
この間取りを見てピンときた方は中々の住宅通です。
通称「51C型」
1951年に作られた公営住宅のC型だから、51C型。
戦後の住宅難において、効率的に住宅を供給するために規格された平面計画の型です。
これが現代建築の夜明けと言われています。
それはこの間取りが(L)DK誕生の瞬間だから。
今や平面プランにおいて、3LDKとか4LDKと言った表現はごくごく当たり前に使われていますが、この51C型が日本で最初の2DKプランなんです。←数字は家族数マイナス1を使い、nLDKと言います。
なんで、こんなプランを持ち出したかというと、
私は先日、上野千鶴子先生のトークショーに行ってきました。
鈴木さんも上野先生を知ってるんですねとか言われたりもしました。
そりゃそうですね。上野先生を知っているのは、どちらかと言えば私より一つ上の世代かと思います。
上野先生が世に出始めた時、私はまだ生まれていませんので。
そんな私が何で上野先生を知っていて、51C型プランを出して、ミニストックの話題なのかというと、
それはミニストックを作るきっかけの一つが上野先生だったから。
私が7年前に書いたブログ記事に「リビングなんていらない。家族団らんなんてあるはずない。」とありますが、これを言ったのが上野先生。
もう、頭をバコーンと叩かれた気分でした。
もちろん全部がそうじゃないんですけど、戦後、家族の形態やつながり方、はたまた世帯の種類なんて超多様化してるのに、なんで建築業界は未だにLDKで語ろうとするのか、という投げかけですね。

それがこの本。(2002年初版)
もう、返す言葉がない位の指摘と、建築はそんなもんじゃないっていう思い、色んな感情がこの本を読むと湧き出てきます。
この本では、隈研吾先生や山本理顕先生などの対談が収められているんですけど、それぞれが
「現代の家は、空間の処理に面白みがあるだけで、コンセプトが新しいわけではない」とか
「空間だけではコミュニティの形成は不十分で、機能が組み込まれていなければいけない」とか、
「建築の提案が平面計画の提案で進められるのは、現代的な貧しいやり方」とか、
「独自性を作るべきか、プロトタイプを作るべきか」とか、
まだまだ、印象に残るフレーズはたくさんありますし、確かに今時の住まいって言ったら、この枠をはみ出してはいないですね。
こんなに揺さぶられる本も珍しいというか。
51C型は、
寝る所と食べる所分けるとなんか良くね。
親と子が別々の個室に分かれるとなんか良くね。
もう、みんな別々。
これが新しいニッポン。
っていうテーマです。
要は、戦前の住まいからの脱却といいますか、徹底したプライバシーを追求した家。
だけど、夫婦は一緒(ハート)。
上野先生は、こんなウン十年前のコンセプトが未だにメインの住宅業界って、バカしかいないのかみたいな言い方なんです。
ついでを言えば、男もみんなバカばっかりみたいな。とほほ。
確かにそうですね。nLDKはプライバシーがコンセプトなのに、広いLDK作って、家族がテーマの家があったり。
平面的な動線だけで家族がつながるという事を伝えています。
あまりにも突っ込まれすぎるので、私なりの回答を作りたいなと思ったのがミニストックです。
ミニストックは基本的には最小限のワンルーム型をコンセプトとして、大きさのベースを増沢洵先生の最小限住居としていますが、空間(プラン)は全然別物。外観は影響受けてますね。
プライバシーとコモンが使っている人の都合で入れ替わる空間であることと、新潟の気候風土に合っていること、そして、一番大事な「安全」であること。こちらも7年前のブログで触れています。
ミニストックも、一つの型です。09A型とか勝手につけようかな。そしたらラボが09B型で、モダンが16A型か?使い道ないけど。
ま、いっか。戻します。
これがすべてではありません。
住宅はいろいろです。
但し、私はこんな雰囲気の型が好きで得意なんですよというのは伝えておこうかと思ったので、ミニストックが生まれました。
トークショーをきっかけに、この本をまた読み返していましたが、また、湧き上がるものがポコポコと(←ちと弱いか)出てきています。
現在、新しいプランをいくつか作っている最中なので、このポコポコ出てくるものを(←ちと弱いか)ぶつけたいと思います!!
