秋が深まるにつれて野山はキク科が台頭してきます。
で、そのキク科、可愛いんですけど難しいんですよね~区別が・・・
植物園では、そんなキク科の植物にもちゃんと名札が付いているので有難いです。
10月初めの植物生態園で見たキク科、まずは分かりやすいところから・・・
カシワバハグマ(キク科コウヤボウキ属)
コウヤボウキの仲間ですが、木ではなくて草です。
キク科のご多分に漏れず、筒状の花の集合体ですが、花びらの先がくるんくるんにカールしているのが可愛いです。
カシワバハグマのカシワは葉が柏の葉ににているからだそうですが、ハグマって何?
・・・と思って調べたら、仏具の払子(ほっす)を白熊(はぐま)といい、それに花が似ているからとのことですが・・・
ネットで調べてみても全く似ているとは思えない!
それに「白熊 はぐま」で検索しても、かき氷ばかり出てきます。
全く区別が付かないキク科の双璧はノギクの仲間とアザミの仲間。
ノギクの仲間ではノコンギクが咲いていました。
花の色は白に近い薄紫から比較的濃い薄紫まで結構変化があります(濃い薄紫ってなんだ?と突っ込まないでください)。
その点、ヨメナに似ていますが、葉がざらざらしていたらノコンギク。
花を分解して、子房に毛があったら、まず間違いなし。
てなことを書いたら、花を分解するなんて可哀そう!とコメントをいただいたことがありました^^;
その場合、少し待ってみて綿毛ができたらノコンギクです。
でも、大抵それまでに草刈りされてしまいます(笑)
もうひとつノギクの仲間で咲いていたのがこちら。
白いノギク・・・シロヨメナです。
遠くの方にさいていたので葉を触れませんでしたが、毛がなくすべすべしているそうです。
葉には三本の縦にのびる脈がめだつそうですが・・・虫が這った跡ばかり目立って全然わかりませんね。
また、花が色白で花の下の茎がしゅっと伸びて、首長美人にみえるのも特徴。
ヨメナという名前が付いていますが、果実には毛(冠毛)があるそうなので、ややこしいですね。
(ヨメナには毛がありません)
もう少ししたら咲き始めるヤマシロギク(イナカギク)にもよく似ています。
ヤマシロギクをシロヨメナと呼ぶ人もいるようで、紛らわしいですね。
なので、こちらの方はイナカギクという方がいいかもしれません。
一番の違いは、葉の毛。沢山の毛が密生しており、触るとビロードのような手触りだそうです。
今度行ったら、触ってみます!
【花付きのいいイナカギク。綿毛になるまで見られます。 京都府立植物園2016/11初旬】
他にも、シラヤマギクというのもありますが、マイアルバムをみても全部「シラヤマギク?」となってる・・・
舌状花が白いのは同じですが、まばらに付くようです。
だったらまばらなのはシラヤマギクかというと、自信がありません・・・
【六甲高山植物園で撮った「シラヤマギク?」の写真 2019/8中旬】
あ~、なんとノギクは難しいんでしょう。
似てるのは当たり前、どれも「シオン属」(Aster属)ですから・・・
「野菊でいいやん」という心の声も・・・でも頑張ります(笑)
【撮影:2020/10/3 京都府立植物園】