Pains パリの味

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ベーカーテクノサービス

インストアーベーカリー

2009-09-12 11:11:57 | Weblog

 最近インストアーベーカリーの閉店・撤退が多く見られます。しかし、ベーカリーコンサルタントに分析と改善をお願いしている企業は売上が良く、拡大傾向にあります。

 なぜインストアーベーカリーが弱体化しているのか、最近撤退したあるインストアーベーカリーを検証します。

焼成回数が少ない。夕方のピーク時は既に厨房は空。既に全てのパンが袋詰めにされ、焼き立てで無いことが明らか。焼成は13時ころが最終です。

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 パンの専門店でありながら、種類が少ない、パンが固い、美味しくない、ドーナツの吸油が多い。しかもパン屋の命でもある食パンとフランスパンが特に旨くない、価格は高いが。
 スーパーでは棚の食パンの需要が主で、インストアーベーカリーで食パンを購入は少ないでしょうが、需要はあります。それは味と食感が決め手になりますが、棚で売られている食パンと明らかな差があるのは価格だけで、味にそれだけの差がありません。不味く、価格が高い商品を長年供給したそのツケが回ってきた形です。

 なぜそう成ったか、

1、    人件費を抑えるためにパート従業員を多用し、技術の継承が出来なくなった。

2、     パート従業員で作れる簡単な配合・製法に傾き、美味しさを追求していない。

3、    小麦粉はミックス粉が主体で、作り手の個人差が出ないため、品質の安定化がし易い。しかし、ミックス粉に使われる小麦粉は品質が悪く、良い味が出せない。

4、    ミックス粉の価格が高い。(流通経路にも問題がある。)

5、     菓子パン、惣菜パン生地はミックス粉或いは冷凍生地で品揃えのために作るだけで、美味しい商品を提供しようとの意識が感じられない。

6、    フランスパンもミックス粉で、フランスパンの風味・食感が全く味わえない。山崎パンの袋詰めのフランスパンに遥かに及ばない。

7、   ミックス粉は価格が高いだけでなく、吸水が少なく、製品の収量が少ない。焼きあがった商品は一般的に硬い、老化が早い、風味が無い、ぼそぼそでシットリ感が無い。商品の品質では太刀打ちできない。

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 どんな小さな食品スーパーでも1日の客数は平均4,000人ほどあります、その5%をベーカリーに引き込むだけで200人の客数になります。いくらフレッシュベーカリーが珍しくなくなっても、ごく当たり前の存在になっても、商品だけでお客様を引き付けることは出来ます。その努力をして来なかった、そのため毎日来店してくれるお客様からそっぽを向かれただけです。

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 恐らく曜日、時間帯別の需要、社会の動き・流行、業界の動きなど細かいマーケティングをして来なかった、というより出来る人材がいなかった。

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 その弱点を補い企業を元気にする、それがコンサルタントの仕事です。

 長年この業界に身を投じ苦労してきた方にとって、コンサルにお願いするなどプライドが許さないとお考えでしょう。時代はかわりました、そこが勝敗の分かれ目です。