通称「51C型」
1951年に作られた公営住宅のC型だから、51C型。
戦後の住宅難において、効率的に住宅を供給するために規格された平面計画の型です。
これが現代建築の夜明けと言われています。
それはこの間取りが(L)DK誕生の瞬間だから。
今や平面プランにおいて、3LDKとか4LDKと言った表現はごくごく当たり前に使われていますが、この51C型が日本で最初の2DKプランなんです。←数字は家族数マイナス1を使い、nLDKと言います。
なんで、こんなプランを持ち出したかというと、
私は先日、上野千鶴子先生のトークショーに行ってきました。
鈴木さんも上野先生を知ってるんですねとか言われたりもしました。
そりゃそうですね。上野先生を知っているのは、どちらかと言えば私より一つ上の世代かと思います。
上野先生が世に出始めた時、私はまだ生まれていませんので。
そんな私が何で上野先生を知っていて、51C型プランを出して、ミニストックの話題なのかというと、
それはミニストックを作るきっかけの一つが上野先生だったから。
私が7年前に書いたブログ記事に「リビングなんていらない。家族団らんなんてあるはずない。」とありますが、これを言ったのが上野先生。
もう、頭をバコーンと叩かれた気分でした。
もちろん全部がそうじゃないんですけど、戦後、家族の形態やつながり方、はたまた世帯の種類なんて超多様化してるのに、なんで建築業界は未だにLDKで語ろうとするのか、という投げかけですね。

それがこの本。(2002年初版)
もう、返す言葉がない位の指摘と、建築はそんなもんじゃないっていう思い、色んな感情がこの本を読むと湧き出てきます。
この本では、隈研吾先生や山本理顕先生などの対談が収められているんですけど、それぞれが
「現代の家は、空間の処理に面白みがあるだけで、コンセプトが新しいわけではない」とか
「空間だけではコミュニティの形成は不十分で、機能が組み込まれていなければいけない」とか、
「建築の提案が平面計画の提案で進められるのは、現代的な貧しいやり方」とか、
「独自性を作るべきか、プロトタイプを作るべきか」とか、
まだまだ、印象に残るフレーズはたくさんありますし、確かに今時の住まいって言ったら、この枠をはみ出してはいないですね。
こんなに揺さぶられる本も珍しいというか。
51C型は、
寝る所と食べる所分けるとなんか良くね。
親と子が別々の個室に分かれるとなんか良くね。
もう、みんな別々。
これが新しいニッポン。
っていうテーマです。
要は、戦前の住まいからの脱却といいますか、徹底したプライバシーを追求した家。
だけど、夫婦は一緒(ハート)。
上野先生は、こんなウン十年前のコンセプトが未だにメインの住宅業界って、バカしかいないのかみたいな言い方なんです。
ついでを言えば、男もみんなバカばっかりみたいな。とほほ。
確かにそうですね。nLDKはプライバシーがコンセプトなのに、広いLDK作って、家族がテーマの家があったり。
平面的な動線だけで家族がつながるという事を伝えています。
あまりにも突っ込まれすぎるので、私なりの回答を作りたいなと思ったのがミニストックです。
ミニストックは基本的には最小限のワンルーム型をコンセプトとして、大きさのベースを増沢洵先生の最小限住居としていますが、空間(プラン)は全然別物。外観は影響受けてますね。
プライバシーとコモンが使っている人の都合で入れ替わる空間であることと、新潟の気候風土に合っていること、そして、一番大事な「安全」であること。こちらも7年前のブログで触れています。
ミニストックも、一つの型です。09A型とか勝手につけようかな。そしたらラボが09B型で、モダンが16A型か?使い道ないけど。
ま、いっか。戻します。
これがすべてではありません。
住宅はいろいろです。
但し、私はこんな雰囲気の型が好きで得意なんですよというのは伝えておこうかと思ったので、ミニストックが生まれました。
トークショーをきっかけに、この本をまた読み返していましたが、また、湧き上がるものがポコポコと(←ちと弱いか)出てきています。
現在、新しいプランをいくつか作っている最中なので、このポコポコ出てくるものを(←ちと弱いか)ぶつけたいと思います!!
もちろん母は家で家事の時代ではないですけど。わが嫁はさらに進化形でニートに見えてならないこの頃です。
ライフスタイルは幾通りもあるのに、nLDKのパターンが増えるだけの住宅業界はあほやねんっていう指摘がすごく響きました。
nLDKの他に、田の字型の間取りやワンルーム、それ以外のコンセプトだったりと、ライフスタイルを読み取った提案をちゃんとしなければと思いました。
そして、その中で私はワンルーム型のコンセプトが好きですよっていうのを伝えないと、お客様と考え方の相違が出る可能性があるので、ミニストックを発表しました。
上野先生は超個室スタイルを好んでいるように感じましたが、上野先生はご自身のライフスタイルを貫いているのでとても幸せに見えます。
おっしゃる通り、世間での普遍ではないような気がします。
プライバシー重視派、折衷派、コモンスペース重視派、その他色々とお客様の潜在的にあるライフスタイルを提案したり、探したりが、設計者の仕事だと考えています。
加藤家とチンクが安泰なのは、奥様のおかげですよ。きっと。
私のミニはミイラ化しつつあります。