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黛信彦の時事ブログ

浜矩子語録(57) オバマさんの百尽し(毎日新聞・時代の風090503)

2009年05月03日 | 浜矩子語録
妖艶なエコノミスト・浜矩子は5月3日付毎日新聞・時代の風欄に「オバマさんの百尽くし――本番はこれからだ」を寄稿した。
浜矩子は、4月29日のオバマ大統領就任百日を、内外のメディアが取り上げたことについて、ルーズベルト大横領の「百日議会」などを例にあげ
「どうも、この百という数字には、人間にとって特別の語感的吸引力があるらしい」
と捉えた。
そして、「オバマの百日」に因んで「ナポレオンの百日天下」「石川五右衛門の百日鬘」「百日草」など、百尽しを挙げてゆく。

以下、抜粋である。
~・~・~ それにつけても気掛かりなことが一つある・それはこのところの地球経済がちょっとした百鬼夜行状態となっていることだ。彼らを総称すれば保護主義という名の鬼でもある。その姿形は百様だ。
あからさまな輸入規制もあれば、愛国消費の奨励による事実上の輸入品締め出し行動もある。公的資本の注入を受けた金融機関は、国内の借り手を優先する愛国金融に傾斜していく。そして愛国雇用が、外国人労働者を肩身の狭い立場に追い込んでいく。

世に「百物語」というのがあるのはご存知のとおりだ。
保護主義百物語の回避を含めて、オバマ氏には、これからまだまだパワーを発揮してもらう必要がある。(中略)
それにしても、オバマ氏一人にすべてを任せておくわけにはいかない。彼にも援軍が必要だ。
オバマ氏から「あなたがいれば百人力」と頼りにされる助っ人役を、誰が果たして上げられるだろう。その役回りを、日本が演じられれば誠に結構だが、その可能性は百に一つもなさそうだ。

いずれにしても、オバマ氏にとってすべてはこれからだ。
百日の説法も屁一つで水の泡となる。百年の恋がいっぺんで冷めるような失態から、天が彼を守り賜うことを祈る ~・~・~

浜矩子は4月のG20ロンドンサミットに「発想の転換をリードする賢者は果たして出現するか」と期待したが、そのような国も人も出現しなかった。
今また、「百人力をもつオバマ大統領の強力な助っ人を待ち望むが、誰が果たして上げられるだろう?」と疑問を呈した。

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