自由民主党 柏市議会議員・円谷のりひと 公式ブログ

千葉県柏市議会議員 円谷のりひとの議会・活動報告、政策提言など。記事には政治活動以外の内容(雑記)も含まれます。

父の背中

2007年09月29日 09時29分25秒 | 雑記(ライター時代の記事)
父は毎日不安だった。
「票がない」と漏らすことはほとんど日課になっていた。
精神的にも落ち着かない。

わが家は祖父も曽祖父も議員を務めた「政治家一家(地元のゴロツキ新聞にそう書かれていた)」だ。
また、父は国政から首長選まで多くの選挙に関わってきた人間だ。
それは住民にとっては周知の事実である。

そのことが大きなプレッシャーになっていた。
人の目を気にする父だから、上位当選でなくてはかっこ悪いと思っていたのであろう。
一日に何度も票読みをしては、ため息をついていた。

ほかの候補者がやっているような昔のやり方でなくては票は集らない。
そんな考えも頭をよぎった。眠れないほど悩んだ晩もあった。
だが、父は最後まで信念を曲げなかった。

「今回が○×村の選挙元年だ!」それが合言葉だった。
旧態依然とした「古い選挙」を追い出したい。
それが父にとって、当選することとは別のもうひとつテーマだったのだ。

結果、定数8に対して8位での当選となった。
投開票日の選挙事務所は、当選したにもかかわらずお通夜のような雰囲気になった。
ダルマに目を入れる表情も硬い。

しかし、これでよかったのだ。
順位こそ8位だが、票数はダンゴ状態だ。
なんの準備もなく、いきなり出馬することになったにしては上出来である。

それに、信念を貫いたおかげで確かにわがふるさとの選挙改革の扉に手をかけた。
「古い選挙」をしなくても、充分に戦える。
新聞の選挙結果には載らない成果が、確かに残ったのだ。

だから、わが陣営のドンケツ当選は胸を張れるものだ。
トップ当選に負けない価値がある。
しばらく時が経ち、わが陣営として選挙に関わったすべての人がそう考えるようになった。

そして先日、父は初の議会に出席するため役場へ向かった。
後ろ姿は、どうやら順位が良くなかったショックが残っているようだ。
やはり父は見栄っ張りなのである。

しかし、私は父がどんな想いで選挙を戦ったか知っている。
だから、その背中が大きく見える。
迫りくる不安のなか、よく初志貫徹したものだ。

ドンケツ議員よ、大威張りで出仕するといい。
何位で当選しようと、ここからは関係ない。
大切なことは、議員として力の限り村政に尽くすことなのだ。

選挙は、戦いは終った。
そして今日、父の議員生活が始まった。
そのスタートを見届けた私は、東京へ帰る新幹線のチケットを買うために愛用のノートパソコンを開いた。