ミューズの声聞こゆ

なごみと素敵を探して
In search of lovable

このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。

大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。 また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。

謝辞

2020年12月28日 | 末広がり

 本年もお世話になりました。
おかげさまで、この一年も無事終えることができそうです。
コロナ禍で大変な状況にもかかわらず、皆様より賜りましたご支援やご厚情に対しまして、改めて御礼申し上げますとともに、また末広がりの幸い多い新年を迎えられますよう心よりお祈り申し上げます。
ありがとうございました。
引き続き、当法人をどうぞよろしくお願いいたします。                              

                                                         特定非営利活動法人なごみ

 

 

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おっちょこちょい

2020年12月26日 | 珠玉

 僕の目の前のソファには、しょげ返ったサンタクロースが座っている。

「そうすると、新人のあなたの担当は12軒で、そのうちの10軒目のお宅に立ち寄った際、ばったり遭遇した子供たちにプレゼントを渡したところが予想以上に喜んでくれたことに嬉しくなり、もう一つずつ置いてきたのだけれど、11軒目でプレゼントが底をついてしまったと。それで、12軒目のウチに手ぶらで来訪した、ということなのですね?」

「はい。面目次第もございません。」

僕は噴き出した。

「ねえミス・サンタ、そんなに落ち込まなくても大丈夫。おっちょこちょいは短所ではなく、長所ですよ。こんな風に、ひとを愉快にしてくれるのだもの。ウチの子供たちへのプレゼントは、僕が今から終夜営業のお店でなにか見繕ってくるのでお気になさらず。」

顔を上げたサンタの表情が、ぱっと明るくなった。

「ただし来年はぜひ、ルートの1軒目にウチを回ってくださいね。、、いや、来年以降もぜひウチの担当でいてくださいね。」

僕はサンタの後ろに立っている浅黒い顔の男を怒鳴りつけた。

「おい、ペドロ、あんたわざわざメキシコから来ているのに、しっかりサンタをサポートしないで、ダメじゃないか。不法滞在で強制送還させるぞ!」

メキシコのサンタの助手で、悪い子供たちを誘拐することもあるという怪人も、今夜だけは吹き出す汗をふきふき、頭を下げていた。

 

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黒いペドロ

2020年12月25日 | ハリウッド

 殺し屋ヴィンセント(トム・クルーズ)はタクシー運転手のマックス(ジェイミー・フォックス)を殺しの依頼主で麻薬組織のボス、フェリックスがいるクラブへ身代わりに行かせ、マックスが捨てた残りの仕事のデータを持ってくるよう強要する。10分で戻らなければ母親を殺す、と。ヴィンセントに扮したマックスの容姿を意外そうに見ながらフェリックスはデータを失くされた怒りをぶつける。そして皮肉たっぷりに、母国メキシコでのサンタの助手ペドロの話を始める。

「クリスマスになるとサンタは良い子にプレゼントを贈るのだが、悪い子には誰がプレゼントを贈る?

サンタクロースは忙しいので、悪い子にはペドロという雇った助手がプレゼントを配る。

ペドロが贈るプレゼントは、小さなロバの人形だ。

悪い子の名前を書いたリストをサンタはペドロに渡す。

クリスマス当日。

ロバの人形を悪い子の部屋の窓の外にそっと置いてくる。

次の年のクリスマスまでに相変わらず悪い子だと、ペドロはその悪い子をさらって行ってしまう。

さらわれた子供はもう二度と帰らない。

それでだ、オレがサンタでお前がペドロだとして、ペドロがリストのデータを失くしましたってオフィスに帰ってきて話したら、サンタはどう思う?なあ、どう思うよ?」

 2004年公開の映画「コラテラル」のワンシーンから。

このシーンには登場しないが、トム・クルーズ着用の素敵なグレースーツは香港で特注したものだそうだ。

 

 

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1976年のクリスマスイヴ

2020年12月24日 | 日記







メリー・クリスマス!
(陸奥A子作「たとえばわたしのクリスマス」より)

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「街角の店」

2020年12月22日 | ハリウッド

 都会的センスで洒落たロマンティック・コメディを取り続けた名匠エルンスト・ルビッチ監督の作品に、「桃色(ピンク)」の店」(1940年)という小品がある。
 原題は「ショップ・アラウンド・ザ・コーナー」。90年代初めに日本で起こったルビッチ再評価の動きの中でリバイバル上映された際、邦題は「街角」と改められている。
 クリスマスでにぎわうハンガリー、ブタペストが舞台。革製品を扱うマトゥチェック商会の販売主任クラリック(ジェームス・スチュアート)の密かな楽しみは、私書箱を使った見知らぬ女性との文通だった。好きな本や音楽、それから人生観を語り合ううち、いつしか彼女に恋心を抱くまでになっていた。ところが、意を決して会うことにした約束の場所で彼を待っていたのは、同じ職場で毎日喧嘩ばかりしているやり手の新人売り子クララ(マーガレット・サラヴァン)だった―。
 主演の二人が初々しく、最高にチャーミング。サラヴァンの夫ヘンリー・フォンダを中心に挟んで、無名時代からとても仲のよい俳優仲間だった彼らの呼吸はぴったりだ。
 この愛すべきハリウッド・クラッシックが99年、なんと60年後に再映画化された。「ユー・ガット・メール」である。大ヒット作「めぐり逢えたら」のベスト・カップル、トム・ハンクスとメグ・ライアンが主演で、監督も同じくノーラ・エフロンである。設定、セリフなどは原型をとどめぬほど改変され、ツールも私書箱+文通がEメールに変わっているものの、オリジナル版の持つハートウォーミングでなおかつ洗練された雰囲気はそのままだ。
 脚本を兼ねている女流監督のエフロンは父親も高名な脚本家(「ショウほど素敵な商売はない」や「足ながおじさん」のヘンリー・エフロン)で、そのためだろう、伝統的なハリウッド映画のツボ、みたいなものをよく心得ていて(体得していて?)うまい。
劇中ハンクスがなにかというと「ゴッドファーザー」のセリフを引用することは、以前書いた。こういった、映画狂のハートをくすぐる細部の豊かな肉付け(「めぐり逢えたら」ではハンクスが「特攻大作戦」の中のエピソードを持ち出す)も、エフロンの見事な手腕だ。



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