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黛信彦の時事ブログ

浜矩子語録⑤ 恋人通貨の辛さ(BSディベート)

2008年03月28日 | 浜矩子語録
浜矩子が、左の小指や薬指を右手で刺激するとき、彼女の頭脳のメモリーから、整理された情報が、多彩な形容詞に伴われて溢れる。

▼2月24日、NHK、新BSディベート
Q----アメリカにマネーが集中する。これは今後も続くのか----
A----今まで、アメリカがマネーを吸収しすぎていたから、分散するのは自然の流れだ。

本来、経済の黒子であるべき金融が、突如スーパーヒーローになることによって、(サブプライムローン証券化による弊害など)大問題が起きている。脇役が主役になる過程で、変な技を覚えて行使するなかで、リスクが高まるというのが今の状況だ。
金融を、「渋くて味のある脇役」というところに落ち着かせるプロセスを見つけることが大切だ。

パックスアメリカーナは古臭い金の回り方で。「アメリカに良いことは世界にとってもいいことだ」という時代もあったが、終わって久しい。今、手元のドルが紙くずになろうとしている。

そして、金利への対応を考えなければならないときに、アメリカが金利を下げる政策は、つじつまが合っていない。金余りが悪さをしているときに、アメリカが金利を下げれば、さらに金余りになる。
ということから、アメリカの利下げ政策が問題解決になるとは思えない。

又、世界最大の債権国である日本がゼロ金利政策をとっていたことも、世界的金余りをもたらした側面である。

これからは、センターなき金融の時代、金融無着時代だ。
ロンドン、中国、ドバイの皆さんは、それぞれに、ユーロ・人民元・ディラハムが基軸通貨になるとおっしゃる。しかし、基軸通貨の辛さに耐えられるのか。人気通貨・恋人通貨になろうとしても、(ドルの辛さを理解して)基軸通貨の辛さに耐える覚悟はあるのか。

いまや、一人の人気者が世界を回す時代ではなくなっていて、今日のセレブは明日には紙くずになる時代。
セレブ無しが、グローバル時代の(金融市場の)特性だ。
       (了)

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