加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

水木しげるとアドルフ・ヒットラー。

2015年11月30日 21時25分23秒 | 本のこと。
水木しげるさんが亡くなられた。
「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめ数々の名作を残されたが、ぼくが一番好きなのは、この作品。

劇画ヒットラー (ちくま文庫)
水木 しげる
筑摩書房


二十世紀最大の独裁者の貧乏な画学生だった若者時代からベルリン崩壊までのヒットラーの半生を描いた比較的オーソドックスな伝記漫画である。
おなじみの妖怪は出てこない。普通の意味では。

だが読んでいただくとわかるのだが、この「ヒットラー」と、彼を取り巻く人物たちが、もう「妖怪」なのだ。それはどんな妖怪よりも怖い。
普通の妖怪はヨーロッパを蹂躙し、数千万のユダヤ人を殺したりしない。

93歳。男性の平均年齢よりも長いし、大往生だったろうけど、もっと長生きしていただきたかった。

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