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黛信彦の時事ブログ

5大紙社説:尖閣の官有化を急ごう

2012年04月19日 | 5大紙社説

17日、石原慎太郎・東京都知事がワシントンで「東京が尖閣諸島を守る」として購入計画を明らかにし、19日までに5大紙の社説が論評した。

「自分が魚釣島の住民になっても構わない!」と思ったことがある人も多いに違いないが、その尖閣諸島は中国が無効な領有権を主張している。

現下、民主党政権の体たらくで日中関係は「児童の日本」対「覇道の中国」という構図にはまり込んでおり、東シナ海や尖閣諸島問題で中国の無体を日本が座視すれば、2030年頃までには沖縄が、更に2060年頃までには九州や四国はもちろん本州の半分が中国の支配下になる恐れがあると小欄は見立てる。

そんな中での石原発言は爽快であり且つ千金に値することであった。 

ところで産経新聞が17日、「“竹島”駐在記者がいた! 韓国で独島学科教授に就任」と伝えた。(末尾に全文を記録)

日本は、いかなる手段で竹島を取り戻せようか、もはや「力尽く」しか手段はあるまい。

尖閣諸島でもそうなることの無いよう石原発言に触発された、毎日新聞を除く4紙が主張する官有化を急ぎ、真の意味での実効支配に踏み切るべきである。 

※以下は、石原発言に関する5大紙社説の抄録

■社説タイトル

●朝日:(4/18社説)尖閣買い上げ―石原発言は無責任だ

●産経:(4/19正論)尖閣「購入」石原構想で統治強化を 対中危機意識を共有したい

●日経:(4/19社説)都が尖閣を買うのは筋が違う

●毎日:(4/19社説)石原氏の尖閣発言 都が出るのは筋違い

●読売:(4/19社説)石原氏尖閣発言 領土保全に国も関与すべきだ

■尖閣諸島の領有権

●朝日:日本の領土なのに、中国が領有権を主張している島々だ

●産経:日本固有の領土である尖閣諸島

●日経:実効支配している日本

●毎日:歴史的にも、国際法上も日本の固有の領土である尖閣諸島

●読売:中国の領有権の主張には歴史的にも国際法上も無理がある

■石原発言への評価

●朝日:政府の外交に悪影響を与えることを承知で大風呂敷を広げるのは、無責任としかいいようがない。石原氏には、新党構想が取りざたされている。その折から、税金を使って選挙向けのパフォーマンスをしているようにも見える。

●産経:尖閣周辺で領海侵犯などを繰り返す中国に対する危機意識と、日本政府の腰の引けた対中姿勢への憤りといらだちがうかがえる。米国で講演することにより、尖閣諸島の日本領有を世界に発信し、国際社会に訴える狙いもあったとみられる。

●日経:日本にとっては、中国と領有権争いを抱えている印象を世界に広めるのは得策ではない。それは「尖閣問題の存在」を強調したい中国を利することにもなりかねない。

その意味でも、世界の注目が集まりやすいワシントンで、電撃的にこの話を発表した石原知事のやり方には違和感が残る。

●毎日:威勢がいいが、領土の保全はすぐれて国の仕事である。都が出てくるのは筋違いというものだ。

●読売:国の領土保全のあり方に重要な一石を投じたと言える。石原氏には、領土問題への関心が薄い民主党政権に意識改革を促す意図もあるのだろう。

■国の関与について

●朝日:東京都よりも外交を担当する政府が所有する方が、まだ理にかなっている。

●産経:東京都が石垣市などと共有するのも有効な方策である。国であれ、自治体であれ、尖閣諸島が公有化されることは、そこに日本の主権が及んでいることをより明確にする重要な意義がある。

●日経:政府と石原知事がひざを交えて話し、国が保有する方向で所有者と交渉してほしい。

●毎日:(コメントなし)

●読売:政府と都は今後、緊密に協議、連携しなければならない。地権者側を交えた3者で話し合いを進めるのも一案ではないか。

※以下は、前述の17日付産経新聞記事全文の記録

~・~ “竹島”駐在記者がいた! 韓国で独島学科教授に就任【ソウル=黒田勝弘】

日韓が領有権を争っている竹島(韓国名・独島)に1年間、住み込み、初の“独島駐在記者”として新聞に記事を送っていた記者がいた。慶尚北道・大邱にある「毎日新聞」の全忠●・元記者(51)で、その功績からこのほど地元の韓国福祉サイバー大学独島学科教授に任命され話題になっている。

 竹島は無人島だったが、韓国側は支配を誇示するためヘリポートやレーダー基地、埠頭(ふとう)など各種施設を設置。今は警備隊や灯台守のほか漁民1人が住んでいる。本土からしょっちゅう訪問者があり、埠頭で集会やデモのほかコンサートやファッションショーなど各種の“反日イベント”が盛んに行われている。 

全記者は本籍も島に移しており、2008年9月から1年間、漁民の宿舎に同居しながら「こちらは独島」と題し日記風の連載記事を送った。島には政府の手でインターネットまで開設されているため送稿は問題なかったという。 

記事は同名のタイトルで昨年、出版され、全記者は“独島専門家”として知られるようになった。竹島は韓国では慶尚北道に属しているが、地元大学とはいえ「独島学科」は韓国では初めてで全記者はその“初代教授”となった。 

韓国では「独島」は全国民の関心の対象で、反日・愛国のシンボルとして「熱気」はとどまるところを知らない感じだ。(●は王ヘンに晋) ~・~


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