

クリストフ・エッシェンバッハ指揮
パリ管弦楽団
序曲「ローマの謝肉祭」(ベルリオーズ)
バレエ音楽組曲「火の鳥」(ストラヴィンスキー)
バレエ音楽「マ・メール・ロア」(ラヴェル)
バレエ音楽「ラ・ヴァルス」(ラヴェル)
バレエ音楽「ボレロ」(ラヴェル)
わたしにとって今シーズン初の演奏会。
プログラムは、クラシック・ファンなら誰でも知ってる有名曲ばかり。
ファンでもなんでもないうちのだんなさんでさえ知っていた。
でもねぇ、演奏会は一期一会。
同じプログラムでも、この指揮者とこの管弦楽団とこの観客の組み合わせ
っていうのは1回こっきり。日本人受けするプログラムだっていいじゃん。
この1回こっきりを楽しむ気持ちが、演奏会にはふさわしい。
って、なんか文句ったれですけど、別にだんなさんに対して文句を言っている
わけではないんです。演奏会の帰り道に「日本にクラシックが根付かないのは
・・・ブツブツブツ」と言いながら後ろを歩いていたおじさんに一言いいたい。
でも、その場で反論する勇気がなかったので、ここで密かに反論してみました。
ところで、今回の演奏会は、大好きなラヴェルの曲が3つもプログラムに
入っているとあって、チケット購入時から大興奮。一昨年、昨年とラヴェルは
あまり演奏会で取り上げられることがなく、生ラヴェルが聴けることを心待ちに
していたわたしにとって、今回のプログラムはよだれがでるほどたまらない。
今年はいろいろみていると、フランスと冠のついた演奏会がけっこうあるらしく
もしかしてフランス年?とか調べもせずに思い込んで期待感が高まっています。
さてさて、肝心の演奏会そのものですが、エッシェンバッハのラヴェルは
わたしとしては、ラ・ヴァルスが一番よかった。にぎやかな舞踏会、
ワルツのメロディ、混沌、破壊、破局が入り乱れるラ・ヴァルスですが
重苦しい音の集合体から、急に軽快なワルツが聴こえてきたときに
両脇がゾクゾクッとするのが、わたしにとっては正しいラ・ヴァルス。
生演奏で何回も聴きたい理由は、生でしか得られない、このゾクゾクッが
欲しいからです。
ボレロもこのゾクゾクッが期待できる曲なんですが、なんか今回は最後の
最後に緊張感が高まりきらないままに、小爆発で終わっちゃったような感じ。
興奮しきって大爆発!を期待していたわたしには、ちょっと物足りなかったかな。
それでも大好きなラヴェルを一度にこんなにたくさん聴かせてくれた
パリ管弦楽団の皆さま、そしてエッシェンバッハ、どうもありがとう♪