩情ー友松画の到達点ー
初めのころの絵と比べると
同じ絵師が描いたものと思えない

一連の流れで見ているからこそ
絵師の遍歴がわかって 面白かった