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東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

Witness

2009年01月10日 | 映画DVD
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ハリソン・フォードの驚くほど笑える映画。

サスペンス&ロマンス且つヒューマンドラマとしても評価が高い映画で、
話は至ってまじめなんですけど、ハリソン・フォード扮するブック刑事の
間抜け振りがイヤに笑えてしまうのです。

例えば、ハリソン・フォード扮するブックは、警察官殺しの目撃者である
アーミッシュの子供とその母親を連れ回して、犯人を捜すんだけど、
それってその子を危険にさらしているだけだからっ。

結局自分も子供も危険な状況に陥り、ペンシルバニア州ランカスターの
アーミッシュ・コミュニティに、ガンを片手に自動車で乗り入れ、
そこで匿われることに。

ところが、アーミッシュの生活は現代人が享受している文明の利器を拒否するスタイル。
自動車の代わりに馬車を、電気の代わりにランプを用いて、
共同体の中で助け合って自給自足の生活。

また、アーミッシュの人々は暴力を極端に嫌う人たち。自分たちがどんなに
侮辱されようと暴力にだけは訴えない人々です。

自分たちとは全く違った価値観を持つ「英国人」(ちなみに、アーミッシュは
ドイツ系で未だに古いドイツ語を話すらしい。「英国人」というのは英語を話す
人を代表した名前で、つまり「よそ者」のこと)の代表のようなブックは
このアーミッシュの人々の静かな生活を脅かす存在でしかありません。

おそらくこの中では大真面目に描かれたのであろう「ガン(暴力)vs 非暴力」、
「自動車(便利) vs 馬車(不便)」などの対比構造はあまりにも意図的過ぎて
また何の疑いもなく自分の文化を押し付ける「英国人」の高慢ぶりがあまりにも
見慣れたものだったので、苦笑を禁じ得ません。

ところで、映画そのものとは全然関係ありませんが、アメリカ国内においてさえ
変わり者だと長年思われてきたアーミッシュの生活は、今日この頃のエコブームに
照らし合わせてみれば最先端の生活方法です。

また、あの戦争好きな国の中に、アーミッシュのような暴力を毛嫌いする
存在がいることに、アメリカ人はもっと誇りを持ってもよいと思うし、
自国のためにも世界のためにも生かすべきだと思うのですが。

おっと、ちょっと生意気なこと言っちゃった。