新聞紙上では大きく報じられなかったが、NHKラジオ第1が26日16:00のニュースで「中国 汚職捜査で米などに協力要請」と報じた。
小欄は、半年以上前の毎日新聞・余禄を思い出した。 孟子の言葉といわれる「恒産なくして恒心なし」を引用し、中国で不正に私財を蓄えた官僚が、不正蓄財を海外に移したり逃亡したりしていることを「興産得て恒心失せる」というような意味合いで書いていたのだが、「毎日にしては思い切ったことを書くな!」と感じたものだった。
NHKによれば中国政府は外務省・徐宏条約法律局長に、多くの官僚らがアメリカやカナダに逃亡しているとして、こうした国に対して「『犯罪者天国』にならないでほしい」と言わせたそうだ。
中国政府には、「いくつかの外国の裁判官は中国の法律や司法手続きへの理解が乏しく犯罪者の引き渡しや送還を認めない判決を出している」などと逃亡先国家を批判する前に、やるべきことがあるはずだ。
●以下は、上記に関する“NHK・NEWSweb”の記事全文である。
~・~ 中国 汚職捜査で米などに協力要請(11月26日 17時01分)
官僚の汚職の取り締まりに力をいれている中国政府の高官は、26日、多くの官僚らがアメリカやカナダに逃亡しているとして、こうした国に対して「『犯罪者天国』にならないでほしい」と述べ、捜査への協力を要請しました。
中国外務省の徐宏条約法律局長は、26日、記者会見を開き、「腐敗犯罪のグローバル化が際立っている」として、習近平政権発足以来強化している官僚の汚職の取締りには不正な資金の流れの調査をはじめ、国境を越えた協力が必要だという認識を示しました。
また、徐局長は、「いくつかの外国の裁判官は中国の法律や司法手続きへの理解が乏しく犯罪者の引き渡しや送還を認めない判決を出している」と述べ、協力に応じないケースが捜査の障害になっていると指摘しました。
そのうえで、多くの官僚らの逃亡先としてアメリカ、カナダ、オーストラリアの3つを挙げ、「世界各国は中国との協力を強化して国境を越える腐敗犯罪を取り締まり、『犯罪者天国』にならないでほしい」と述べ、捜査への協力を要請しました。
中国政府は、北京で今月開かれたAPEC首脳会議で、アジア太平洋地域における腐敗防止に向けたネットワークの構築を決めるなど、このところ国際社会でも腐敗対策を強める姿勢をアピールしています。 ~・~
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