~ならしのの風に乗って~

二人三脚で綴る夫婦の気ままな日記

高柳芳夫さんの「プラハからの道化たち」

2015-08-17 07:16:47 | 小説・本
私(おじさん)の読書日記です。

先日、ラファエル・クーベリックさんのスメタナ作曲交響詩『わが祖国』を紹介しましたが、(こちら)
その音楽を聴いて、プラハに関する懐かしいミステリーを読みたくなり、本棚から取り出しました。


高柳芳夫さんの「プラハからの道化たち」というミステリーです。

江戸川乱歩賞を受賞した作品ですが、それまでの傾向と違うスパイ小説的なストーリーということで、話題になった作品でもあります。

それまで私はスパイ小説をあまり読んだことがなかったのですが、このミステリーを読んで、スパイ小説に結構ハマりました。

もちろんプロのスパイの小説ではありません。
この小説のように、ごく一般の商社マン?が何故か国際スパイの世界に巻き込まれていくというストーリーのものです。

この物語は、1968年8月20日に起こったチェコスロバキアがソヴィエト連邦の介入を受け、”プラハの春”が一時的に頓挫するころの時代です。

それほど昔の話ではないように思うのですが、今は、チェコスロバキアが二つの国チェコとスロヴァキアに分かれているし、ソヴィエト連邦も崩壊したということで、短い間に世の中が大きな変化を遂げたんだと感じます。

そして、この小説の読後感として、題名から想像つくように、何か虚しさを感じてしまうことも確かです。

そんな辛い馬鹿げた時代を経て、幾らかなりとも幸せな時代が生まれてきたのかも・・・と自らを納得させて本を書棚に戻しました。
 


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