■妖艶なエコノミスト・浜矩子はWiLL6月号の総力大特集・昏迷日本の処方箋欄に“小沢一郎に「人間度チェック」を”を寄稿した。 小沢氏は常軌を逸しているから定期的に「普通の人間度チェック」をすべきだなどと書いている。
WiLLといえばワック出版が発行する月刊誌で責任編集者は花田紀凱、執筆者には渡部昇一・山際澄夫・西村幸祐・石平などが名を連ね見るからに右派寄りである。
浜矩子は、労働組合や護憲派である九条の会で講演したり社民党党首と写真に納まったりするので、左派寄りと思っていらっしゃる方も多いことと思うから、同誌の原稿依頼を請けたことは意義深い。
浜矩子は、右派からも左派からも、経営者からも勤労者からも叡智の言葉を請われる優れものであり、小欄が「右と左の真ん中で日本と世界を眺める」と標榜するように、右と左の区別なく正論を述べるエコノミストだ。
■さて、以下はWiLL6月号の浜矩子語録(サブタイトルと抄録)であるが、同誌では爆笑問題の「日本原論」が面白く、「総力特集・尖閣と領土を守れ」が非常に勉強になったので、是非お読みいただきたい。
●唖然とする小沢氏の鉄面皮
このような言い方は語弊があるかもしれませんが、昔の武士は疑いを掛けられた時点で身の潔白を証明するために腹を切ったわけです。それほど清らかさというものを大事にしてきたのが武士道であり、言ってみれば、日本的紳士の心得(ジェントルメンズコード)でもあったのです。ジェントルメンズコードを有していることも、国民から政治家として活動することを許されているひとつの大前提としてあると思うのですが、小沢氏にはそれが微塵も感じられません。
●小沢氏は常軌を逸している
現時点(4月13日)では小沢裁判の判決がどうなるかはわかりませんが、いずれにしても、小沢氏には普通の人になる修行というものが必要で――これは何も小沢氏に限らず、政治家として年季が入ってきた方々に施されていくことが必要ですが――とくに小沢氏の場合にはものすごく常軌を逸していますから、定期的に「普通の人間度チェック」を受けさせたほうがよいでしょう。
●小沢氏に対する過大評価
小沢氏のことを「選挙上手」とか「剛腕」などと考えること自体が幻想で、むしろ剛腕の証明がどこにあるのですか、と問いたい。彼の剛腕なるもので恩恵を被っている人たちがいるのでしょうか。単にあちらこちらに迷惑をかけているだけではないかという気がします。
●求められるメディアの姿勢
いまのメディアは、総じて「小沢外しがはじまった」とか「小沢の逆襲」といった表面的な報じ方(騒ぎ方)しかしておらず、それゆえに、多くの問題が限定的に矮小化されていく傾向が見て取れます。矮小化することで何が起こるかというと、仮にもし小沢氏が無罪となり、報道の仕方によっては、まるで小沢氏の全てが潔白で、もう何をやっても許されるという印象を与えかねない危険性があるということです。
●(小沢は)もはや論評に値しない
グローバル時代に突入した21世紀において、問題はもはや小沢ごときレベルの話ではないのです。この際、『WiLL』でも「もはや小沢一郎は論評に値しなくなったからもう取り上げない」と断言して終わらせてしまうぐらいが、ちょうどよいのではないでしょうか。
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