マネージャーのブライアン・エプスタインが急死した後、急速にバラバラになって行くビートルズをまとめようとポール・マッカートニーは彼なりに奮闘するのだが、他のメンバーはそれを専横と感じ、さらにバンド内の雰囲気は険悪なムードになって行く。
「ゲット・バック」(1969年)は、原点からやり直そうよ、というポールから(ヨーコ・オノにかまけビートルズに飽きてしまったリーダー)ジョン・レノン=ジョジョへのメッセージであるというのが通説だ。
ゲット・バック
ジョジョは自分を一匹狼と思っていたけれど
それが長続きしないとも知っていた
ジョジョは、アリゾナ州ツーソンの家をあとにして
牧草豊かなカリフォルニアへと向かった
戻れ、戻れよ
もといた場所に、戻ってこいよ
戻れ、戻れよ
もといた場所に、戻ってこいよ
戻れよ、ジョジョ、故郷に
戻れ、戻れよ
戻れよ、ジョ
かわいいロレッタ・マーティンは自分が女のつもりだけれど
実は男だった
まわりの女の子は女のようだと言うけれど
そう見えてるうちが花だ
戻れ、戻れよ
もといた場所に、戻れよ
戻れ、戻れよ
もといた場所に、戻れよ
戻れ、ロレッタ
お母さんが待っているよ
ハイヒールを履いて
ローネックのセーターを着て
戻れ、ロレッタ
戻れ、もといた場所に戻れよ
戻れ、戻れよ
戻れ、もといた場所に
戻れ、戻れよ
インタビュアー 「ゲット・バック」のオブリガートを演奏したのは自分だ、とおっしゃっていましたね。
ジョン・レノン ええ、あれでは、ソロをとりました。ポールは、人に親切にしたい気分でいるときには、いつも私にソロのパートをくれていました。A面の大部分を自分がとってしまって申し訳なく思っているとか、そんなようなときには、ソロをくれるのです。「ゲット・バック」では、私は、ソロをとりました。ジョージ(・ハリソン)は、すばらしいギター演奏をする、と私は思います。しかし、彼は、頭の中でいろんなことがひっかかりすぎていて本領が発揮できずにいるのです。でも、 エリック・クラプトンも、ほんとに、そうですからね。彼は、その後、変わったかもしれませんが。みんな、心の中では、たいへんにひっかかりがあるのです。私たちみんながそうですよね、そこが問題なのでしょう。 (片岡義男訳「ビートルズ革命」より)
Get back
Jojo was a man who thought he was a loner
But he knew it couldn’t last
Jojo left his home in Tucson, Arizona
For some California grass.
Get back, get back
Get back to where you once belonged
Get back, get back
Get back to where you once belonged
Get back Jojo, go home
Get back, get back
Get back Jo
Sweet Loretta Martin thought she was a woman
But she was another man
All the girls around her say she’s got it coming
But she gets it while she can
Get back, get back
Get back to where you once belonged
Get back, get back
Get back to where you once belonged
Get back Loretta
Your mother’s waiting for you
Wearing her high-heel shoes
And her low-neck sweater
Get back Loretta,
Get back, get back to where you once belonged
Get back, get back
Get back to where you once belonged
Get back, get back