~ならしのの風に乗って~

二人三脚で綴る夫婦の気ままな日記

司馬遼太郎さんの【城塞】何とか読み終えました!

2015-05-28 07:18:18 | 小説・本
おはようございます。

今年の2月7日にNHK大阪ホールで開催された、作家の司馬遼太郎さんをしのぶ「第19回菜の花忌シンポジウム」の模様をたまたまテレビで観ました。
豊臣家が滅亡して今年で400年となることから、司馬遼太郎さんが大坂城落城を描いた【城塞】を軸に「乱世から乱世へ-『城塞』から考える」をテーマに意見が交わされたシンポジウムの放送です。

城塞 (上巻) (新潮文庫)
この時のパネリスト4人の中に、歴女で知られる女優の杏さんがいらっしゃって目を引きました。
建築家の安藤忠雄氏や作家の伊東潤氏の中にあって女性でただ一人、杏氏と書かれた席に着いて意見を交わしているのです。
杏さんと言えばちょうどその頃、月9ドラマの”デート”が終了し、年が明けて結婚もされ少し経った頃です。
忙しい時期に堂々とこのシンポジウムに出席している姿にすごいな~!と思わず番組に釘づけになりました。
その時の杏さんのコメントがこれまた素晴らしくて惚れ惚れ~
若いのに本当にしっかりしてるなと感心しました。
”デート”で見せたあの素晴らしい演技と共に、ますますファンになってしまいました。


城塞 (中巻) (新潮文庫)
その杏さんが「人の生き死にを学べるのが歴史小説。今をどう生きるかを小説を通じ学んでいきたい」そして「この本は読むのが大変だったけど、読んだ後ものすごい達成感が残った」と話されているのを聞いて私も読んでみたい!と思い、借りてきました。
前置きが長くなってしまいましたが、文庫本で上、中、下巻の三巻におよぶ大作です。
私はなかなか読み進めなくて苦戦しました。

主人公は小幡勘兵衛という、のちに軍学の開祖になる人物。
上巻はこの人物を通して、関ヶ原の合戦が終わってから10数年後の様子が語られる形で進みます。
どういう経緯で大坂の陣に至ったかということが分かります。
中巻は大坂”冬の陣”に向け、真田信繁(幸村)や後藤又兵衛などが入城する経緯などが描かれています。


城塞 (下巻) (新潮文庫)
来年の大河は真田幸村を描く”真田丸”ということで今から楽しみにしています。
紀伊の九度山に配流させられていた真田幸村とその父の様子や入城までの経緯も面白く読みました。
来年の大河”真田丸”の予習という意味でも読んでおいて良かったと思っています。

下巻は家康によって大坂城の堀を埋められ、裸同然となった大坂城が”夏の陣”に突入。
豊臣家の滅亡、大坂城落城の様子が淡々と描かれていきます。
いつの間にか、小幡勘兵衛はほとんど出てこなくなり司馬遼太郎さんの目線と語り口になっているところが斬新な歴史小説かも?と思いました。

歴史が苦手な私にとって、ハードルが高い小説に手を出してしまった感がありましたが、最後まで読み通すことが出来たことがまず嬉しかったし、なおかつ大坂の陣までの流れ、豊臣家の滅亡の様子が分かってとても面白かったです。


 


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