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黛信彦の時事ブログ

首相が『戦ってください』と指揮権発動

2010年01月17日 | 政治・政局
小沢一郎幹事長の政治資金疑惑で検察は、小沢氏起訴に向けた捜査を継続している。頑張れ検察。
民主党長老・渡部恒三氏も17日放送のフジTV・新報道2001で「小沢君は最高裁まで頑張るのは当然だが、道義的責任がある」と、小沢氏起訴が念頭にあるようで、渡部氏の『起き上がり子法師』占いは、『小沢こけし』が転んだまま起き上がれない、と出た。
「小沢君は最高裁で頑張る」と、恒三氏

そんな中、16日民主党大会では小沢氏が「検察と全面対決」を宣言。
更に鳩山由紀夫首相は「どうぞ戦ってください」と「国策操作」を模索、指揮権発動も辞さない構えを見せたが、愚かしく、国民の許容範囲をはみ出している。

17日付産経新聞に“民主党議員は腰抜けか”を寄せた乾正人・同紙政治部長は「首相が幹事長に『どうぞ戦ってください』と三権の長としておよそ非常識な発言をしても恥じないのは(実態は小沢内閣の)表紙としてそれ以上のことを言えないからである」と書き、さらに党大会で批判ひとつ出なかった民主党議員に対して「そんなに小沢が怖いのか」と痛烈に批判している。
検察は、小沢氏の挑戦とは無関係に、小沢氏起訴に向けた捜査を継続しているようだ。
鳩山首相のような「国策操作」する発言も許されない。

17日付5大紙も社説で一斉に以下のように論評した。小沢疑惑に関する5大紙社説は、年が明けてから延べ20回となる、異常だ。

■朝日新聞(社説)小沢幹事長続投―首相も党も一丸の異様
小沢氏が一個人として、一政治家として、検察と「戦う」のは自由だ。だが、首相や党が挙げて応援するかのような一枚岩ぶりは何とも異様だ。
何より、小沢氏が鳩山政権の最高実力者であるためだろう。政権交代の立役者だ。批判すれば、選挙で不利なことにならないか。安定した政権運営や夏の参院選での勝利には、小沢氏の力が欠かせないという思いもあるにちがいない。
だが、そうした内向きの論理や思惑を有権者が納得してくれると考えているとすれば、ひどい思い違いではなかろうか。
首相と政権党が一丸となってその検察と「対決」するかのような構図は、国民の理解をはるかに超える。
鳩山首相は、この異様さをどう考えているのだろうか。捜査の進展次第で政権が、党が重大な影響を受ける恐れがあるだけではない。事件はあくまで司法の場で決着をつけるべきことである。一方的に肩入れするかのような軽い姿勢は許されない。首相はこのけじめをはっきりさせるべきだ。


■産経新聞【主張】小沢幹事長 続投は受け入れられない
土地取引をめぐる複雑な資金操作に対する小沢氏本人の関与が疑惑の核心だ。会計責任者らの逮捕は、政治的かつ道義的責任が明白であり重大であることを示している。
それをまったく認めようとせず、開き直る姿勢は受け入れられない。政治的生命を失うと判断したためなのだろうが、情けないとしかいいようがない。
検察当局は自らの存在をかけて今回の土地疑惑を徹底して解明しなければならない。

■日本経済新聞(社説)社説1 小沢幹事長続投で理解を得られるのか
小沢氏の政治資金問題を不問に付したまま、検察批判だけに傾斜するなら、与党として異様な姿である。

■毎日新聞(社説)社説:小沢民主党幹事長 説明欠く続投は許さぬ 
一方で問われるのは、首相の姿勢だ。
十分な党内調査も経ないまま「信じている」とあっさり小沢氏の続投を了承した対応は、安易に過ぎるのではないか。小沢氏に自発的な説明を促すことはもちろん、事態究明について自らが指導力を発揮すべき局面である。

■読売新聞(社説)小沢幹事長発言 検察批判の前に説明を尽くせ
 あすから始まる国会でも、予算審議促進を口実に、疑惑解明に後ろ向きな姿勢を取り続けることは許されない。

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