政権交代前夜の攻防

　歴史的な与野党勢力の反転となった、第４５回衆議院選挙、その前日に大きなイベントに隠れて、激しい攻防があったわけである。
　場所は、我が家、時間は選挙前日の夜である。我が息子率いる「ナルニア国物語―ズ」対、私が率いる「パイレーツオブカリビアンズ」の野球盤対戦が、堂々開催されたわけである。（涙）ああ、些末だ。
　
　早い話が、子供と野球盤で対戦したのである。まことにつまらないことで申し訳ない。子供と野球盤で戦うのは、一年ぶりか、半年ぶりである。中学生になったので、もう野球盤をすることもなくなったかな、と半分寂しいような、半分安堵したような気持ちでいたのだが、久しぶりに、「やろう」と来た。
　よし、それじゃ久しぶりにやってやるか、と親子で野球盤対決を始めたのである。
　結果は一試合目（！）、私がまず先制して、２－０でリード。これは今日はいけるかな、と甘い考えを持ったが、人生そんなに甘くはない。というか、息子の野球盤の強さを忘れていた。
　7回ぐらいに逆転され、最終的には３－５で見事に逆転負け・・・。さらに追い打ちをかけるように、息子が、「もう一回」と恐ろしいことをいう。わしね、この野球盤ってね、けっこうやるだけでエネルギーがいるんよね、勝ち負けじゃなくてね・・・、などと心の中で呟いていても、問答無用である。彼はさっさと、次の試合の準備をしている。
　さて、2試合目をしぶしぶ始めた。が、結果は果たしてやはり、ぼろ負けである。ボコボコに打たれた。
　なんと０－１０のコールド負けである（号泣）。

　次の日の自民党のような負け方で降参した私である。
　野球盤だけは、やつにはかなわない。

　少しだけ自民党の気持ちがわかったような気がした前夜の対戦であった。ハグハグ。