むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦唐何連歌(巻29、平成30年5月26日満尾)

2018年06月23日 | 作品集

初折表  
発句 竹落葉きのふの風の形見かな
まだひそやかに軒の青柿 和雄
第三 何やらむ鳥の鳴き声きこえきて 梅豊
第四 たどる山路にけぶりひとすぢ 直人
第五 たひらかに峰かげ写す水の面 さう美
第六 舟の白波跡かすかなり 深峰
第七 月清し磯の香りをともなひて 初瀬
第八 尾花かたよる野辺の夕暮れ 南天
初折裏  
第一 宿さして肌寒の中急ぎ行く 素拙
第二 あるかなきかに遠きさをしか 純一
第三 墨にじむ文いくたびもひらきみて
第四 恨みはいつも君が移り気 和雄
第五 枕浮くわが涙さへ知らざらむ 深峰
第六 風のたよりにかよふふたみち 南天
第七 しるべ絶えゆくすゑ迷ふ神頼み 素拙
第八 憂き世忘るる白雪の里 純一
第九 初瀬の山鐘も響くや音さえて 初瀬
第十 あまねく照らす月こほるらむ 直人
第十一 宮人の襲の色目あてやかに
第十二 みゆきの輿の旅の永き日 和雄
第十三 詠む歌に花のひともと見まくほし 南天
第十四 初うぐひすはまどひ去にけり 深峰
名残折表  
第一 もののふの弓弦のわざはたへなれや 純一
第二 習ひ覚ゆる先ぞけはしき 素拙
第三 色好み恋の玉章こころ得て 直人
第四 もじの関にも雪のさまたげ 南天
第五 ねむごろに語りし宵も幻に 和雄
第六 横雲分かつ峰ぞつれなき
第七 それとみて心まかせの旅の空 初瀬
第八 卯の花くだす雨ももの憂し 路光
第九 時鳥ただ一声に影うせて 直人
第十 あらためて知る風の涼しさ 和雄
第十一 笹深き広野の路を踏みながら 南天
第十二 時の流れを誰かとどむる 初瀬
第十三 遠山よへだて隠すな沈む月
第十四 小夜ふくるまま衣露けし 路光
名残折裏  
第一 ここかしこあきつ遊べる柞原 和雄
第二 芒の波を愉しむも今 南天
第三 瀬の色に冬の近きを思い知る
第四 棹のしづくも響く静けさ 初瀬
第五 百鳥のさへづる苑をよそに見て 路光
第六 のどけき里ぞはやもくれゆく 直人
第七 盛りなる花を手をりて帰るさに 南天
挙句 なほかげろひのはるかなる丘 和雄

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