12日、第60回全日本大学野球選手権が幕を閉じた。結果は、わが母校・東洋大が史上5校目の2連覇を達成。慶大に延長10回、小田裕也のサヨナラ2ランで3-1での勝利と東洋大らしい劇的な幕切れだった。
小田といえば一昨年の春、東都リーグ・立正大2回戦の記憶が鮮明によみがえる。当時2年生だった小田は、途中出場。2対2の延長12回、満塁の場面で放ったどん詰まりのサードゴロがサヨナラ内野安打となった。あの時は本人も「運がよかった」と照れ笑い。しかし、今度は胸を張っていい。なんといってもフェンスオーバーだ。
エース・藤岡貴裕は、同じく2年生の春シーズンを花粉症による不振で苦しんでいた。それが昨年は大学日本代表の先発の一角を担い、いまやアマチュアナンバー1左腕の呼び声高い。主将・鈴木大地も同様に、1年生のときから勝負強さに磨きをかけ、小柄ながら東都屈指の強打者と呼ばれるようになった。
私が大野奨太(現北海道日本ハム)の取材で神宮球場に通っていたころ、彼らは大学に入りたてのグリーンボーイだった。だが、いまは最上級生として先輩たちが残した“常勝”の伝統を守った。いつも「大学野球はやっぱり4年生」と語っていた高橋昭雄監督も、きっと彼らの成長に目を細めていることだろう。
かくいう私も、思わず「取材に行きたかったな」ともらしてしまった。後輩たちの活躍に感動と刺激をもらった。そして、硬い神宮のいすの感触、ブラスバンドの音色、スコアブックのインクのにおい、そして魂を込めてキーボードをたたいた日々――。いろいろなことを思い出した1日だった。
小田といえば一昨年の春、東都リーグ・立正大2回戦の記憶が鮮明によみがえる。当時2年生だった小田は、途中出場。2対2の延長12回、満塁の場面で放ったどん詰まりのサードゴロがサヨナラ内野安打となった。あの時は本人も「運がよかった」と照れ笑い。しかし、今度は胸を張っていい。なんといってもフェンスオーバーだ。
エース・藤岡貴裕は、同じく2年生の春シーズンを花粉症による不振で苦しんでいた。それが昨年は大学日本代表の先発の一角を担い、いまやアマチュアナンバー1左腕の呼び声高い。主将・鈴木大地も同様に、1年生のときから勝負強さに磨きをかけ、小柄ながら東都屈指の強打者と呼ばれるようになった。
私が大野奨太(現北海道日本ハム)の取材で神宮球場に通っていたころ、彼らは大学に入りたてのグリーンボーイだった。だが、いまは最上級生として先輩たちが残した“常勝”の伝統を守った。いつも「大学野球はやっぱり4年生」と語っていた高橋昭雄監督も、きっと彼らの成長に目を細めていることだろう。
かくいう私も、思わず「取材に行きたかったな」ともらしてしまった。後輩たちの活躍に感動と刺激をもらった。そして、硬い神宮のいすの感触、ブラスバンドの音色、スコアブックのインクのにおい、そして魂を込めてキーボードをたたいた日々――。いろいろなことを思い出した1日だった。