自由民主党 柏市議会議員・円谷のりひと 公式ブログ

千葉県柏市議会議員 円谷のりひとの議会・活動報告、政策提言など。記事には政治活動以外の内容(雑記)も含まれます。

教職員の長時間勤務による志望者減少、質の低下への懸念

2016年04月14日 14時31分45秒 | 子育て・教育政策
――小中学校問わず、教職員の在校時間が非常に長く、全国の公立小中学校の教諭の1日平均在校時間が小学校で11時間35分、中学校では12時間6分に及ぶという調べがある。それを短くするにも、児童生徒への指導業務を軽減するのは難しい。そうした中では、事務的な作業をいかに軽減をしていくかが鍵になるかなと考えるが、教育委員会の見解は。

教育長「長時間勤務による教職員の多忙化が昨今、大変話題になっているが、柏市の小中学校の先生方も同様の状況であると認識はしている。文科省の調査で教職員が一番、仕事上で負担に感じることはという項目があり、児童生徒と一緒に活動する授業であるとか、授業準備とか、あるいは部活動等ではなく、「(負担に感じるのは)文科省のこういうアンケートに答えること」というような皮肉な回答が多かったという報道もある。または研修のレポートであるとか、給食費の集金とか、そういったいわゆる議員がお話しになった事務的な活動も(負担になることが)明らかになっているので、こうした業務の軽減に教育委員会でできることに努めることも大事だと考えている。
 本市では会計事務を担当する事務補助員を配置して事務の軽減を図ったり、事務や教育事務のIT化を図ったり、県費の事務職員に教育事務の分担をお願いしたりということを進めてきた。加えてサポート教員であるとか、理科支援員であるとか、子供たちへのより質の高い教育を目指した人の配置は、結果としては先生方の負担軽減にもつながっているものと理解している。仕事を減らすか人をふやすかという非常に乱暴なお話を前にさせていただいたが、OECD(経済協力開発機構)の調査の責任を負った教育局の方は、この調査結果を受けて、授業も部活動も掃除も教員と子供が一緒になってやっている国は世界に日本しかないと。したがって、これが日本の教育の強みであり、効率であるとか、勤務時間の問題でやめないほうがよろしいということを言っている。私も賛同する。したがって、できれば教員を増員する、あるいは専門性を高める、教員以外の専門職を学校に配置する、教員を補助する者を配置する、そういったことを給与や処遇の見直しとともにやっていく、市としてできる人の配置は進めていくべきと考えている」

――私が懸念するのは、この(職業が多様化する)状況が続く中で、じゃあ果たして教員になりたいと思う人がふえるかということだ。長時間の勤務ということを聞いて、(教育現場を志す)情熱のある方もいらっしゃると思うが、だったら違う働き方をという方も今後出てくると思う。それについての考えは。

教育長「実際に関東一円、千葉県、埼玉県、神奈川県等で今大量に若い先生を採用し、(ベテランが)定年退職を迎える交代期に入っている。その採用担当者の方の話だと、(志望者の減少を)若干心配している。世の中、民間の就職状況がよくなっており、教員の質が低下するのではないかと、そういった意味で働く環境、勤務時間等についても改善を望むという考えを、実際の採用の担当者の方が話されていた」

――職種、働き方も多様化していく中で、教員というのが今後(働きたい職業として)選ばれるのか。もちろん志望者が少なくなれば、人材の質というのは必然的に落ちてしまうと。そして結局の話、一番最後にしわ寄せが行くのは教育を受ける子供たちになってしまう。これが私が一番懸念をしているところで、そのために先ほど申し上げたような事務作業の軽減などが可能であればやっていただきたい思うが、(文科省の調査では)事務補助員もまた勤務時間が10時間近くになっている。業務量自体が学校は多いのかなというのは単純に思う。先ほど教育長からも答弁いただいたが、しっかりケアをして、少しでも教職員の負担が減るように取り組んでいただきたいと要望する


平成27年9月17日 同年第3回定例会一般質問より

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