加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

ぺんぎん書房の倒産と「福音の少年」シリーズについて

2005年11月05日 12時40分49秒 | 本のこと。
もうこのブログを訪れている方はほとんどご存じだろうと思うが、「福音の少年」シリーズを出版していたぺんぎん書房が倒産した。
わたしは兼業作家なので、明日から食うに困ると言うことはない。しかし無料WEBコミック「コミックシード」で活躍されていた漫画家のみなさんは大変なようだ。「コミックシード」としては黒字だったのに、本体のぺんぎん書房の倒産によって消滅してしまうというのは、さぞくやしかったろうと思う。

わたしは、10月末に唐突にメール一本で知らされただけだった。
それから、なかなか気持ちの整理がつかず、ブログには書く気になれなかった。
あれから、この非常時にもかかわらずコンサートに行ったり、飲みに行ったりして、ようやく冷静に今回の件を考えるようになってきた。

マンガ事業で黒字だったのなら、一般書の出版事業の、たとえばわたしの本がもっと売れていれば、こんなことにはならなかったのに、などと自分を責めたりしたこともある。よく考えれば、いや、よく考えなくてもそれは一種の思いあがりなのだが。

7月に出した新作の「歌う錬金術師~福音の少年」、じつは一円も印税をもらっていない。管財人から連絡があるというが、おそらく今後も無理だろう。
しかし、今日もこうやってわたしはデスクに向かって執筆を続けている。それは単純に言って、「書きたい」からだ。
シリーズ4作目、「黄道傾斜の女神~福音の少年」を完成させたいし、世に出したい。このままで終わらせたくない。

「ぺんぎん書房版福音の少年シリーズ」というのは、いわば在庫限りである。興味のある方、稀覯本収集癖のある方は、もしよければ、いまのうちに保護してやってください。


歌う錬金術師―福音の少年

ぺんぎん書房

このアイテムの詳細を見る

最新の画像もっと見る

コメントを投稿