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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-11(lab)】だと思ったよ。-新潟の小さい家-

2020-04-27 19:40:43 | ministock-11(lab)
現場はすべてのフローリングが貼り終わりました。
ロフトの浮遊感が出てます。

そして、今回は無垢のパイン材です。
パインなどの針葉樹はいつも無塗装をご提案しています。

味わい深い経年変化を味わえるのが針葉樹系フローリングのいいところ。

また、ネイティブディメンションズでは、見た目以外にも足ざわりでフローリングをお選びいただいています。
針葉樹系の足ざわりは抜群。
一年を通してヒヤッとしないので裸足が似合ます。
逆にスリッパはお勧めしません。
小さなごみを引きずって、表面がぽそぽそになります。

汚れやキズは付きやすいです。
無垢材はそれを味として捉えられるか。

そこが採用の境目です。

どこか1か所キズや汚れがついた場合、
その周りに10か所キズや汚れを付けると、その傷が目立たなくなります。

我が家の床なんて、キズっていうレベルを通り越して、すり減ってます。
そして、一度も手入れしたことないのに鈍く艶ってるっていう。

無垢材との付き合い方の極意です。

さて、ミニストック-11はとてもシンプルな住まい方といいますか、機能が構造にそのまま組み込まれているので、図面枚数もいつもより少なくて、

96枚で済みました。

だから、順調に骨ほね感が進んでいきます。

うーん、美しい構造。
自画自賛。

しかし、大工さんは知っていた。

ギョーカイあるあるの、

シンプルなほど怖い。

今回はすっきりと見せるために「留め」という納まりを多用しています。

材料が付き合わさるところを45°に切って、ぴったんこにくっ付ける作り方。
大工さんにとって、とても神経の使う納まり。

元々私は和風建築の出身のため、90°同士で突き合わせる「角柄」という納まりが好きで、普段「留め」はあまり使わないんですが、

今回は留めの方が美しいんです。

そして、満を持して大工さんの一言
「やっぱ、なんかあると思ったよ。鈴木さんだもんね。だと思ったよ。」

私は、なんだと思われてるんだろう・・・。

「留め」

どこが留めでしょう。

ここも「とめ」

どこか分かります?
フローリングと立ち上がりが留めになっているので、ぱっと見、厚い一枚板を張っているように見えます。

こっちも「トメ」

しかも、水平部分だけ留めで垂直部分は違う納まりのパターン。
このおさまりを説明した時の大工さんのため息顔がうれしくて、違う、申し訳なくて。


挙句の果てに天井からの立ち上がりも「tome」



大工さんに本当に感謝です。
ありがとうございます!

そして、次の工程はもう一段階難易度があがります。

よろしくお願いします。(てへ)



さぁ、今日の住むログは、(ネタが尽きてきた感あり)
2016年9月29日
「構造計画と構造計算」
どちらかというとギョーカイ向けに発信した記事ですが、当時軽くバズりました。
リアルタイムの閲覧数で、全国20位くらいまで行っちゃったんですよね。
何が起きたんだと画面の前で震えてました。

世の中、耐震等級だけで性能が語られていますが、大事なのはもっと手前にあるっていうお話です。
計算の裏に隠された部分も設計するのが私のお仕事です。




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