待ち合わせは本屋さんで

ようこそお越し下さり、ありがとうございます(^_^)

山本周五郎『さぶ』

2012-12-30 | や・ら・わ行の作家
「小雨が靄(もや)のようにけぶる夕方、両国橋を西から東へ、さぶが泣きながら渡っていた。」

からはじまるこの作品。


「さぶ」というタイトルだが、この作品の主人公はさぶではなく「栄二」である。

この栄二の親友が、ぐずでまぬけで能なしと人から言われている「さぶ」である。


山本周五郎の作品はどれもドロリとしていて、生きることの辛さや苦しさを描いている。

しかし、人生とは決してそれだけではない。

人の心の脆さをも描くこの作品は、本当に素晴らしい作品だと思う。

人生におこること全てに意味があると思えるのだ。


時を経ても絶版にならず、読み続けられる作品には理由(わけ)がある。


「なんと残酷な世間だろう」

「助けてくれ、さぶ」


参考になりましたらクリックをお願い致します。
    ↓
にほんブログ村 本ブログへ

【ほんぶろ】~本ブログのリンク集


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。