これは有名な都市伝説ですが、夏目漱石が松山中学で英語の教鞭を執っていたころ、「I love you」という英文を生徒が「我、汝を愛す」と訳したところ、漱石先生は、日本人はそんな言い方はしない、「月が綺麗ですね」とでも訳しておきなさい、と教えたそうです。
ちなみに、熊本では熊本五高教授時代の漱石が言ったとされています。
今夜は満月が綺麗ですね。
今日はまたNPO法人なごやか理事長の職員面接に立ち会うことになった。
特養の介護員だったという若い女性だ。
理事長がウチ(なごやか)を知っていましたかと尋ねたところ、ハイと答え、高校卒業後、入職して初めて担当についた利用者様が、GHジョバンニから転居された方だった、と言った。
もちろん理事長もその方についてよく覚えており(今年に入ってから亡くなっていた)、ひとしきりお人柄について話した。
彼女は続けた。
「その方の生活記録にファイルされていた、GHからの退居サマリーが詳細かつ丁寧で、また、お部屋にあったホーム生活時の写真アルバムからも、なごやかさんでは温かい支援がなされていたのだろうなと見てとれました。以来私は自分なりに、そのような支援が実現できるよう努力してきました。」
理事長は目を細めて喜び、言った。
「わかりました。それでは採用で結構です。
ぜひ、これからその努力の成果を当法人で生かしてください。
―それにしても、どこで誰に見られているか、分かりませんね。」
やまねこデイサービスの事務室で、提供票を持っていらした他法人のケアマネジャーさんと談笑していると、玄関戸が静かに開き、NPO法人なごやか理事長が入ってきた。
顔は汗とほこりだらけで、左手には大ぶりの笹竹を、右手には手挽きノコギリを持っている。
そのままスリッパも履かずにホールへ向かうと利用者様がたへ冗談を言いながら手早く笹竹を定位置にセットした。
今年は一週間早く届けることができたな。じゃあ、まだ先があるので失礼するよ。
あわただしく帰りかけた理事長は、旧知のケアマネジャーがあきれ顔で見つめているのに気づいて頭をかいた。
「こうして一日で市内すべての事業所を回るのは、この七夕とホワイトデーくらいなのだけど、みなの顔をまとめて見れるのでとても楽しいんだよ。
ああ、きみもぜひ短冊に願い事を書いて行ってね。じゃあ、また。」
私は準備していた短冊とペンを来客に差し出した。
すると彼女は私の目の前で迷わずスラスラと書き上げた。
「なごやかさんに入社できますように」
万葉集より、橘諸兄(たちばなのもろえ)が天平勝宝七年(755年)五月、丹比国人邸での宴に招かれた際、国人の長寿を言祝(ことほ)ぎ、庭に咲いていたあじさいに寄せて詠んだ歌
あぢさゐの 八重咲くごとく 八つ代にを いませ我が背子 見つつ偲はむ
(あぢさゐの やへさくごとく やつよにを いませわがせこ みつつしのはむ)
訳「あじさいが八重に咲いて行くように、きみも八千代に長くお健やかであれ 花を眺めるたびきみを懐しく思おう」
千年以上前の歌なのに、相手へのまごころがよく伝わってきますね。
市地域包括支援センター様からの要請により、市シルバー人材センター様の安全適正就業推進大会内で認知症サポーター養成講座を行ないました。
司会はICM、講師は小規模多機能ホームぽらん気仙沼のE管理者、ぽらんデイサービスのT管理者、ケアプランセンターぽらんのOCM、それに“劇団員”としてK相談員、H介護員の総勢6名でおじゃましています。
約70名のセンター会員様がたは熱心に耳を傾けて下さり、講師たちもおおいにやりがいを感じていました。