ベーカリー・パン屋の開店
パン屋・ベーカリーは傍から見ていると何とも楽しい商売に見えるのでしょうか。お問い合わせの内容の多くは、開店コスト、パンは何日くらいで作れるようになりますか。パンが数日で作れれば誰も苦労しません。10年以上の辛い修行で一人前と呼ばれるようになり、仕事を任されるようになります。(最近は任せられない者が多いが)
製パン技術を開店までの短期間に習得していただく、こちらの言うことに素直に耳を傾け、従って頂ければパン作りの極基本だけは伝授いたします。最低限の基本だけですが。季節による気温、水温の変化、小麦粉の季節的変化など条件が変わる度にアドヴァイスを致します。
冷凍生地を解凍して焼くだけの店なら簡単で、労働時間も短く、楽ですが、冷凍生地は単価が高く、よほど好立地でなければ経営は成り立ちません。誰が焼いても同じ商品が提供できる、それは多店舗チェーンでは大きなめりっとです。しかし、個人店ではオーナー自身が焼くスクラッチのパン、ライバル店には無い味を求めてお客様が集まるわけですから、冷凍生地などに手を染めることだけはしないで欲しい。冷凍生地は麻薬ですね、後々客数減となって効いてきます。
全くパン作りの経験が無くベーカリーを開店するなら、少なくても半年ベーカリーで毎日働き、パン作りを体で覚えることが必要です。これに耐えられなければ、個人ベーカリーの経営など不可能です。